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2017

「会計検査院による森友問題の検査報告」


こんにちは。
今週から国会では本格的な質疑が始まり、日々、目まぐるしく動いています。

昨日は、森友学園への国有地売却問題で、会計検査院の検査結果が公表されました。
この検査は、今年3月2日の参議院予算委員会で、野党筆頭理事であった私が委員会として会計検査院に特定事項検査を求めるべきと提案し、与野党が一致して実施されることとなったものです。

報告書によると、値引きの根拠となった国交省試算のゴミの推計量について深度も混入率もいずれも十分な根拠が確認できず実際には3~7割程度の可能性があること、国交省積算のごみの撤去費用には十分な根拠が確認できなかったこと、近畿財務局が必要な手続きを踏まずに売却予定価格を決定したこと、有益費について支払いの責任の所在についての取り決め等が確認できず過大に支払ったこと、等々が指摘されています。
一方で、交渉経過に関する行政文書が多く破棄されており、具体的なやり取り等を確認することができないため、適正なごみ撤去費用について言及できず、契約手続き全体の妥当性の判断は示されませんでした。

これまで政府は「法令に基づき適切に処理した」と通り一遍の答弁を繰り返してきましたが、これまで野党が指摘してきた通りの問題点が明らかになりました。また、売却交渉の音声データも出てきており、国会での答弁が虚偽である疑いが濃厚になっています。
関係資料を廃棄すれば逃げられるような事態は放置できません。我が国の政府や国会審議の信頼を著しく傷つける結果となりました。

会計検査院の公正な検査に敬意を表するとともに、疑義が一層明白になった政府には、検査報告を真摯に受け止めて、過去の国会答弁と整合的でない点の説明、文書管理の徹底を求めなくてはなりません。同時に、関係省庁が一体となって異例な対応を重ねた背景の解明も求められます。
予算委員会はもちろんですが、こういった案件を審議するための決算委員会や行政監視委員会を、総理、担当大臣等の出席のもと、開会することは当然です。もちろん、各委員会は他の重要案件もあります。他の案件審議も出来るよう、この報告書だけに関する集中審議を開くべきです。

3月の予算委員会で、安倍総理に対し、各省庁が忖度をせざるを得ない状況を作ったことの責任はあるのではないか、と質しましたが、かなりムキになって否定をされていました。その後、少なくとも、安倍昭恵夫人に当時の事務官が電話、ファックスを通じて関与していたことも明らかになっています。
いわば、今回の会計検査院の報告によって、安倍総理をはじめとした政府のこれまでの国会での説明が、説得力も根拠も乏しく、虚偽の可能性すらあったということです。加計学園の獣医学部を国会審議の始まる前に認可したことも含め、異常な事態が続いています。

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