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2020

第203国会 参議院 本会議 2020年11月20日 気候非常事態宣言決議案


○議長(山東昭子君) 中川雅治君外二十二名発議に係る気候非常事態宣言決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
よって、本決議案を議題といたします。
まず、発議者の趣旨説明を求めます。福山哲郎さん。
○福山哲郎君 ただいま議題となりました自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会、日本共産党、沖縄の風、れいわ新選組、碧水会及びみんなの党の各派共同提案に係る決議案につきまして、発議者を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。
案文を朗読いたします。

気候非常事態宣言決議案
近年、地球温暖化も要因として、世界各地を記録的な熱波が襲い、大規模な森林火災を引き起こすとともに、ハリケーンや洪水が未曽有の被害をもたらしている。我が国でも、災害級の猛暑や熱中症による搬送者・死亡者数の増加のほか、数十年に一度といわれる台風・豪雨が毎年のように発生し深刻な被害をもたらしている。
これに対し、世界は、パリ協定の下、温室効果ガスの排出削減目標を定め、取組の強化を進めているが、各国が掲げている目標を達成しても必要な削減量には大きく不足しており、世界はまさに気候危機と呼ぶべき状況に直面している。
私たちは「もはや地球温暖化問題は気候変動の域を超えて気候危機の状況に立ち至っている」との認識を世界と共有する。そしてこの危機を克服すべく、一日も早い脱炭素社会の実現に向けて、我が国の経済社会の再設計・取組の抜本的強化を行い、国際社会の名誉ある一員として、それに相応しい取組を、国を挙げて実践していくことを決意する。その第一歩として、ここに国民を代表する国会の総意として気候非常事態を宣言する。
右決議する。

以上であります。
何とぞ皆様方の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
本決議案に賛成の皆さんの起立を求めます。
○議長(山東昭子君) 総員起立と認めます。
よって、本決議案は全会一致をもって可決されました。
ただいまの決議に対し、環境大臣から発言を求められました。小泉進次郎環境大臣。
○国務大臣(小泉進次郎君) 近年、気候変動が一因と考えられる異常気象が世界各地で発生し、世界全体で気候変動対策を進めることは喫緊の課題となっており、まさに気候危機とも言われております。
政府といたしましては、ただいまの御決議の趣旨を十分に尊重いたしまして、二〇五〇年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、いわゆる二〇五〇年カーボンニュートラルに向け取組を加速させます。これにより、環境先進国日本の復権を果たしてまいる所存です。

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