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2018
第196国会 参議院 予算委員会 2018年5月28日
○福山哲郎君 立憲民主党の福山でございます。どうかよろしくお願いします。
もう一年以上、私たちは国会で森友、加計問題に付き合わされています。もううんざりしています。国会で当初から正直に答弁をし、資料をしっかり提出していたら、もっと違う審議になっていたのではないかと思います。改ざんや虚偽答弁、資料を廃棄するという前代未聞の異常状態が続いています。安倍内閣の言葉が全く信じられない状況になっています。
そんなさなか、先週、データの二割が誤っていた働き方関連法案を強行採決をしました。また、過労死家族の会の要望、総理との面会も、結局、総理はされませんでした。権力行使に対して謙虚さのかけらもないと、私は非常に残念に思っております。
いろんな、森友も加計も、そして防衛省の日報問題も、新たな事実、廃棄して、なかったものが出てきたりすることが横行しています。新事実、新しい証拠が出てくれば、本来なら誰かが責任を取り真相究明に進むはずなのが、誰も責任を取らない、そのことの繰り返しが延々と続く、本当に情けない国会の状況になっています。私たちも他の課題やりたいです。予算委員会で外交も経済もやりましょうよ。しかし、これ、ほったらかすわけにいかないんですよ。
ちょっとパネルを見てください。(資料提示)これ、最近の安倍内閣のパターンです。何かあれば、調査中で答えません。それも、国会の国政調査権、国会の委員会よりも内部の調査が優越するなんてことはあり得ません。捜査も、司法への介入は一定抑制しなければいけませんが、司法があるからといって、国会で審議を拒否をしたり情報を止めたりすることは必要ありません。記憶の限り何々しません、記憶にございません、廃棄しました、これをずっと続けてきました。総理に至っては、指示していません、国会がお決めいただくことと言って、全部それで逃げました。そして、丁寧な説明、うみを出し切る、再発防止、言葉だけはこう言われるけど、全く真相究明にはつながっていません。
結果、改ざん、虚偽答弁、廃棄、明らかな新事実、証拠が出ると、今日のこれまでの答弁も同じです、前の強弁を繰り返し、言葉だけで反論をして、反証全くありません。
総理、普通なら、新しい事実が出てきたり、これ、まさに、ないと言われていた交渉記録です。これ、一部ですよ。こんなのが出てきたら、普通は内閣総辞職か、どなたかが責任を取るものだと思います。いかがですか、総理。普通ならそういうものじゃないですか。それが憲政の常道ではないですか。
総理がもし我々と同じ野党で、一年こんなのに付き合わせていたらどう思われますか、お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もし私たちが野党であれば、しっかりと真実が何かということについて、それを見極めていくんだろうと、このように思います。いずれにいたしましても、いずれにいたしましても、我々も、いや、真実に近づこうと努力するはずであります、我々であればですね。
我々も、今こうした事態に至ったことについては責任を痛感をしているところでございまして、組織を立て直していくことについて全力を傾けて責任を果たしていきたいと、このように考えております。
○福山哲郎君 今、野党なら真実を明らかにしていく、そうおっしゃいました。今、自民党は与党だから自民党の中から声が上がらないということですか。私は非常に情けなく思っていますよ、自民党から声が上がらないことが。
今、これ、行政府と立法府の関係が完全に壊されているんですよ。国会が政府に改ざんをされ、虚偽の答弁をされ、ばかにされているんですよ。我々国会議員はみんな国民に選ばれています。それは、国民を実は国会でだましているということだと思います。
総理、我々が、この国会ひどい状況が続いています、内閣不信任案を突き付けたとしたら、解散をされて受けて立つ用意はおありですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 仮定の質問にはお答えすることはできません。
○福山哲郎君 総務省にお伺いします。
中村知事が真実を明らかにするという重い決断で出された文書あります。二十七ページの復命書でございますが、この復命書、普通なら虚偽であるとか作り話を書くものではないと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(宮地毅君) お答え申し上げます。
お尋ねの文書につきましては、事実関係を承知する立場にありませんので、お答えは差し控えさせていただきます。
○福山哲郎君 分かりました。じゃ、愛媛県のものに対しては事実関係はお答えできないと。
じゃ、一般的に、自治体はそれぞれの規則、愛媛県処務細則、例えば青森の場合には職員服務規程、沖縄の場合にも職員服務規程でこの復命書を位置付けています。一般的に、復命書に書かれてあることは虚偽であるとか作り話を書くものではないと考えますが、総務省の見解をお答えください。
○政府参考人(宮地毅君) お答え申し上げます。
一般論ではありますが、復命書を含む行政文書につきましては、それぞれの地方公共団体の公文書管理規則等に従って適切に作成、管理されているものと認識しています。
○福山哲郎君 適切に管理されて作成されているということは、一般的に言えば事実が書かれていると解していいですか。
○政府参考人(宮地毅君) お答え申し上げます。
それぞれの自治体が独自の判断で行っている事務でございますので、詳細にお答えすることは難しいところでございますが、一般論として考えますと、復命書を含む行政文書につきましては、職員が把握した情報を踏まえて、地方公共団体の公文書管理規則等に従って適切に作成、管理されているものと認識しております。
○福山哲郎君 だから、事実が一般的に書かれていると解していいかと聞いているんだから、イエスかノーかで答えてください。こんなの時間取りたくないんだ。
○政府参考人(宮地毅君) お答え申し上げます。
先ほど申し上げましたが、行政文書につきましては、職員が把握した情報、これは事実関係も含むと思いますが、これも踏まえて、地方公共団体の公文書管理規則等に従って適切に作成、管理されているものと考えております。
○福山哲郎君 事実を含むと言われました。そのとおりです。適切に作られていると。
総理、この復命書に書かれてあること、面会の事実は総理は否定されていますが、他の復命書に書かれていることは、今の総務省の見解はああいう見解です。他の問題について、総理の面会、理事長との面会以外については、これは正しいもの、適切なものだという認識でよろしいですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自治体の作成した文書について、言わば政府の長として、総理大臣としてコメントする立場にはございません。
○福山哲郎君 違う、行政府の長だからコメントする立場にあるんです。
今総務省が言った見解でよろしいですね、そうしたら。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 要するに、総務省としての見解をまさに政府として出しているわけであります。
○福山哲郎君 総理が、じゃ、否定をされている面会の事実以外のものは、適切に処理されている事実を含むということでよろしいですね、今の見解。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今まさに総務省として、また政府としてお答えできるのは、一般論としてお答えするわけでございますので、今、愛媛県のということでおっしゃっているわけでございますから、それについてはお答えできないということでございます。
○福山哲郎君 じゃ、一般論として復命書は事実が書かれている、適切に処理されているということでよろしいですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一般論については、今総務省からお答えしたとおりでございます。
○福山哲郎君 愛媛だけ別扱いというわけではないと思いますので、適切に処理されていると考えます。
一昨日、驚くべきコメントが加計学園から発出されました。当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思うと。
これ、総理、このコメントの発出に対して、加計理事長若しくは加計学園から総理に直接の事前の連絡、官邸への連絡はありましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 全くございません。
○福山哲郎君 このコメントは、学校法人の誰から、誰の責任で発出されたか、全く不明です。
昨日、中村知事も言われましたけれども、本来ならまずは愛媛県と今治に説明と謝罪があって、記者会見等をやるはずです。それもやらないで、土曜日にいきなり紙だけで送ってくる、私はかなりおかしい状況だと思います。
実際になかった面会を引き合いに出すことが誰の指示でやったのか、誰が決めたのか、理事長からの指示があったのか、全く言及していません。説得力全くありません。さらに、面会は否定していますが、あの二十七ページに書いてある会食は否定していません。
総理、総理と加計理事長が会食したというのも中に書いてあるんですけど、面会と会食は別ですか。面会は本当になかったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二月の二十五日について、会食がないということはもう明らかだろうと、このように思います。既に外に出されているこの記録においてもそうでございます。また、会ったことがないということも既に申し上げているとおり。
二月の二十五日ということでおっしゃっているんですか、会食……(発言する者あり)いつですか。
○福山哲郎君 この前後です。あの二十七ページの復命書に書いてある、あの前後のやり取りで会食の話が出てきていますが、そこの会食と面会は別だというのは今のお話で分かりましたが、会食はあったんですか、なかったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に国会でも答弁をさせていただいておりますが、前年の十二月とその後の四月に会食をしている、それは既に外に出されていることでございます。
○福山哲郎君 その会食とは到底日程的には思っていないのですが、これをあえて加計学園のコメントにも出されていないのが私は非常に不思議に思います。
じゃ、総理、二月の二十五日前後、電話で、加計理事長とこの件で電話で話をされた可能性はありますか。若しくは電話で、総理はこのことは話さないと言われていたかもしれませんが、電話でやられた、何か会話をされた記憶はございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、加計理事長とは獣医学部新設について話はしたことはございません。話をしていないと言っているわけでございますから、電話でもないということでございます。
一方、じゃ、その近辺に電話で話したかどうかということでございますが、これ電話で、三年前に友人と電話で話したかどうかということについては、これ正確にお答えすることはできません。
○福山哲郎君 つまり、これ、面会も首相動静で否定をされているだけ、電話は否定をされていない。私も官房副長官で官邸におりました。首相動静になくても面会することは可能です。首相の公邸に行くことも可能です。あらゆる可能性がありますが、そのことについては明確に反論されていませんので、このことについては、最後の最後まで面会は一〇〇%は否定できないと私は考えています。
もう一個不思議なことがあります。これ延々と柳瀬秘書官は参考人でも言われていたんですが、三月にも会って、四月の二日にも会って、六月か何かにも会っているんですが、この度重なる会合、会食について加計学園から報告があったことについて全く違和感なく受け止めているんですよ。逆に言うと、会食でのいろんな総理の懸念みたいなものに対しても柳瀬さんは誠意持って答えているんですね。これ、何で柳瀬秘書官は、会ってもいない面会について何の違和感もなく愛媛県や今治と、また加計学園とやり取りしているんでしょうか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 柳瀬元秘書官は既に参考人として誠意を持ってお答えをしたと、こう思っております。柳瀬さんのコメントあるいは答弁について私からそれ以上お答えすることはできません。
○福山哲郎君 おかしいでしょう。総理の日程全部把握している柳瀬さんが、会食の話、面会の話が出ているのに全く違和感なく議論しているんですよ。否定もしていないんですよ。まして、柳瀬さんは、今治と愛媛と会ったかどうか分からないというのを参考人で言っている。まさに虚偽の答弁をしている可能性が高いんです。だから証人喚問してくれと。
更に言えば、この加計学園のコメントが出てきた、によって、ひょっとしたらですよ、柳瀬さんが違和感なく答えているということは、加計学園と柳瀬さんで、会ってもいない総理と加計学園の面談を柳瀬さんも一緒になって架空でつくった可能性も否定はできません。総理、これ不思議なんですけど、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、委員の推測を基に私はお答えすることはできません。
○福山哲郎君 だから、推測では答えていただけないので、加計孝太郎氏、さらにはこの柳瀬さんと愛媛県、今治の皆さんを呼んでしっかりお伺いしないと、証人喚問も含めてやらないと真相は晴れないと思います。
もう一個不思議なんです。もし、これ本当に総理と加計孝太郎理事長が会っていないんだったら、なぜ愛媛県の文書が発出された際に加計学園側に抗議されなかったんですか。愛媛県側じゃないですよ。加計学園がそのことを報告しているんですから、今治にも。秘書官、要らない紙入れるな、総理と話しているのに。
どうぞ総理、総理と話しているんですから、今秘書官が問題になっているんですから、どうぞお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、事実関係について私が間違ったことを言わないように念のためにメモを入れることは、秘書官が、ありますから、その秘書官に対してそんなに激しい言葉で言われたら仕事自体が萎縮しますから、ということでございます。
そこで、加計学園からは何もなかったではないかということでございますが、そうではないわけでありまして、加計学園からは、理事長が二〇一五年二月に私とお会いしたことはない旨のコメントが発表されたと承知をしております。また、抗議をする、抗議をするということについては、そもそもその理由がないんだろうと、このように思います。
○福山哲郎君 だって、会ってもいない会合を会ったと言われて、それを秘書官に全部報告されていたんですよ、それを前提に。愛媛も今治もそれを前提にやられていたんですよ。官邸側としては、会ってもいないものを会ったと言われて、それは抗議なりおかしいということを発するのが普通じゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそも伝聞の伝聞であるわけでありまして、それは今治市長もそう言われているわけでございます。言わば、私と例えば加計氏のその場に愛媛県がいたわけではないわけでございまして、いずれにせよ、伝聞の伝聞であったわけでございますし、それと、私は会ってはいないということは申し上げているわけでございます。そして、加計理事長も会っていないということを述べているわけでございまして、また、愛媛県が出されたもの、文書を、出した文書について政府としてはコメントをするという立場にはないということは今までも何回も国会で答弁をしてきているとおりでございます。
○福山哲郎君 全く分からないです。
○委員長(金子原二郎君) 福山君、指名していません。
○福山哲郎君 うその報告を愛媛県と今治にして、官邸や各役所も動かそうとしたわけです。これは、政府をだまして自分の事業をやろうとした犯罪的行為に等しくなります。
これ、総理、獣医学部も含めて加計学園には税金である私学助成金が出されていますが、これ、出すことが適切だと思いますか。
○委員長(金子原二郎君) 質疑者は、いいですか、指名を受けてからちゃんと質疑してください。
○福山哲郎君 失礼しました。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、言わば透明なルールにのっとって、これは民間委員の座長である八田座長もおっしゃっているとおり、プロセスには一点の曇りもないという中において、という中においてですね、申請が認められ、そして、申請については、まさに極めて独立性を持った委員会がこの申請を受けて認可をしたと承知をしております。その中で判断されたことではないかと思います。
○福山哲郎君 いや、総理、違うんですよ。加計学園さん自身が偽りを言ったと認めているんですよ。
実は、私学の補助金取扱要綱には、不交付又は減額の事由に明確にあります。偽りその他の不正の手段により設置認可を受けたもの。これ、完全に不交付の対象になる可能性があります。
総理、加計学園さんがうそ偽りを言ったと、面会もしていないのに面会をしたというふうに認めて発表されているんです。そして、これは申請するのは愛媛県と今治だったんです。どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 設置認可の基準について偽りがあったら駄目なわけでございます。先生を集められないのに先生を集められる、あるいは施設についての偽りで、私と理事長が会ったかないかということは、設置認可で全くこれは審議もしていないわけでございますし、当然また、言わばこれは、特区の民間委員の皆さんが議論した中において、私と加計さんが会ったからということで別にそれは認可をしたわけではないということは、もうこれは福山委員も御承知のとおりであって、言わば設置に、言わばこの特区で最終的に今治市、加計学園ということが認められたということについても、これは私と加計理事長が会ったことは全く関係ない、会ったか会わなかったかということについては全く関わりがないわけでございますし、また、設置については全く、そんなことは全く議論の対象ですらないというのは、これは御存じのとおりだろうと、このように思います。
○福山哲郎君 もう一回読みますね。偽りその他不正の手段により設置認可を受けたものです。スタートラインでそもそも事業対象者に官房副長官が会っていること、藤原さんが会っていろいろアドバイスしていること自身が実は怪しいんです。その中の、元々のスタートの、愛媛と今治に対して、総理と加計理事長が会って総理がいいねと言ったと、いいねというところまで作り話を作ったとしたら、これ大問題ですよ。腹心の友ならそんなことまでしていいと総理思われるんですか。
これ、加計理事長の証人喚問はもちろんですが、加計理事長に総理、記者会見等でしっかり愛媛と今治に謝罪、そして説明するようにお求めになるべきだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそもこれは、先ほど申し上げました今治の市長もおっしゃっているように、これ、伝聞の伝聞を書いたということであるわけでございます。それについては、これは誰もが認めていることであろうと、こう思う次第でございます。
加計学園がどのような行動を取るかということについて総理大臣が指示をすべきではないと、このように思っております。
○福山哲郎君 もう伝聞の伝聞とか、何を言っているんだかさっぱり分かりません。結局、加計学園さんに対しては何も国会で説明を求めない、世間に対しても求めない、愛媛や今治に対しても求めない、それじゃ絶対この真相明らかになりませんよ。うみなんか出るわけないじゃないですか。
次のパネルを御覧ください。
総理、かなり総理の言い分は分が悪いんです。ちょっと小さいパネルになって恐縮ですが、これ森友も加計も同様なんですけれども、残念ながら、加計は、そういう新しい獣医大学の考えはいいねという総理の話から、実は秘書官が動いて事態が進展します。そして、そこの過程に、柳瀬総理秘書官、藤原地方創生推進室次長、官房副長官、総理補佐官。そして、岩盤規制に穴が一校のみ開きます。森友学園は、いい土地ですから前へ進めてくださいという状況から事態が進展します。そして、谷総理夫人付き、迫田近畿財務局長、佐川理財局長とかが関わっていきます。そして、特例承認されます。構造的には同じ構造なんですよ。いいですか。これがやっぱりきついんですよ。
次、見てください。次です。
総理、見てください。総理の話は全部、やっていません、会っていませんなんですが、これ、加計学園問題です。愛媛県の文書、前川前文科次官の発言、文科省の文書、文科省の文書、文科省の文書。そこで、柳瀬秘書官が首相案件と言い、和泉総理補佐官が総理は自分の口から言えないから代わって言うと言い、藤原内閣官房審議官が官邸の最高レベルが言っていると言い、次は誰が言っているか分からないけれども、総理の御意向だという文書が残っており、萩生田副長官御発言概要には、総理は平成三十年四月開学とお尻を切っていたと言っているんです。これ、みんな残っている文書です。総理の言っている反論は全部、言っていません、やっていません、関わっていません。全く反証になっていません。
こんなこと、総理、どうやってこれで真相解明になるんですか。残っている文書は全部総理に関わることを言っているんですよ。何で総理が関係していないとか、そして、挙げ句の果てには、去年の一月の二十日、総理が初めて知った。じゃ、総理関係者の官邸は、みんな総理にこのことを報告もしないで勝手に動いたんですか。これは無理筋でしょう、これを信じろと言っても。総理が一月の二十日に初めて知りましたと言っても、それは国民信用しないですよ。だから、いつまでたっても真相明らかにならないんじゃないですか。総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今委員が、委員が作られたストーリーなんだろうと……(発言する者あり)いやいや、答弁を続けますよ。それぞれにはストーリーがあるわけでありまして、これ、私から反論しますが、いや、皆さん静かにしてください。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私がストーリーと申し上げたのは、今まさにそれは、そういう様々な事実を述べていますが、それが全て私が作ったと、言わば私が関わっていたということではないということでございまして、そして、そしてですね、重要な事実、重要な事実についてはそこには書いておられないから、で、私はその事実を述べながら私の話をさせていただきたいと、こういうことでございます。
ですから、よく聞いていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずはですね、まずはよく聞いていただかなければ、これ真相には近づけないんですから。
獣医学部新設については、柳瀬元秘書官が加計学園関係者と面会する一年前の七月の時点で新潟市から提案があり、既にこれをきっかけとして、ワーキンググループにおいて民間有識者により……(発言する者あり)いや、これは反論ですから、反論ぐらいさせてくださいよ。検討が重ねられたと承知をしております。
そうした中で、面会の半年以上前である同年九月の特区諮問会議では、民間有識者から獣医学部新設を含む二十三項目の優先事項、優先改革事項の御提言があり、私からこれらの早急な検討を指示……(発言する者あり)これ、大切な事実ですから、こういう事実はもしかしたら都合が良くないかもしれませんが、聞いていただきたいと思います。これらの早急な検討を指示したところでありまして、さきの参考人質疑においても八田座長からこうした検討経緯について言及があったところであり、その後に行われた柳瀬元秘書官の面会が民間有識者の議論に影響を与えたことは一切ないとの発言が八田座長からもあったわけでありまして、また、八田座長は、柳瀬元秘書官から何の働きかけも受けたことはないと明確に述べられたものでありまして、したがって、これ、制度論先にありきであって、加計ありきということでは全くないということははっきりと申し上げておきたいと思いますし、その後数か月して柳瀬秘書官は次の秘書官とは交代をしているということも申し上げておきたいと思います。
○福山哲郎君 全く私の質問に答えられませんでした。これ、全部文書に残っているものですから。総理の言っているのは全部、違うという言葉で反論しているだけですから。
これ、委員長、済みません、もう人の名前を言っていると余りにも多過ぎるので、ここにいる方々は、柳瀬さん以外は国会の招致に応じていただいていません。委員長、この赤枠で囲われた方々の証人喚問並びに参考人招致、国会に呼んでいただくように理事会で協議をいただきたいのと、愛媛県、今治市に、このプロセス、全部の、設置までに、プロセスのやり取り、役所とのやり取り等々全て、加計学園のやり取り等々、文書を提出するように求めたいと思います。お願いします。
○委員長(金子原二郎君) 参考人の皆さん方、証人につきましては、それぞれ個人の名前を申し上げてください。
○福山哲郎君 安倍昭恵総理大臣夫人、谷総理大臣付き、迫田近畿財務局長、柳瀬総理秘書官、藤原地方創生推進室次長、加計学園理事長、渡邉事務局長、愛媛県中村知事、担当者、今治担当者、以上です。お願いいたします。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○福山哲郎君 もう時間がなくなりました。太田局長……
○委員長(金子原二郎君) まだ指名しておりません。
○福山哲郎君 あっ、済みません。
太田理財局長、佐川さんが、交渉記録は廃棄した、していない、廃棄した、ないという趣旨をそれぞれ何回しているか、今参議院の事務総長に答えてもらいますから、聞いておいてください。
参議院の事務総長、お願いします。
○事務総長(郷原悟君) お答え申し上げます。
昨年以降の参議院及び衆議院の本会議、委員会の会議録を対象にお調べいたしました結果、森友学園との交渉記録を廃棄した、あるいは記録は残っていないとの趣旨の答弁を行った回数は、先週五月二十四日の調査時点で、佐川前財務省理財局長は参議院で十九回、衆議院で二十四回、合計四十三回、麻生財務大臣は参議院で五回、衆議院で六回、計十一回確認できたところでございます。
○福山哲郎君 太田局長、この廃棄したと重ねた答弁、それから金額の提示はしなかったという答弁、それから安倍晋三記念小学校の話について全く承知しておりませんでした、近畿財務局はという答弁、これ、交渉記録を見れば全部虚偽だったということはお認めいただけますね。イエスかノーかで結構です。
○政府参考人(太田充君) お答えをいたします。
今委員が御指摘になられましたような事実については、事実と異なることを答弁をしておりました。誠に申し訳ありません。
○福山哲郎君 この廃棄については、一体いつ、誰が、どのような経路で、どのような範囲まで指示を出されたのか、お答えください。
○政府参考人(太田充君) 昨年二月下旬から四月にかけて、決裁文書の書換えを行っていたことに合わせてそういうことを行っておりました。で、今委員御指摘のような、誰が指示をしてどういう範囲でということは、今まさにその件についてきちんと調査をしておりますので、その調査結果を速やかに御報告申し上げたいと思っております。
○福山哲郎君 冒頭申し上げたとおり、調査で何でも先送りします。
麻生大臣、いつ責任を取られるんでしょうか。事務次官、国税庁長官はいつ任命されるつもりなのか。ツートップ不在という異常状態が続いています。この虚偽答弁も含めて、麻生大臣の責任大きいと思います。いつ責任を取られるのか、それから事務次官、国税庁長官をいつ任命されるおつもりなのか、大臣、お答えください。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、簡潔に答弁をお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 速やかにというところで終わろうというわけにもいかぬのでしょうから。
私どもとしては、ゆゆしき事態だと思っております。少なくとも、国税庁長官が二か月、また事務次官も一か月等とはいえ普通の状態ではありませんので、きちっと対応したいと思っておりますが、今捜査がまだ続行いたしておりますので、なかなか直ちにはできないという事情も御理解いただければと思っております。
私どもとしては、その調査を全部きちんとさせていただく、それをもってきちんと職責を全うさせていただきたいと思っております。
○福山哲郎君 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)