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2019
第200国会 参議院 外交防衛委員会 2019年11月12日
○福山哲郎君 おはようございます。立憲民主党、新会派、福山哲郎でございます。今日はよろしくお願いを申し上げます。
まず、少し日はたちましたけれども、冒頭、緒方貞子さんがお亡くなりになられましたことについて一言申し上げたいと思います。
日本女性初の国連公使、国連難民高等弁務官、JICA理事長等々を歴任されました。人間の安全保障を提唱され、まさに緒方さんが提唱されたものが国際的なパラダイムになってきたと、その足跡は本当に大変なものだったというふうに思います。私は、政権担当時を始め、本当にいろいろな場面で温かい御指導を賜りました。感謝の言葉しかございません。国際場裏の場で緒方さんと御一緒したときに、本当に国際社会の中で緒方貞子さんへの信頼と尊敬の念が満ちあふれていることを私は目の当たりにさせていただきました。正真正銘、国際社会から信頼をされた日本人ということで、本当に心から御冥福をお祈りしたいというふうに思います。
それでは質問させていただきます。
今日は、お忙しい中でございますが、宮下一郎内閣府副大臣にお越しをいただきました。実は後の問題に関わることなので、少し外交、防衛のテーマとは外れるんですが、お越しをいただいたことをお許しいただければと思います。
最近報道になっております全世代型社会保障検討会議の議事録から中西経団連会長の発言が一部削除され、記載されていなかったことについて、お尋ねいたします。
事前に経団連側に確認していると政府は答弁をされています。その際、経団連側から、削除された部分をしっかり加えてくださいというような要望があったことは事実かどうか、お答えいただけますか。
○副大臣(宮下一郎君) 流れについて御説明を申し上げたいと思います。
まず、議事録については、この内閣官房全世代型社会保障検討室の方で原案を作って、そして……(発言する者あり)はい。
内閣官房全世代型社会保障検討室、内閣府の事務局でありますけれども、こちらで議事録を作成いたしまして、これを経団連側の事務局に送付いたしました。これは九月の二十七日でありますけれども、その後、これを踏まえて修正があればということで、そういう意味でお送りをして、そして御意見を伺って、この在職老齢年金部分につきましては、十月三日に御送付いただいた議事録案、これを経団連側の御意向として議事録に最終的に記載していると、こういうことであります。
この議事録の中には、当初からですけれども、この在職老齢年金の件に関しては、中西議員から、慎重に検討という御本人の意図を反映した格好で記載をされておりまして、改ざん等をしたものではないと認識しております。
○福山哲郎君 誰も改ざんとも何も申し上げているわけではありません。済みません、違います。
私が聞いているのは、元々御発言をされたものが削除をされていることについて、経団連側から、その削除された部分についてしっかりと加えてくださいというようなやり取りはありましたかと聞いております。
○副大臣(宮下一郎君) もう少し経緯、詳しく申し上げますと、二十七日に議事録案をこちらから送りまして、そして三日の日、四日の日ですかね、あっ、済みません、三十日と三日にその修正案についていただいております。それで、その二回目の部分が最終ということで、これを議事録に載せているというのが今の現状の姿であります。
○福山哲郎君 いやいや、副大臣、済みません、質問されたことにお答えをください。
最初に削除された形での議事を、議事録案を事務局から送られたときに、経団連側が中西会長の言われた発言についてしっかりと加えてくださいというような要望があったことは間違いありませんねとお伺いしているので、済みません、イエスかノーでお答えいただければと思います。
○副大臣(宮下一郎君) 九月三十日の日に、その部分も含めたものが加えられた形で修正案が送られてまいりました。そして、これについて御意向を問い合わせたところ、後日連絡をしますというお話でありましたので、そこを加えた部分がその最終の経団連案ということではなくて、御連絡をお待ちしていたところ、再度修正が加えられたものが十月三日に送られてきて、それを四日に公開したと、こういう経緯でありまして、この二回目の三日に送られてきたものには逆に当初案と同じ記述になったものが最終案として送られてきたと、これが経緯であります。
○福山哲郎君 明確に言っていただきたいんです。
三十日の日に、じゃ、経団連側からは、修正をされて中西会長のものが加わった案が送られてきたわけですね。それに対して事務局側がどういう表現をされたんですか。そうしたら、三日の日にもう一回、その中西さんの発言が削除された話がもう送られてきて、これで結構ですと経団連が言ったというのが今の副大臣の説明でいいわけでしょうか。
○副大臣(宮下一郎君) 事務局が、その当初案、当初修正案に対してその意図を確認したと、これに対して後ほど連絡をすると、こういったやり取りがあって、それを踏まえて三日の第二案、実際今の議事録に記されている状況の案が送られてきたと、こういうふうに認識をしております。
○福山哲郎君 当初修正案というのはどういう意味ですか。当初修正案というのは、経団連から送られてきた中西会長の発言が加わったものを当初修正案と言われているんですね、副大臣は。ちょっと、説明がさっきからちょっとずつずれているんです。
○副大臣(宮下一郎君) この九月三十日に送られてきた修正案については……(発言する者あり)経団連から内閣府事務局に送られてきた九月三十日の議事録案、これには、その勤労意欲等々の、勤労意欲に関する記述がございました。
○福山哲郎君 じゃ、そこがあって、修正されたものが経団連から送られてきたら、事務局は意図を尋ねられたわけですね。そうしたら、次に来たら、その部分を削られて、これで結構ですと経団連が来たということですね。
○副大臣(宮下一郎君) 意図を確認をし、そして後日連絡をするというやり取りがあった後、二回目の修正案が送られてきたというのが事実であります。
○福山哲郎君 済みません、副大臣、時間がないので、僕こんな時間掛かると思っていなかったので、ほかもやらなきゃいけないので、短くお答えください。
そもそも議事録ですから、意図を確認する必要ないじゃないですか、そのまま書けばいいんだから、発言したものをそのまま書けばいいわけですから。
二つ聞きますね。なぜ発言を削除して、これでいいですかといって事務局は送ったのか、理由をお答えください。
二つ目。事務方はいいから、事務方いいから、質問しているんだから。二つ目、なぜ意図を確認するんですか。発言された方が発言したとおりに修正してきたんでしょう。何で意図を確認する、意図なんかないですよ。言ったまま議事録作ってくださいというのが意図に決まっているじゃないですか。なぜ意図を尋ねたのか。二つ、短くお答えください。
○副大臣(宮下一郎君) この経緯についてですけれども、私の理解では、送られてきてその意図を確認した中には、これが最終案かどうかと、これで決定してよろしいかという意図の意思確認も含まれていたと思います。その中で、後ほど連絡するという御意向があって、ではまだ修正の可能性があるんだなということで、まあ待っておったところ最終案が送られてきたと、こういう経緯だと思います。
○福山哲郎君 一番目の質問に答えていただいていない。
○副大臣(宮下一郎君) そもそも議事録は全ての発言を一言一句記するものではございません。その全体の議論の流れが正確に把握できればよしということで、これは、最初にあったものを削除したということではなくて、議事録作成の過程でそういう記述が当初からなかったと、こういうことであります。
○福山哲郎君 確かに、国会の議事録と違うのは私も理解はします。しかし、国会の議事録を、逆に、意図が通じればいいといって速記部がいろいろ削ったりしたら大問題になりますよね。議事要旨ではないですよね、これは。議事録ですよね。議事要旨なら、私は、官僚の皆さんが一定の発言の趣旨を変えない範囲で残すことについては理解をします。
しかし、議事録というのはそういうものではありませんね。ましてやここは、今の発言は、中西さんの発言は非常に肝のところですよね。なぜそこで削除をしてこれを議事録にしようと思ったのか、もう一度お答えください。
それから、今の副大臣のお答え、事務方がメモを渡したお答えですが、議事録は全てを記載する必要はないという公式答弁しちゃまずいんじゃないですか。これから政府会合の議事録に対する信頼性がもっと失われるんじゃないですか。議事録は、基本的には議事を残すものです。議事要旨は別です、今申し上げたとおり。今、議事録で今みたいな発言をされちゃうと、政府の会合はほとんど何か意図的に修正されているかもしれないという、信頼性がなくなって不信感が高まるんじゃないですか。今の答弁まずいと思いますよ、私。
○副大臣(宮下一郎君) 十一月八日の日に参議院予算委員会で西村大臣も御答弁されていますけれども、公表された議事録については一言一句全てを発言されたとおりに書いているものではございません。この議事録については、特に数字の間違いや不適切、不明確な表現、さらに、てにをはの修正等々が十分あり得るということで、そうしたことを、その議論の流れが分かるように修正を加えた上で議事録案を作り、そしてその発言者の方に送付をして確認をいただいて、そして先生おっしゃるように、これを入れてください、削ってくださいというのは、基本的にそれを受け入れる形で最終案を固めておりますので、今回についても、最終、経団連側の意図が反映された議事録が作成されたというふうに認識をしております。
○福山哲郎君 今、微妙な表現をされました。確かかどうかという数値の問題、それから、てにをは、そこに加えて何と言われたかというと、不適切な表現と言われたんですよ。中西会長の発言は、てにをは、数値等の真偽のもの、不適切な表現のどれに入るんですか。どれにも入らないはずでしょう。発言者の主たる表現について何で削除したのか、副大臣、お答えいただけますか、じゃ。
○副大臣(宮下一郎君) 議事録作成につきましては、内閣官房全世代型社会保障検討室、こちらで組織として判断をしているということでございます。
○福山哲郎君 組織として判断と、あなた、組織の副大臣なんですよ。あなたが答弁しなきゃどうするんですか。役人のせいにしてどうするんですか。じゃ、役人にそういう意向があったということですね、中西さんのものは不適切だという、表現だという意向が、意向というか判断があったということですね。
○副大臣(宮下一郎君) 先ほど申し上げた、てにをはとかなんとかと一緒にその不適切という文言を申し上げたのはまあ一例でありまして、今回の事案がそれに対応するということをいたした答弁ではございません。
そもそも、繰り返しになりますけれども、一言一句全て発言されたとおりに作るのがこの議事録ではないということで、事務局において適正に判断をして作られたものが原案、しかしながら、それで発言者側の方がどうしてもこういう記述を入れてほしいということがあれば、それは加えて最終版にするという手続を取っております。今回は二回その案が示されて、最終案はこれでお願いしますというのの中には、当初案のとおりに戻った格好で御要望があった、それを議事録に記していると、こういったことでございます。
○福山哲郎君 どうしてもこういう形に記述してほしいという話じゃないでしょう、だって、発言その場でしているんだから。だから、何で、じゃ削除したんですか。だから、その削除した表現が不適切だとかこれは不要だという判断をその室のチームはしたということですね。それでいいんですね。
○副大臣(宮下一郎君) 今回の中西議員の御発言の趣旨は、この全世代型社会保障改革の議論において、この在職老齢年金について、これについては慎重に検討すべきだと、これが一番重要な趣旨だということで、そこをしっかり記すということで議論の流れを明確化した、こういうことで、これをその意図と反することを書いたわけでもありませんし、ここでその中西議員の意図が反映された議事録が作成されたというふうに判断して当初案を作ったということだと思います。
○福山哲郎君 随分、官僚は偉いものですね。政府が招いて発言をされた方のを勝手に判断をして切ったり張ったりできるわけですか。それで議事録というわけですか。本当にひどい話だと思います。もう時間がないので次へ行きます。
お手元にお配りをした資料を御覧いただけますでしょうか。二枚目のページが、情報公開請求をしたら、二枚目はこういう黒塗りで返ってきたという最近報道のあっているものです。現物は三枚目です。三枚目は、もう実は、後で申し上げますが、外務省のホームページで公開されているものが情報公開請求で二枚目のように返ってきました。四枚目のペーパーも同様でございまして、情報公開請求をしたら黒塗りで丸々返ってきたんですけど、これは外交記録公開に伴って既に開示されている文書になっています。
一枚目ペーパー、大体状況を御説明するペーパーを作ってきたんですけど、この二つの文書共に、二〇一〇年三月、二〇一〇年七月に公開されたもので、たまたま私が外務副大臣と官房副長官のときにこれ公開されたものでございました。
経緯は、二〇一七年三月に、ある報道記者が開示をしてくれとしたところ、特例により延長して四か月掛かって外務大臣決定。これ、外務大臣決定です。部分開示四点。不開示理由は、国の安全が害される、米国等との信頼関係を損なう、他国との交渉上不利益を被る、政府部内の率直な意見交換が不当に損なわれるおそれがあるということで、部分開示ということで開示をされませんでした。この報道記者は、九月に総務省の審査会に請求したところ、何と一年と数か月掛かって審査会の答申が出て、今お手元にあるものの一つについては全部開示、残りの二点も開示範囲の拡大という決定をして実は開示をされるに至りました。しかし、後になって調べたところによると、これが、我々が政権のときにやった核密約報告書とともに文書を開示したものであって、既に外務省のホームページで公開されていました。別のジャーナリストの日米行政協定改定の関連文書についても同様でございまして、開示をされていました。
この二件の事案について、まず、外務大臣、事実であるかどうかについて短くお答えください。
○政府参考人(有馬裕君) 事実関係は、今、福山先生から御説明があったとおりでございます。
○福山哲郎君 こういった状況は適切であったかどうか。僕は分かっています、情報公開請求がたくさん来て、外務省のメンバーがそれぞれ、主管課が大変な思いをしていることは理解をしているつもりですが、こういった事態が起こったことについては適切かどうか。外務大臣、どのように思われますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 一部一貫性に欠ける対応があったと、このように考えております。
○福山哲郎君 ということは、適切ではなかったということですね、大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 一貫性に欠ける部分があったと、このように感じております。
○福山哲郎君 じゃ、適切か不適切かは述べられないということですか。若しくは、なぜ、じゃ、大臣、これを不開示としたんでしょうか。
○政府参考人(有馬裕君) これらの文書の不開示決定を行いましたのは、福山先生からも御説明がありましたとおりの不開示理由に基づくものでございます。(発言する者あり)
福山先生から御説明もありましたとおり、国の安全が害されるおそれ、米国等との信頼関係を損なうおそれ、他国との交渉上不利益を被るおそれ、政府部内の率直な意見交換が不当に損なわれるおそれ等の理由により不開示決定を行ったものでございます。
○福山哲郎君 それ、おかしいじゃない。それは違うよ。だって、表出ているんだから、実際。だから、なぜこれを不開示に、じゃ、だからこそよ、これは表出ているんだから、そのおそれはないわけよ。
有馬さん、優秀な方だからよくお分かりだと思うけど、大臣は立場あるから言えないのかもしれないけど、有馬さんの立場でいっても、これを開示しなかったことは不適切だと思われますよね。
○政府参考人(有馬裕君) これらの情報公開請求につきましては、外務省として慎重に検討を行い、当時、限られた時間と人員の下で開示決定を行わせていただきました。
情報公開等の法制度上、個別の開示請求につきましてはそれぞれ個別に審査し開示決定を行っておりますが、御指摘の二件につきましては同一内容の文書が既に公開されており、その意味で一部一貫性に欠ける対応が行われておりました。
外務省としては、今回の件も踏まえ、情報公開法等の関連法にのっとり、今後しっかりと対応させていただきたいと考えております。
○福山哲郎君 これらの請求は公文書監理室で受けます。それぞれの文書を管理するそこから主管課室に回ります。今回の場合、北米局です。二事案、この二事案は、日米安保保障条約課、それから日米地位協定室です。余りこういう言い方してはいけませんが、外務省の中でこの部署にいる方は僕は非常に優秀な方が行っておられると思います。ここで開示、不開示が判断されて、黒塗り作業に入ります。
私、何が残念かというと、日米条約課も地位協定室も、最低限、この時代のこの文書は公開していたんじゃないのかどうかという、そういうチェックが働かないのかどうかが不思議なんです。だって、皆さん一緒にやったじゃないですか、密約の公開のときに。膨大な文書の公開があったということは私も理解します。しかし、こんな、日米安保にしても地位協定にしても、基本中の基本の、根幹のですよ、日本は日米安保、基軸のはずです。根幹のものに対して安易に、こういうおそれがあるからといって、出しているものを不開示にするということ自身が私は非常に残念に思う。
人員が足りないの分かっています。しかし、まさにこういう一貫性のない対応をすることが日本の外務省と文書管理に対する信頼を損なうのではないかと、そのことを危惧しています。
大臣、どうですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、限られた時間と人員の下で開示決定をした結果、個別の開示請求に対する審査でありますが、一貫性に欠ける対応があったということでありまして、外務省として、この四月一日に、公文書管理及び情報公開等を所掌する審議官級の公文書監理官、監理官の監は警視総監の監ですけど、公文書監理官を新設をし、またこれを補佐する公文書監理室、これを設置をしたところであります。
このような取組も踏まえて、実効性のあるチェック機能、これを確保して、情報公開法等の関連法令にのっとり適切に対応していきたいと考えております。
○福山哲郎君 その今の監理官始め、つくっていただいたことは評価したいと思いますが、そこは実質予算増えていますか。実質人員増はありましたか。お答えください。──いいです。私、これは事前通告しておかなきゃいけないと思ったんで、聞いたんです。
予算増額ないんです。実質に増えているかどうかについては把握されていないんです。だから、併任が増えているだけの可能性は非常に高い。これ、いまだに分からない。つまり、これ、本当に実質に増員しないと、こういう対応はこれからも続く可能性があるんです。
お手元の四枚目の紙、見てください。これ、我々のときの、密約のときの有識者委員会報告書です。黄色い線のうちの真ん中の下の方を見てください。
公文書管理法の下では、移管された歴史公文書の利用制限について、時の経過、つまり三十年以上の経過というのを考慮しなきゃいけないと。三十年以上の経年文書について利用、公開を拒否できる範囲の限定がより求められるです、限定が求められるです。行政機関の長の不開示の判断について、恣意性を排し、客観性を担保する方策を検討することを求めているが、個々の事案を積み重ね、制度の安定的運用を目指すほかないであろうという、このときの時点での提言もいただいています。
まさに今、恣意性を排除して、基本的には三十年の経年の問題も含めて範囲の限定が求められているのに、今の外務省のこのやっていることは真逆じゃないですか。もう開示されているものにもかかわらず、このいつものようなパターンの四つの理由を付けて黒塗りにして出す。全くもって逆のことをやっているのではないかと危惧をします。
先ほど申し上げたように、忙しいのは分かる、文書が膨大にあるのも分かる。しかし、検索システムやいろんなシステムが今あるでしょう。そのことも含めて、大臣、これは外務省の公文書管理の信頼性を損なう、もっと言えば、外交交渉をする場合に若しくは日本の外交政策の信頼を損なうことになる。
このことについて、予算増と、概算要求に入ってこれから予算の時期ですから、予算増と人員をちゃんと確保していただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 恣意性を排除する、そして客観性を担保すると、極めて重要なことだと考えておりまして、個々の事案を積み重ねて制度の安定的運用を図っていく上でも体制の強化ということは重要だと思っております。
御案内のとおり、限られた人員、予算の中で幅広い外交課題について対応していかなけりゃならない。そういった中におきましても、こういった分野、重要であると考えております。
○福山哲郎君 外務大臣から今前向きに御答弁いただいたと思いますが、これ、もし総務省の個人情報保護審査会で開示が決まらなければ、こういったことが横行していた可能性があります。情報審査会では、四十年以上経過していることがあるので、外務省の提示した幾つかのおそれについては相当な理由とは認められないという決定をしてくれています。
こういったことがあるのは私は非常に遺憾だと思いますし、先ほど外務大臣が一定の方向性を示していただいたのでこれ以上は申し上げませんが、もう二度とこういうことのないように、システムの構築、人員の増員、どうしたらこういったものの再発防止になるのか、外務省としてしっかり検討していただきたいと、このことの御答弁をいただいて、今日の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 総務省の情報公開・個人情報保護審査会における審査、この結果でありますが、一つ一つの審査につきましてやこういった審査会の答申、重く受け止めたいと思っておりますが、全てがそうなるわけではないと、ここは福山委員も御理解いただけるところだと、そのように思っております。
その上で、後者につきましては、しっかりと対応したいと思います。
○福山哲郎君 終わります。