08/25
2015
「参院安保特別委員会報告13日目」
こんばんは。
今日の特別委員会は、総理出席、テレビ入りの集中審議でした。
私の質問時間は40分しかなかったので、「後方支援における自衛隊の安全確保」という1テーマにしぼって質疑に立ちました。詳しくお伝えするととても長くなりそうなので、簡潔に報告します。
衆議院、参議院の審議を通じて、ずっと、総理や防衛相は後方支援について、
例えば、安倍総理は、
「後方支援のため、自衛隊が活動するに当たっては、危険を回避して活動の安全を確保すべきことは当然」
「(公明党の北側三原則について)自衛隊員の安全確保のための必要な措置を定めること、政府としては、全面的に受け入れまして、三原則を法律上の要件として明確に定め、全ての法案にこの原則を貫徹することができた」
「全ての方針が法案の中に忠実に、かつ明確に盛り込まれた」
「安全が確保されない限り自衛隊による後方支援を行うことはない」等々と答弁しています。
中谷防衛相も同様ですが、さらに、存立危機事態での後方支援についても「これは当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行う」と参院で答弁されています。
この存立危機事態における後方支援の根拠法は米軍等行動関連措置法なのですが、実は、この法案には自衛隊員の安全確保措置の規定が全くありません。安全確保措置が抜けおちていることは、審議が何度も中断したあげく、やっと大臣が認めましたが、それ以降、上記の中谷防衛相ご自身の答弁を修正されません。
総理も自らの「全ての方針が法案の中に明確に盛り込まれた」という答弁の撤回をせず、安全確保措置がないと認めたにも関わらず、関係のない4条や13条を挙げるなど、答弁が二転三転。ひどい審議になりました。
問題は、本当かどうかわかりませんが、総理がこの安全確保措置が抜け落ちていることを知っていた、と答弁したことです。それなら意図的に後方支援について事実と異なる答弁をしていたことになります。すべての法案に安全確保措置があるかのように思わせ、国民をミスリードしていることになります。
私から、以下の三つのどれかと迫りました。
1)すべての法案に安全確保措置が入っていないなら、それを認めて、これまでの衆院・参院の答弁を修正するか
2)総理のこれまでの答弁通りに安全確保措置を入れるなら法案を出し直すか
3)そうでなければこれまでの「自衛隊のリスクは変わらない」とか「安全を確保している」などという答弁を改めて、後方支援には自衛官に安全確保措置がないものもあり、危険な業務と認めるか
そうしないと国民は自衛官の安全確保について誤解したままになってしまいます。
全く答えない答弁に納得できず、中断している中で、答弁席の総理から「同じことだ」というヤジがまたまたとびました。
安倍総理、中谷防衛相ともに答弁の内容もひどく、審議に臨む姿勢も悪い。ヤジもとばす・・・はなはだ困った状況になっています。
これほど答弁が首尾一貫しない審議もあまり記憶がありません。
たくさんの方々から応援をいただき、ありがとうございました。
今日の委員会審議の模様はこちら(参議院ネット中継)からご覧ください。
なお、明日は10時から一般質疑を行います。