04/17
2014
参議院 外交防衛委員会
参議院外交防衛委員会に出席しました。
トルコ及びUAEとの原子力協定について、質疑・採決をおこないました。
福山も質問に立ちましたが、その冒頭で、以下のような意見表明をいたしました。(速記録はこちら)
「珍しく、私はこの協定の賛否について悩みました。
福島第一原子力発電所の事故の災禍はまだ続いています。避難されている方々は十四万人を超えています。汚染水の処理は、日々新たな課題が出現し、混迷を極めています。トルコからの強い希望があったことは私も理解をしておりますが、日本国内の輸出時の安全確認体制がまだ不備であることは国会でも明らかになっております。トルコ国内の規制機関や放射性廃棄物の処理体制が万全でないことを考えても、私は、輸出には極力慎重であるべきだと思います。いや、輸出しない方がいいとも考えております。
しかしながら、我々民主党政権時に、ヨルダンやベトナム等との原子力協定を皆様にお願いをした経緯がございます。私は、外交というのは継続性が大切だと思っておりますし、別に批判をするわけではないんですが、例えば、当時、もう勇退された議員なので名前は申し上げませんが、ある公明党の議員は我が政権の総理に向かって、まさに放射能汚染の死の商人の片棒を担ぐ、そういう格好にしか見えないと言われました。そして、結果として反対をされました。まさに、原子力を低減すると言いながら輸出をするというのは、国内と海外でダブルスタンダードではないかという批判をあちこちの政党からいただきました。私は、批判をしたいから今申し上げているわけではありません。そのぐらい多分難しい問題なんだと思います。
自民党も、原子力ではありませんが、民主党の交渉するTPPだから反対だというような議論がありました。例えば、今日は小野寺防衛大臣いらっしゃいませんが、小野寺防衛大臣は当時TPP反対で、私とテレビ討論の相手側でした。与野党の対処の仕方というのは本当に難しい問題だと思います。それぞれの政党の事情もある、政局もある。私も野党として反対だと言えれば非常に楽だなと、この協定は思いました。
私は、脱原発論者です。
福島の事故を目の当たりにし、官邸で東電や保安院の対応と向き合った者として脱原発をしたいと願っておりますが、一方で、先ほど申し上げましたように、我が政権が原子力協定をお願いしたときの、今、岸田外務大臣のところに座っておられたのが玄葉外務大臣でございました。私はそのとき、末松委員長のところに座っておりました。
今回、我が党は、党内本当に大激論があったんですが、やはり継続性、もう一つ申し上げれば、今回のトルコとの協定の交渉に入ったのは民主党政権時です。その責任はあると考えて、非常に厳しい選択でしたが、賛成をすることを党として決めました。
私は、核不拡散の問題は、先ほどのNPDIの問題も含めて重要だと思いますし、私自身も一生懸命これからも取り組んでいきたいと思いますので、この協定というのは、不拡散、平和利用の問題も含んでいる、そして我々にも責任がある、野党になったからといって安易には反対はできないと、そういう自問自答を繰り返した中で今質問に立っています。
輸出についてはできるだけ抑制的にしたいという思いは今も変わりません。党としては国内ゼロを三〇年代に決めましたので、我々としては、海外に輸出することの批判を受け止めて、将来の在り方についてこれからもしっかり再検討が必要だという認識に立っております。」