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2004

第161国会 参議院 環境委員会 2004年11月25日


米軍の普天間移設問題について

○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山でございます。
 今年選挙がありましたので久しぶりの質問でございまして、是非よろしくお願いしたいと思います。
 今日はお手元に、先生方の、委員の先生方のお手元に一枚のパンフレットをお配りをさせていただいています。
   〔資料配付〕
○福山哲郎君 米軍の普天間飛行場の移設問題について質問させていただこうと思っているんですが、このパンフレットの一番最後の見開きのページを見ていただきますと、これが辺野古の海岸の全域でございます。それに赤線で記されているような形で埋立てが行われ基地が移転をされるという状況で、今ボーリング調査が行われています。この件について大臣にお伺いしたいと思います。
 大臣が御就任されて以来、私は、環境税の問題や京都議定書の問題で大変元気なリーダーシップのある大臣が就任されたと喜んでおりました。是非、そのことをこの問題についても発揮をしていただきたいというふうに思います。
 まずは、十一月の二十二日、小池大臣が沖縄に行かれました。その場で米軍のブラックマン四軍調整官と会談をした折に、この普天間の飛行場の移設問題について、代替地への移設を急がなければならないと述べられたというふうに報道されていますが、それは事実でしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 新聞記事はその一部を取ったものでございますが、その流れをもう少し正確に申し上げますと、まず今回のこの辺野古への代替施設がその場所が決まって、そしてその後、これから今ボーリング調査が行われ、建設が行われてということで、ブラックマン調整官は、十四年これから掛かるということを、これは長過ぎるのではないかというような御指摘があった。それに対して、前回の米軍ヘリの事件なども踏まえまして、どのようにして普天間の地域から代替施設へ早急に移動するかということも求められているわけでございまして、その意味では代替施設の建設十四年という長さということについて、私は代替施設の建設は急がなければならないと。それはすなわち市街地に所在します普天間飛行場の一日も早い移設・返還というここがベースになっているわけでございまして、そういった旨で申し上げたところでございます。
 ただ、その際も申し上げたんですけれども、移設までの間の普天間飛行場の安全確保についても併せて申入れをいたしたところでございます。また、今様々な環境の面での調査が行われておりますが、これを短くしろという、そういう趣旨で言ったものではございません。
○福山哲郎君 沖縄北方担当大臣としての御発言としては分からなくはないんですが、環境大臣としては、これからアセスメントがされると、そして今、方法書の議論がされている最中ですから、百歩譲って代替地への移設を急がなければならないではなくて、アセスメントを早急に行うべきだということなら私は理解ができるんですが、こういう状況で、例えば小池大臣は、いろんな状況で、環境に目を光らせたいとか、さはさりながらスピード感を持って進めていくとか言われているんですが、こういう議論されると、環境への十分な配慮が損なうおそれがあるのではないかと私は危惧をしていますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) これは環境大臣でなくとも、内閣の一員として、この普天間飛行場への一日も早い移設・返還ということを全力で取り組む、これが政府の基本方針でございますので、それを進めていかなければならないと、このように考えております。
 ただ、環境大臣として、これまでも助言を求められていたそれぞれの段階において助言を求められる際には、環境に対しての十分な配慮をしていただくということで、非常に細かく指摘もさせていただいているところでございます。
 日米安保ということの抑止力ということの認識、これがベースにもあるわけでございまして、そしてかつ環境を守っていくというこの二つのファクターをどのようにして取り組むかということ、これはバランス感覚、そしてまた時には、内容によってはスピード感も必要ではないかと、このように思うところでございます。
○福山哲郎君 ちなみに、今回沖縄に行かれましたときに、大臣は事務方としては環境省から事務方の職員を一緒に連れていかれましたか。
○国務大臣(小池百合子君) ちなみに、今回の視察は座間味の方にも出向いたと、それから大学院大学のサイトを視察をしてということで、今回の視察につきましては内閣府の仕事として前半参りました。最終日に東アジアの環境高級事務レベル会議というので、そこでごあいさつをする際の要員といたしまして環境省の人間を一人連れてまいったということでございます。
○福山哲郎君 余り細かいことを言うつもりはないんですけれども、実は二十二日に大臣が沖縄で発言をされたときには沖縄北方の担当の役所しかいないと、環境省としてのブリーフなり発言をするような状況にはないわけですよね。そこで実は環境との配慮についての発言があったわけです。要は、代替地への移設を急がなければならないという発言があったわけです。
 私は役人を全部連れていくことが重要だとは思いません。大臣のリーダーシップで大臣が発言をされたことですから、重みがあると思います。しかしながら、世間も、例えば環境団体にしても、環境大臣が沖縄に来てこの代替地について発言をされるということは、当然環境大臣としての立場も踏まえて発言をされているというふうにみんな取るわけです。期待もされているわけです。
 私は、大学院を見に行かれることも、ほかの水族館を見に行かれることも別に全然構いません。しかし、現実にボーリング調査が行われ、いろんな形で今反対運動も起き、実際報道もされている状況の中で、沖縄まで行かれてなぜ現地に行かれなかったのか、その点についてお答えをいただきたい。
○国務大臣(小池百合子君) 今回、沖縄を視察に参りましたのは二回目でございます。沖縄も大変見るところが、また担当大臣として視察をしておくべきところ、今回は例えば台風の被害に遭いました座間味の島の現状なども見てまいりました。また、観光産業ということで、エコツーリズムの一つでもあります美ら海水族館なども見ていかなければならない。これからも様々な、与那国まで行くにはかなり遠いですし、島は数あるわけでありますし、いずれにいたしましても、代替施設の辺野古の地には一回目のときに参らせていただきまして、陸上からでございますけれども、予定地ということを拝見させていただいたところでございます。
○福山哲郎君 これがいわゆる希少生物のジュゴンです。(資料提示)先生方御案内のとおりですが、写真を幾つかお回しをさしていただきます。そして、現状、今現地ではボーリング調査が行われまして、反対派の皆さんと多少小競り合いが行われています、事業者側との間でですね。その状況がこの写真にあります。警戒線というのがあって、その周りをいろいろな反対の方々がこのような形で動いておられまして、中にはこういう巨大な作業船の横で小さい船で反対運動の方が行かれています。
 私は今日、基地についての反対、賛成のことを述べるつもりは全くございません。しかし、現実に大臣が沖縄に入られたときにこういうことが現場で行われています。聞くところによれば、潜っている反対派の人たちに対して、事業者サイドがレギュレーターを手に掛け水中眼鏡を取り上げたり、シュノーケリングから上がってくるところを上から押さえたりけったりとか、またカヌーのアンカーを外してそれを投げ付けるとか、いろんなことが行われていると。
 私は別に事業者サイドだけが悪いとは思いません。それぞれの現場で多分過熱をしてきて、お互いがかっかをしてきて、いろんな形で危険が生じる可能性があるというふうに思っていますが、こういう状況を大臣は今どのように把握をされていますか。
○国務大臣(小池百合子君) 普天間の代替移設建設事業に対しての地元の皆様方などによります抗議行動が行われているということは承知をいたしております。今沖縄に参りますと、テレビなどでも各局がそれぞれそういった行動などについても報道しておられるわけでございまして、それについても沖縄のテレビで拝見をさせていただいたわけでございます。
 ボーリング調査などの実施に当たって事業者でありますのは、御承知のように、防衛施設庁ということでございますが、防衛施設庁の方で幅広い理解を求めながら進めていただくというのが基本の考えでございます。
○福山哲郎君 これ、例えば人道的に多少人的な被害が起こってくるようなこともあって、非常に今危険な状況だというふうに現地から私も承っているんですが、このことに対しては大臣はどのように認識をされていますか。
○国務大臣(小池百合子君) お互いに節度を守って、そして抗議行動なども私もしっかり耳は傾けているつもりでございます。毎日百件以上はメールちょうだいいたしております。しっかりそういったことも踏まえまして、そしてお互いが安全に進みますことを願っている次第でございます。
○福山哲郎君 何か人ごとみたいな発言ですが、防衛施設庁は今の現地の状況についてどのように把握をされているか、お答えください。
○政府参考人(河野孝義君) お答えいたします。
 私どもとすれば、普天間飛行場を早期に移設・返還するためには、平成十一年度の閣議決定に基づき、代替施設の着実な建設に向けて全力で取り組んでいくことが重要であると考えております。
 ボーリング調査につきましては、代替施設の建設工事に先立ち、代替施設の護岸構造の検討に必要なデータ等を収集する目的で調査しているものでありまして、沖縄県の同意を得て実施しているものでございます。
 那覇防衛施設局におきましては、調査の具体的な内容、環境配慮方策を盛り込んだ作業計画等を作成しまして、名護市議会議員、地元行政区等の方々に説明し、また座り込んでおられる方々に対しても同局職員が調査の必要性、内容等について説明するなど、必要な手順を踏んでいるものと認識しておりますけれども、さらに、先般、ボーリング調査に対してどのように環境に配慮するかについて説明する機会を設けることが適切であると考えまして、沖縄県、名護市と協力しまして、名護市議会議員、地元行政区の方々に対する説明会を開催したところでございます。
 当庁としましては、ボーリング調査についても、自然環境に十分配慮しつつ、安全対策に万全を期して円滑に実施するとともに、引き続き、地元地方公共団体等の理解を得るために必要な努力を行っていきたいと考えております。
○福山哲郎君 その安全確保が今ちょっと危うくなっているんですね。
 これ、万が一けが人が出たり人的な被害が出ると、余計に事業者側としては事業をやりにくくなるし、環境省としてもお立場上は非常にまずくなるのではないかというふうに思っているわけですが、環境大臣、もう一言何かお答えをいただけませんか、これに対して。
○国務大臣(小池百合子君) それぞれ安全に気を付けていただきたいと、もうこの一言に尽きます。
○福山哲郎君 そんなさなか、いわゆるアセスメントの報告書の問題について、県の環境影響評価審査会が、このボーリング調査については、異例とも思える、枠組み外にもかかわらず、委員の皆さんからこのボーリング調査は環境への影響がでか過ぎるという議論が出てまして、湾岸構造の詳細な検討のための地質調査及び海象調査により少なからず環境への影響が生じることから、これらの調査の実施による環境への影響を十分に検討させた上で実施させる必要があるというような異例の答申を出してきました。
 正にアセスの方法書の議論がされているときに、工事が今強硬にやられようとしています。現実問題としては、アセスをこれからやろうという議論をしているわけですから、その中でボーリング調査をしても構わないのではないかという専門家の意見もありますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 県の審査会の答申についての考えはどうかということでございますけれども、位置付けといたしますと、これは沖縄県内部の手続ということで、環境省として現時点でのコメントは差し控えさせていただきたいと思っております。
 ただ、このボーリング調査については環境省からも助言を行ってまいりました。ジュゴン、サンゴ、そして海草の藻場などへの環境影響をできるだけ回避するようにということで、事業者であります防衛施設庁において適切に対応していただきたいと、このように考えているところでございます。
○福山哲郎君 時間がないので余り突っ込みたくないんですが、なぜコメントは差し控えさせていただくことになるんでしょうか。だって、環境への配慮を十分にするようにといって環境省は言われているわけでしょう。
○国務大臣(小池百合子君) 沖縄県内部の手続が今執り行われているところでございまして、来週にはそれが出てくると。今の段階で環境省がこうだと言うと、むしろ沖縄県内の手続の方に何か影響を与えてしまうということで、この沖縄県内部の手続の結果を待っているところでございます。
○福山哲郎君 ということは、結果が出た後は環境省としてはコメントを出される、何らかの意見を言われるというふうに私は受け取らせていただきますが、防衛施設庁はこの県の答申の中身についてはどのように今見解をお持ちですか。
○政府参考人(河野孝義君) お答えいたします。
 ボーリング調査の実施につきましては、環境に配慮しつつ調査が実施できるよう、ジュゴンや海草藻場、サンゴ等への配慮の方策を盛り込んだ作業計画を作成した上で、もう沖縄県から四月九日、同意を得て実施しているところでございまして、沖縄県からの環境配慮事項も踏まえた措置を講ずるなど、自然環境に十分配慮しながら実施しているところでございます。
 沖縄県環境影響評価審査会は沖縄県内部の手続として開催されているものでありまして、去る十一月十九日に沖縄県に対し、今御指摘のような内容を含んだ答申がなされたものと報道を通じて承知しているところでございます。
 私どもとすれば、このような当審査会の性格上、答申の具体的な内容についてまだコメントする立場にはございませんけれども、今後、沖縄県知事から提出される方法書についての意見などを踏まえ、最終的に環境影響評価の方法を決定するなど、適切に事務を進めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 少し意味合いが違うんですね。環境影響評価の方法を決定するんじゃなくて、その事前のボーリング調査に対して議論が枠外というふうにもかかわらずされていると。そのぐらいこのボーリング調査に対しての環境影響について議論がされているということを防衛施設庁も御認識をいただきたいんですが。
 先ほど大臣が環境に配慮をしてと言われました。そして、正に大臣が向こうに行かれているその日に、これ現地の写真ですが、いわゆるサンゴ礁を足場が破損をしたという、これ現場の写真でございます。(資料提示)これが出てきて、現実にサンゴ礁等に危害が加わると。この足場は一か所だけではありません。これから何か所も何か所も建てられるわけです。もう最初に始まった途端こういう状況になっていることに対して、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 足場の工事によりますサンゴの被害については、今防衛施設庁の方で確認中だというふうに聞いております。
 防衛施設庁では、今年の四月に実施時の環境への配慮事項ということで作成しておられまして、環境省の助言、そして沖縄県から示された配慮事項を踏まえて、足場などの設置に際しては、改めて、調査場所周辺の藻場、サンゴの状況を確認して、藻場の破壊、踏み付けなどの環境攪乱をできるだけ避けるために設置作業を慎重に実施するとされておられますので、防衛庁にはしっかりとその点を配慮して適切に対処していただきたいものと考えております。
○福山哲郎君 いや、議論があるんですから、その環境省の助言や県との議論の中で作られた作業計画がここにあるわけです。大臣ももちろん御存じだと思います。ここに、サンゴの影響面積についてはおおむねなしと。確かに、おおむねというのはゼロではないという議論がそれはできないわけではないんですが、サンゴの影響面積についてはおおむねなしというふうに出ているのに、もういきなり始まった途端、今写真でお配りしているような状況なわけです。
 このことについて防衛施設庁はどのように認識をされていますか。
○政府参考人(河野孝義君) お答えいたします。
 ボーリング調査に使用する足場の設置箇所につきましては、代替施設建設場所及びその周辺にサンゴの被度、これはサンゴが海底面を覆っております投影面積の割合でございますけれども、これが五%以上の区域が周辺に多くはございますけれども、このような比較的高い密度でサンゴが存在している区域について、足場設置によるサンゴへの回避を、回避するよう選定したところでありまして、作業計画においてサンゴの影響はおおむねなしと記載されているのもこの点を述べているものでございます。
 今般の足場の設置箇所はサンゴの被度が五%未満の区域でありますが、ボーリング調査の実施に当たっては、沖縄県から示された環境配慮事項等を踏まえ、足場等の設置に際しての設置位置の微調整や足場等の設置作業を慎重に実施する等、自然環境にも十分配慮して行っているものでございます。
○福山哲郎君 いやいや、行っているけれども実際に被害が出ているんですが、それはどうなんですか。行っておられるのは分かりますが、行っているけれども被害が出ていることに対してはどうなんですか。
○政府参考人(河野孝義君) 足場等の設置状況やサンゴへの影響の有無等につきましては、調査中及び足場等の撤去後においても海底状況を潜水作業により把握することとしております。それで、昨日、十一月二十四日は波が高くございましたので、設置後の確認ということは、現地での天候状況等許せば、できるだけ速やかに確認したいと予定しております。
○福山哲郎君 いつ調査が出てくるんですか、結果は、めどとしては。めどはいつぐらいに調査が出てくるんですか、その今言われた調査中でございますという。
○政府参考人(河野孝義君) 調査を実施するに当たりましては、沖縄県の環境配慮事項等もございまして、いろんな段階で、環境モニタリングといいますか、環境監視しながらやっております。それで、各作業等が段階が進みますごとに調査結果も報告、また公表しながら進めているところでございます。
 今回言われた件、今回の場所につきましては、先ほど言いましたように、御説明しましたように、できるだけ早く確認して、また県等にも報告したいという考えでございます。
○福山哲郎君 今日、残念ながら時間がないんですが、大臣、今現実に辺野古沖ではいろんな小競り合いがあって、先ほど申し上げましたように、ひょっとすると人的な被害が出るかもしれないような、少し緊張が高まっているというのが一点。それから、県の審議会の方では、このボーリング調査は環境に影響が余りにも大きいというような意見が委員からどんどんどんどん出されているという件が二点目。そして三つ目は、正に今日ですが、バンコクの国際自然保護連合、IUCNの総会で、ジュゴンなどの希少生物や、保護とアセスの見直しを求める決議案が、勧告が採択される状況になっていると。そしてさらには、今お見せをしたように、サンゴが実態として被害が出てきていると。いろんなことが重なってきているわけです。そして、大臣が私に先ほどから、環境省は助言を出している助言を出しているといろいろ、何回も言われましたけれども、その助言の中に作業実施中の対応という項目がありまして、作業実施中にジュゴンやジュゴンのはみ跡が確認された場合や重大な環境への影響またその危険が生じた場合は、いったん作業を中断し、必要に応じてこれらについて専門家の意見を聴取し、十分に調査した上で適切な対応を行うこと、またその調査内容、対応については広く公表することというのを、正に大臣が私に何回も言われた助言の中でこういう項目があります。
 今の時点は、少なくとも大臣の政治判断で防衛施設庁に言って、いったん作業を中断してもう一度専門家の意見を聴いてやり直せという時期だと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(小池百合子君) 様々な今の流れ、そしてまた地元の御意見などを踏まえながら、総合的に判断をしていく必要があろうと、このように考えておりますが、私は、やはり日米関係というのも大変重要であり、またその部分を沖縄の方にずっと背負わせてきたということについても大変申し訳ないという部分と、普天間の早期な移転をしていくことなどが米軍ヘリなどの事件などで高まっている、その地域の方々に対しての御迷惑を、負担を軽減させると。幾つかの項目があるわけでございますので、そこを総合的に判断をしてまいりたいと、このように考えております。
○福山哲郎君 それじゃ、ほとんどやると決まっていることと、それから、もう一つ申し上げます。
 先ほど、正に大臣が十四年掛かるとおっしゃったんですよ。十四年掛かって、アセスをしても三年掛かるんです。今、その前の段階で、今方法書の議論をしているんです。そして、ジュゴンの問題もサンゴ礁の問題も国際的な議論になっているわけです。早急に解決をしなければいけないという大臣のお気持ちは百歩譲って理解をしたとしたって、こういうふうに状態が切迫して実際に被害が出ている状況の中で、一度中断して、そのボーリング調査も、方法書の中身も含めて考えるということが、十四年のタームでいったときに、どれほどの重要性がある、続けることがどれほどの重要性があるのか。今止まることが、ちょっと中断をしてもう一度見直そうではないかということは、環境大臣としては十分考慮に入れていただける僕は事柄だと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) ですから、先ほども申し上げましたように、様々な諸般の出来事、そして今、日本が置かれている立場、沖縄が置かれている立場、そういったことを総合的に判断をして、これからも行ってまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 環境大臣としての御発言をいただきたいんですけれどもね。
○国務大臣(小池百合子君) 環境大臣として今発言をさせていただきました。
○福山哲郎君 じゃ、環境大臣として一度現地を見に行っていただけませんでしょうか。こういう状況です。県の状況を聞いていただいて、サンゴ礁の被害の状況を見て、先ほど私は写真をお見せをしましたが、地域の中の反対やいろんな小競り合いの状況も見て、大臣として行って見てくると、そしてそこで判断をするというふうにお約束いただけませんでしょうか。
○国務大臣(小池百合子君) 総合的に判断をさせていただきます。
○福山哲郎君 全く、何にも答えないじゃないか。
○委員長(郡司彰君) 時間が来ております。
○福山哲郎君 とにかく、私はまず人的な被害が出ることを非常に危惧をしておりますので、環境大臣の御英断を、御勇断を強く求めて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

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