05/21
2015
「昨日の党首討論の伝え方・・・」
こんにちは。
昨日の党首討論を受けて、各種報道でも安全保障法制等について大きく扱われています。
昨夜、いくつかのテレビニュース等を見て気になったことがあります。
私が見たニュースでは、一般的に岡田代表や維新・松野新代表の問いに安倍総理が答弁したとの形式で報道しています。しかし、映像が編集されて、途中で切り取られるため、その実像がなかなか国民に伝わらないのではないかと危惧しています。
例えば、
岡田代表「新三要件が満たされれば、例えば、米軍とある国が戦争している、戦っている。それは新要件に該当して、日本の自衛隊も出ていって戦う。その場所は相手国の領土、領海、領空に及ぶのは当然だと私は思いますけれども、いかがですか。」
安倍総理「いわば海外派兵は一般に禁止されている、認められていないということは、これはもう今まで何回も私が申し上げているとおりでございます。今、岡田代表がおっしゃったように、他国の領土にいわば戦闘行為を目的に自衛隊を上陸させて武力行使をさせる、あるいは領海において領空においてそういう活動をする、派兵をするということはないということは申し上げておきたい、このように思います。」
この次が重要です。
岡田代表「もしこれが間違っていたら、総理、法案修正してくださいね。他国の領土、領海、領空ではやらないとはっきり法律に書いてくださいね。そのことを申し上げておきたいと思います。」
つまり、安倍総理がいくら言葉だけで「海外派兵は一般に禁止されている」とか「空爆や地上戦はしない」と言われても、法律上は何もそんなことは書いてありません。ましてや『一般に』という意味不明の修飾語が付いています。
もし、安倍総理の答弁通りなら、当然、提出されている法案とは中身が異なってしまいます。今回の法案では3要件に合致すれば「他国の領土・領海・領空にまで行って武力行使ができる」ことは自明です。
また、松野新代表が議員定数の削減を求めたことに対し、安倍総理は「共産党とか社民党、そうした少数政党の意見も聞いて、これは土俵をつくっていくべきだということを私は申し上げたわけであります。(中略)私たちは国会で多数を持っていますから、直ちにこれで決めていっていいんですか。」と一見すれば、当然のことを述べられました。
それに対して、松野代表の反論は「調子がいいときに、少数意見を聞く。きのう採決された安保の委員会、45人委員会ならば少数政党が入れないから、我々は50人にしてくれと言ったんですよ。全く聞かずに、45人委員会で少数政党を排除した委員会をつくっているじゃないですか」というものでした。言っていることとやっていることが違うということです。
こういったやりとりを伝えないことに非常に違和感を覚えました。
一事が万事、この現状では、事の本質が伝わりません。実際のやりとりをご覧いただくのが最も大切なことと思います。