06/20
2014
第186国会 参議院 議院運営委員会 2014年6月20日
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。
今日は、発議者並びに参議院事務局の皆さんに質問させていただきます。よろしくお願い申し上げます。
今日は、朝、ワールドカップを皆さん見て、日本が引き分けで若干残念な思いもあったと思いますし、あと一戦、とにかく頑張っていただきたいなと思いますが、そのことでいらいらしないように質疑をしたいと思います。
私は、今日、発議者の皆さん、本当に連日御苦労だと思いますし、中谷先生は、私、アルコールの問題で本当に一緒に仕事させていただきましたし、大口先生は震災のときにいろいろ御指導いただきました。長谷川先生は、実は私、二十年前から知っていまして、長谷川先生というより私にとっては岳ちゃんでございまして、今日こうやって一緒にできることをうれしく思いますし、石川先生は今、外防委員会で本当に理事として非常に真摯な御対応いただいているので、本当に今日はやりにくいので、これまでの人間関係を崩さないように質疑をしたいと思いますので、発議者の皆さんもよろしくお願いしたいと思います。上月先生、コメントしませんでしたが、他意はありませんので、よろしくお願いします。
昨年の末、特定秘密保護法案の審議で我々は、特に参議院側は大変残念な思いをしました。中谷先生や大口先生は衆議院側の特別委員会でもいらっしゃったと思いますが、昨日の審議もそうですけれど、若干参議院はとげとげしていたという印象があると思います。それは、昨年は衆議院の僅か半分の時間しか審議時間がありませんでした。初日から最終日まで、委員会も参考人質疑も全て強行採決でセットされました。そして、本当に国民の不安、不信を払拭できるような審議ではなく、さらには国会の先例も全部ぶち壊した審議でございました。
私は特別委員会の理事をやらせていただいて、昨日この議運で強行でまたこの国会法のつるしが下ろされ、そして審議に入ったことについて、昨年のことを思い出して内心じくじたる思いで今質疑に立たせていただいています。
昨年の審議では、例の修正案に入りました保全監視委員会とか独立公文書管理監とか情報保全監察官などというのはほとんど、総理の口から質疑のときにこういうのをつくりますと言われるだけで、打ち切られましたので、審議が、参議院の中ではほとんどその中身については議論しておりません。ですから、こうやって会期が事実上二日というところで今審議が始まっているわけですが、同じことを是非繰り返さないでいただきたい。
総理があの去年の審議の後、国民の不安や懸念を払拭するように丁寧に説明を尽くしたいとその後おっしゃいましたけれども、そういったことだと私は思って、そういった状況になっていると思っていません。
私、閣法はこれで、私も内心じくじたる思いもありますし、昨日この審議聞いていて実は去年の気分がふつふつと思い出したので、やられた方は覚えているわけです。しかし、ここは国会です。今回は発議者の皆さんは同じ議員です。そして国会の中のルールを決めようというものでございます。政府が今第三機関を検討していることは承知をしていますが、政府の検討している第三機関がどんなことであれ、どんなものであれ、この国会は三権分立の国権の最高機関として、国民の不安を払拭するしっかりとした監視機関をつくるべきだと思っています。
そうでないと、この議運という場は、国会のルールや国会の在り方を決めていく場でございます。私、過去の例も調べましたけれども、最近でもほとんど議運で強行採決のような場面はありません。つまり、そういう場だということを踏まえて、委員長並びに与党の理事の皆さんにおいては、この審議、短時間で打ち切るようなことはなく、しっかり継続して審議を続けていっていただきたいということをまず冒頭申し上げたいと思います。
二つ目は、特別委員会の衆議院の先生方は視察も行ってこられました。衆議院の審議を見ると、各国回って各国のこの特定秘密の問題についての審議を建設的にされている部分を私は拝見をしています。参議院は、残念ながら、昨年の臨時国会の後、特別委員会すらなくなりました。逆に私は、国会が閉会するなら、今日の議論を基に、衆議院のように議運の先生方がしっかりと視察に行って、この国会で、参議院としてどういう監視機関をつくるのかということを建設的に議論をするべきだと思います。別に私は行かなくて結構です。議運の先生方がしっかりと行って、国会としてです、政府ではありません。院の権威としてこの監視機関をより良くしていくという議論は私は重要なことだと思いますので、それは与野党関係ありません。そのことについても委員長と与党の理事にはお願いをしたいというふうに思います。政府の監視機関がどのようなものであれ、二重、三重にチェックをしていくことは、三権の一つとして重要な私は役割だと思っております。
そこで、質問します。特定秘密保護法案の第三条では、漏えいが我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがあることから特定秘密に指定するとしています。これは一定私も理解します。私も、誤解をされるといけないので申し上げますが、国家に特定秘密があることについては理解をしている一人でございます。私も官邸におりましたので、特定秘密に当たるものも接触をさせていただいた経験もございます。しかし、だからこそ、その特定秘密の指定や管理や解除について、手続についてきちっと定めるべきだという私は立場です。
その中で、著しい支障を与えるおそれがあるから特定秘密に指定をすると。しかし、この国会法の改正案では、情報監視審査会に対して行政機関が拒否する場合には、やはり我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがある場合は拒否をして提出しなくていいということになっています。これ一見すると矛盾しています。片っ方で、特定秘密は安全保障に著しいおそれがある、そしてこの審査機関に拒否できるのも著しいおそれがある場合、これ普通に読むと、政府から結局出てこないんじゃないかという不安があります。
しかし、それは大口先生も中谷先生も衆議院で言われているように、しかし、そのことを払拭して提出されるには、万全な保護措置があるからこそ、それを政府は出してもらえるからこそ秘密会にして対応して、一定のルールをしようというのがこの国会法の改正の趣旨だというふうに私は思っています。そこも理解をしているつもりです。
そして、大口先生は何度も十分な保護措置をするから政府はこの審査会に情報を出すと言われています。我々の改正案であったサードパーティールールも、それから人的情報源の問題についても、そのこと以外は、まあ一部あるかもしれないけれども出すというような、本当に思い切った発言を大口先生はしていただいていると思っています。
しかし、一方で、昨日も議論がありました。この審査会規程十一条、参議院側の提出者にお伺いしますが、昨日もあった、適切な保護のための措置、必要な措置について具体的な表現がありません。情報監視審査室の設置についてという当初の与党の骨子案では、電波等の遮断とか盗聴防止とか入退室の制限といった内容が規定されると書いてあったんですが、この実は規程では具体的なものが何もありません。これ私は問題だと思っているんですね。
大口先生も中谷先生も衆議院の答弁では、シールドとかイメージを言われています。イメージでは分かりません。何をしなければいけないのかの要件がはっきり書いていないからです。
ここで実は重要なことは、森大臣は衆議院で微妙な答弁をされています。保護措置の定め方につきましては、国会で御議論いただけるものと思っていますが、国会において講じられた保護措置の度合いに応じて対応が違ってくるということはあり得ると考えていますと、こう言われています。
つまり、大口先生は保護措置は万全だから政府は出すはずだと言っているけど、具体的な内容は規程には書かれていません。そして、森大臣は保護措置の定め方について出す度合いが変わってくるという微妙な表現をされています。政府は逆に、この保護措置では安心できないといって、ひょっとしたら拒否するかもしれない。
参議院側の提出者にお伺いをします。
政府が提出を拒否することがないような必要な保護措置を講じるということをどのように担保するのか、お答えいただけますか。
○委員以外の議員(上月良祐君) 福山哲郎先生にお答えいたします。
十一条には、「特定秘密の適切な保護のために必要な措置を講じた情報監視審査室」と書いてあります。具体の例を挙げずにこういうふうな表現にいたしましたのは、その時々によりまして技術の進歩等もある。かなり微弱な電波でも、今は外でそれを、中での模様を再現できるような、そういうふうな技術もあると聞いております。
具体の例を挙げずに現在考えられる最高水準の適切な保護措置を講ずる、そのことを講ずることはある意味で国会側の義務でもあり、それがなければ出てこない、出せないというふうな言い訳をされる可能性があるということでございますので、電波の防止でありますとか、あるいは入退室の制限でありますとか、盗聴の防止でありますとか、そういった考えられる適切な保護のための措置、これの最高水準のものを是非ともしていきたいと。そのことを法案が通りましたらば更に詰めさせていただきたいというふうに考えております。
○福山哲郎君 最高水準、これ今まで余り言われなかった言葉ですけれども、最高水準って誰が判断するんですか。携帯がいろいろ出てきたときによくあった議論がありますね。いつ買えばいいのか。コンピューターは日進月歩だ。いつ買えばいいのか、今でしょうという話ですよ。だって、それ待っていたらどうしようもないんだから。政府とその追いかけっこを院内でするんですか。追いかけっこするんですか。その時々に検討をどこでやって、どれならば政府が拒否をされない状況なのか、政府に拒否をされない状況なのかということを、誰がだから判断して担保するのかとお伺いしているんです。
○委員以外の議員(上月良祐君) 具体的な中身につきましては、そのときに考えられる、当然ながら必要でかつ十分なその措置を講じないといけないと思っておりますが、もしそれで十分でないというふうに政府が判断するのであれば、そのことがなぜなのかを政府の側からもきちんと聞かなければいけないんだと思います。出せない場合は理由の疎明もいただくわけでございますので、それで必要な施設整備をまた更に、始まる前は当然施設整備の関係はここ議運委員会でも御議論していただくことになろうかとは思いますけれども、通りました後でございますけれども、政府からはやはりこれでは出せないということであれば、それがなぜなのかを聞かなければいけない。
技術がずっと進んでいくから、それでは、何というんでしょうか、そのときの、何というか、最高限度というか、考えられる、これぐらいの基準というものが、技術が進歩するからできないと言ってしまえば、それはもう永遠にできないことでございますので、なので……(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○委員以外の議員(上月良祐君) 失礼申し上げました。
この法案が通りました暁には、やはり議院の自律権、議院で決めていただく、そして施設の整備に関してでございますので、ここ議運委員会で御議論いただくということになるのではないかと考えております。
○福山哲郎君 いやいや、議運委員会とかいって丸投げされても困るでしょう。議運委員会にそんな技術を確認できるような仕組みがあるんですか。
大口先生は衆議院の答弁で、この保護措置の問題について政府側と調整をしているのかという質問に対して、国会が決めることだから政府に確認する必要はないとおっしゃっておられました。参議院側の提出者は、政府にこれでは何が足りないのかをお伺いを立てて逐一逐一やるとおっしゃっている。何で政府にお伺いを立てる必要があるんだ。
○委員以外の議員(上月良祐君) 私の答弁ぶりが悪くて申し訳ございませんでした。
始まる前の段階では、自分たちで考えられる、議院としての最高水準、必要かつ十分なというんでしょうか、そういった水準のものを造る。それは議院の責任でもあり、自律権というんでしょうか、自律的な問題でもあると思いますが、始まってこれで十分だと思っていても、政府がそれでは出せないということになれば、そこは対話をして、じゃどこが足りないのかということを議論する必要があるのではないかというふうに申し上げたつもりでございます。
○福山哲郎君 じゃ、今、発議者が言われた十分な、最初十分なと言われているものはどんなものか、具体的にお答えください。
○委員以外の議員(上月良祐君) 私も技術自体にそんなに、そんなにといいますか、詳しいわけではありませんので、その技術の議論をここでするというわけにはいきませんが、やはり特定秘密が漏れないためには、外へ電波で飛ばすとか、あるいは盗聴されるとか、外から入退室のときに、例えば写メを撮って出られては困るから入退室の制限を掛けるとか、そういったことが必要であろうと。それが技術的にどういうものが必要かということは、それはやはり技術の関係の方にも聞いて結論を出さなければいけないんだと考えております。
○福山哲郎君 もう一度聞きます。誰がどこでその保護措置が十分か十分でないかを議論して担保するのか、もう一度結論だけ答えてください。
○委員以外の議員(上月良祐君) 法案が通りました暁には……
○福山哲郎君 法案は通っていない。今の現実を聞いているんだよ。
○委員以外の議員(上月良祐君) ええ、ですから、その後に検討する際には、もちろん事務局にもサポートをいただく、専門家の技術の方の助言ももちろんそういったところで聞いていただくなりした上で、そして、やはり決めるのはここ議運になるのではないかと私は考えております。
○福山哲郎君 委員長、議運で詳細について議論するというのは事前に聞かれておられましたか、お答えください。
○委員長(岩城光英君) 聞いておりません。
○福山哲郎君 先ほど事務局とおっしゃいました。法案が通ってからと何度もおっしゃっていますが、大口議員は衆議院の答弁で何度も今事務局で検討していると答えておられます。大口先生の言われている事務局は一体どこですか。
○衆議院議員(大口善徳君) 正式には、法律、国会法ですね、それから衆議院の方は衆議院の規則、規程、これが成立して、そして、議会事務局の施設整備については議院運営委員会は議運の理事会、そして事務局がいろんな実務的なことのその検討も加えてやっていくと、こういうことでございます。
○福山哲郎君 大口先生、大変失礼ながら、答弁変えてはいけません。今事務局で検討しているとおっしゃっています。今、さりげなく法案が成立したらと挿入されましたけれども、今事務局で検討しているのの事務局はどこですか。
○衆議院議員(大口善徳君) それは、下準備というか頭の体操ということであって……(発言する者あり)それは当たり前でしょうが。だって、法律、規則、規程が成立してから正式の検討をするということです。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○衆議院議員(大口善徳君) 正式に事務局に検討させるというのは、国会法の成立、そして議院規則、規程の成立、衆議院の場合は衆議院規則、規程の成立をした後にしっかり検討するということでございますけれども、これ、いろいろ法律の立案をする、あるいは規則、規程の立案をする場合にある程度事務局の考えも聞かなきゃいけない、そういうことについての検討であったわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○衆議院議員(大口善徳君) ですから、国会法のこの改正法案の成立、それから規則、我々の場合は衆議院規則、そして衆議院の審査会の規程、これが成立したら正式にこの議会事務局が検討するということでございます。
ただ、私どもは、この国会法の立案、それから規則、規程の立案に当たって、やはり事務局の考えも聞いているわけです。事務局は、そういう点の検討をしているということでありますが、あくまでもそれは立案のために聞いているわけであって、正式にはこの国会法、規則、規程が成立した後になるわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) それでは、速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○衆議院議員(大口善徳君) この法案を立案する、あるいは規則、規程を立案するときは、庶務部管理課に意見も聞いております。
○福山哲郎君 それは、何の権限で聞いているんですか。
○衆議院議員(大口善徳君) 何ですか。
○委員長(岩城光英君) もう一度、お願いします。
○福山哲郎君 何の権限で聞いているんですか、法案が成立する前に。
○衆議院議員(大口善徳君) 国会議員として議員立法をするに当たって、当然、聞くことは何ら問題はないと思いますが。
○福山哲郎君 大口議員は、今事務局で検討している、事務局で検討していると言ったんです。相談をしたと言っているんじゃない、事務局で今検討をしていますからと何度もおっしゃっているんです、衆議院の委員会で。
事務局は、じゃ、何で検討したんですか、どういう根拠に基づいて検討したんですか。
○衆議院議員(大口善徳君) ですから、相談、要するに、立案に当たって相談するわけですね。その場合、事務局がそれについて検討をしないとその場では答えられませんからということですね。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○衆議院議員(大口善徳君) これは、情報監視審査会というものは漏れないようにしなきゃいけないわけですよね。そのためには、そういう一定の保護措置のとられるそういう施設を用意しなきゃいけない。そういうことについてやっぱり庶務部に、これは自公でもって協議をしていたわけでありますけれども、その場合に、この議員立法や規則や規程を立案する場合にやはり実務について検討してもらって、そしてその考えを聞いて、それをこの国会法や規則や規程に反映させなきゃいけないと。
そういうことで、私どもが議員立法をするということでそういう検討をしていただいたわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○衆議院議員(大口善徳君) この検討の主体は、これは自公でその立案をしておりましたので、町村先生、それから中谷先生、そして私、大口が検討の主体でございます。
それで、課題について洗い出しをしなきゃいけませんので、それで事務局がその洗い出しについて検討をしてもらっていると、もらったということでございまして、そこが舌足らずといえば舌足らずであったと思います。
○福山哲郎君 いいですか、大口先生、私、大口先生、別に嫌いじゃないけど、あなたはこうした答弁しているんです。まさに情報監視審査室のイメージでありますけれども、それは、電磁波漏えい、それから盗聴、盗み見を防ぐシールドルームを想定しています。当然、その場所への入退室管理もしっかり行われなきゃいけないということを鋭意、今事務局で検討しているところでございますです。
先ほど参議院側の発議者は、どこで検討するんだ、誰がどこでと、僕は何回も聞いたら、議運だとおっしゃった。議運だとおっしゃった。参議院側の発議者、衆議院と違うんですね。
○委員以外の議員(上月良祐君) 法案が成立をいたしましたらば、施行までの間に準備をしなければならないわけでございます。その準備をするべきところがどこなのかと言われれば、それは、実務的なことを含めて、やはりどこかで意思決定をしなければいけない。そうすると、施設の整備ということであれば、どこの部屋を使うかというようなことも含めてということであれば、それはここ議運しかないのではないかと思っておりますので、そういうふうに答弁をいたしました。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) それでは、速記を起こしてください。
○委員以外の議員(上月良祐君) 法案なり規則が、規程が成立した後の検討をどこでやるかといいますと、それは、私申し上げておりますように、院で決定していただかないといけない、そのときは議運という場になるのであろうというふうに考えていると申し上げました。そのことは、そのことは参であれ衆であれ、同じであるというふうに考えております。
今のお話、先生のお話、大口委員のお話は、その法案成立後の話ではない段階の話でございますので、その点についてそごはないと考えております。
○福山哲郎君 事務総長、正直に答えてくださいね。保護措置の部屋の中身に、どういう形でやるのかということを、検討を今されていますか、具体的に。
○事務総長(中村剛君) 最初に申し上げておきますけれども、この必要な保護措置を、具体的にどういうものであるかと、検討しろというような要請、指令のようなものは、参議院事務局は受けておりません。おりませんが、ただ、法案成立後、どういった課題点があること、これは各部署にそれぞれ考えておくようにということは私の方から申し上げております。
○福山哲郎君 全然違うんだよ。大口先生が事務局に言ったというのは衆議院だ。参議院は、何ら発議者から言っていない。いい、こんなの全然違うよ。
今事務総長は、まだ指示何も受けていない。要は、中身について一切がまだ何も検討も、まあ事務局が内々にやっているかもしれないけど、発議者から相談行っていないじゃないか。衆議院と参議院、違うじゃないか、これ。
○衆議院議員(大口善徳君) ですから……(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) それでは、速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○委員以外の議員(上月良祐君) 参議院であれ、衆議院であれ、法案なり規程が通った後決めていく、検討をしていく、これはある意味正式な検討でございますが、それは、施設をどこに置くか、どんな内容にするかといったことは、それはやはりここ議運で正式に検討をしていくものであろうというふうに考えていると申し上げております。
そして、その前の段階のことにつきまして、法案の検討段階、あるいは審議の途中でいろいろと意見交換を衆ではされていたと、そのときに事務局が勉強をしていたと、そのことを大口先生は鋭意検討をしているんだということの表現で言われたんだというふうに理解をいたしております。
一方、参の方はそのことをやっておりませんでしたので、事務総長が御説明申し上げましたように、指示を受けているわけではなくて自分たちで準備のための検討をしていたということでございまして、その点において何ら、何というんでしょう、何らそのそごがあるわけではないと考えてございます。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○福山哲郎君 同じことをなぞっていただいても分からないんですけれども、じゃ、事務総長、議運で議論が一度もなく、そんな検討を内々始める、まあ事務的にはいいですけど、それは正式な検討ではありませんね。
○事務総長(中村剛君) そのとおりですね。自発的な検討だと思います。
○福山哲郎君 大口先生、正式な検討じゃないんです、そんなのは。法案も通っていないし、議運で議論が一回もかかっていないのに、それなのに、大口先生は、その場所への入退室管理もしっかり行わなきゃいけないことを、鋭意今事務局で検討をしているところでございます。これは誤解を与えますよね。誤解する方が悪いんでしょうか。
○衆議院議員(大口善徳君) ですから、今、先ほど答弁いたしましたように、舌足らずであったということでございます。
委員も議員立法をたくさんやっておられると思いますけれども、やはり実務的なことを立案者としていろいろと聞くということ、それを検討してもらうということはあるわけであります。だから、正式には、やはり衆議院におきましても議運の理事会でもって、この整備について、施設整備について事務局に、庶務部ですね、にきちっと正式の依頼をしてやるということになります。
そういう点では舌足らずであったということは認めたいと思います。
○福山哲郎君 同じような繰り返しの答弁で私の時間が随分消費をされました。非常に遺憾ですし、審議一応続けますが、こんなのでは全然納得できないということを申し上げます。
じゃ、百歩譲ります。保護措置の内容が決まったとしましょう。本当は、参議院の事務局が検討しようが、衆議院の事務局が検討しようが、衆議院も参議院もこんなクリアランスや保護措置に関する専門家なんかいないんです。
百歩譲って、保護措置の内容が決まったとしましょう。遮蔽をし、シールドルームをし、電磁波の漏えいを防ぎ、あらゆる保護措置を講じたとして、この参議院の中に、どのぐらいの広さで、どのような要件で、どこに造るのか、誰が決めるのか、発議者お答えください。
○委員以外の議員(上月良祐君) 今申し上げたのと基本的に同じでございますが、その法案が、あるいは規程が通りました後、どの程度の大きさのものが必要なのかということを事務的にも検討をして、正式に検討していただき、そしてここ議運の場でお決めをいただくということになるのではないかと考えております。
○福山哲郎君 事務局にお伺いします。
こういった結構重要な内容、参議院に多分空き室もないと思いますし、これだけの広さで、それなりに技術を凝らしてやるというものについて、どういう要件でどのぐらいの広さでやるのか。これ、参議院事務局の立場としては、どういう形で決めるのが通常ですか。
○事務総長(中村剛君) まだ、この情報監視審査会の運営の仕方、それから提出されるその特定秘密の媒体の種類、それから遮蔽の性能レベルも全く分からない状態であります。そのような状態で、どのような部屋になるのかと今言われても、実は答弁するのに困ってしまいます。
もし、どのようなものが考えられるのだと言われれば、最低限、議長警察権の及ぶ範囲で造るしかないと、その程度のことしかお答えできません。
○福山哲郎君 誰が決めるんですか。
○事務総長(中村剛君) 誰が決めるんだということでありますれば、ある程度の概念あるいは青写真ができた段階で議運の理事会あるいは議運の庶務小委員会というところに諮っていくべきかなと思っております。
○福山哲郎君 委員長、これ全部議運にかかってくるんです、本当に。専門家、実は事務局もいません。
今おっしゃられたように、何も決まっていない、法案にも書かれていない、政府は、その状況によっては万全ではないから情報を出すかどうかも分からない。これ、こんな法律通しちゃ駄目ですよ、院の権威として。
それで、衆議院はひょっとしたら半年以上議論されてきたのかもしれない。参議院は議論なし。昨日から始まっている。逆に言えば、与野党で、議運の先生方でこのことについてちゃんと、先ほど申し上げたように視察も含めてやって議論するべきだと私は思いますよ。こんなの、何か衆議院から来て、衆議院のままでいいんですか、参議院として。
百歩譲って、保護措置の内容が決まる、審査会室の場所も決まったとします、議運で。それは、この議運の野党側の先生が相当寛容だから議論に加わると思いますが、万が一こんなところで強行採決なんかされたら、議運でまとまるものもまとまりません。いいですか、院のルールですからね、院の中身の話ですからね。
保護措置の内容が決まって、審査会室の場所が決まったとします。これ相当な予算が掛かる話ですが、保護措置を行うための予算は、事務総長、どこに計上されていますか。
○事務総長(中村剛君) 本年度予算で手当てされているかという意味だと思いますけれども、本年度予算にはこの特定秘密保護に関する予算は計上されておりません。
○福山哲郎君 発議者、どこから予算を持ってきて、どういう形で手当てをしてこの議論をするつもりだったのか、お答えください。
○委員以外の議員(上月良祐君) もちろん、それは通った後検討しなきゃいけないわけでございますが、行政におりました身といたしましては、年度途中に想定しないことが発生した場合に、既定経費をやりくりをして対応をして、そしてその節約の範囲でやるとか、入札差額でやるとか、いろいろな手があります。そういったことを検討していただくということにもなるのかなと。
しかし、そこは私が発議者として言うべきところではないのではないかと考えております。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○委員以外の議員(上月良祐君) 一般論の例示として言ったつもりでございましたが、その点はおわびを申し上げて、私としましては、法案の提出者としまして、何とか法案を御理解を得て成立させていただきたいと。その後、予算はどうなるかというのは、これは正式にはやはり院でといいますか事務局で検討されていくべきものだと考えております。
○福山哲郎君 あなたは官僚出身でいらっしゃいますから省庁の議論をしたかもしれませんが、ここは院ですからね。院の予算について、何で議運で議論もないのにそんなことを言われなきゃいけないのかと。
もう一点、じゃ、発議者。
財務省や参議院事務局と予算のことについては、予算のことについて議論をこれまで調整も含めてされましたか。
○委員以外の議員(上月良祐君) 意見交換みたいなことはしておりません。昨日の質問で、その質問が、そういったことに関する質問がございましたので、どうなっているんですかということはお聞きをいたしましたけれども、状況をお聞きいたしましたけれども、それ以外のことはもちろんやってございません。
○福山哲郎君 発議者は、じゃ、予算の手当ても全く調整もしないで発議して、あとは勝手にやってくださいという議論なんですか、これは。
これ、十二月十二日が法律の、特定秘密の施行です。予算計上されていません。防護措置、最高水準と発議者は言いました。これ広さもそれなりに要ります。お金掛かります。お金もない、予算に計上されていないのに、どうやって参議院は執行できるんですか。これ議運にまた丸投げですか。これ予算執行できないですよ。
こんなの議論できるわけないじゃないですか。根拠もない、予算の根拠もないものを提案してきて、財務省とも調整していない、事務局とも言っていない。事務局は予算計上されていないと言っている。こんなの審議続けられないじゃないですか、院として。
逆に言えば、継続にして、予算どうするのか、十二月十二日が私は法律の施行だと分かっていますから、それこそ与野党協議して、しないと、これ現実問題としてこんなの、例えば強行採決するとか、こんな審議で打ち切ったら、後々議運、議論にならないですよ。
委員長、これ委員長に、さっきから何回も議運、議運と委員長に来ています。これ後で議運全部これ荷物背負うんですよ。荷物背負って、これ今日採決したら、こんな状況で採決したのかといって両方不信感たまりますよ。まず、予算の根拠がどこにあるのかみたいなものをちゃんと事務局と発議者と財務省と調整を理事会で協議してからじゃないと、私、質問できません。
○委員以外の議員(上月良祐君) 我々といたしましては、今委員からもお話がありました、十二月の十二日という施行の期限もございます。やはり立法府としまして、国会として是非、この特定秘密保護法の仕組みが動いたときにそれをチェックできる、監視できる仕組みを何としてでもつくっていただきたい、つくる必要があるんではないかと思いまして、これを提案させていただいております。
提案後、どういうふうなやり方でそれをつくるのかということに関しましては、是非とも速やかに事務局、院で御検討をいただきたいと考えております。(発言する者あり)
○委員長(岩城光英君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。
○福山哲郎君 委員長がこれまで公平な委員会運営していただいていますし、議運、うちの筆頭理事からも質問を続けろということだったので、続けます。
長谷川委員、今までの質疑聞いていて、あなたも参議院側の発議者です。で、予算計上されていません。これは基本的には議運で議論しなきゃいけないんですけど、中身も正直言って何にも詰まっていません。院としてです、我々は。衆議院は半年以上議論を、与野党で協議をしています。我々全く、昨日法案を見たところです。長谷川先生としてはどのように今の質疑お考えでしょうか。
○長谷川岳君 質問通告ではありませんので今のを具体的にお答えするわけにはいきませんが、今後やはり速やかに、成案後に議運の委員会を通して議論をしていただく、そして院としての責任を果たしていただくように、私たちも、議運としても、発議者としてもお願いをしたいと思います。
○福山哲郎君 結局議運に押し付けられたということですけど。
じゃ、長谷川委員、お伺いしますが、この法律は、規程三十一条によると、事務を処理させるため事務局を置くと書いてありますが、必要な職員は一体何人だと想定されておられますか。
○長谷川岳君 これも今質問通告のない中でお答えをさせていただきますので御理解をいただきたいと思いますが、基本的に事務局が何をやるかということです。
事務局というのは、基本的には、行政の長に対して資料提出等の調査協力要請、それから関係者からの事情聴取や現地調査、文献調査などの手法により調査を行うと、こういったことをしっかりと果たせる事務局の人数でなければならないし、人選でなければならないと考えています。それは適切に判断されなければならないと思います。
○委員長(岩城光英君) 福山君、時間が参っておりますので、手短に願います。
○福山哲郎君 今の話は法案に書いてありますよ、そういうこと、職務としてあるのは。だから、それが何人ぐらいだと聞いているんですよ。適切じゃ分からないじゃないですか。
○長谷川岳君 ですから、この機能を果たせるためにふさわしい人数というのを、適切にやはりこれは人数の配分をしていかなければならない、これも議論をしていただかなければならないと思います。
○委員長(岩城光英君) 福山君、時間が参っていますので、手短にまとめてください。
○福山哲郎君 はい。もう時間なので終わりますが。
じゃ、人員も分からない。じゃ、人員を新しくするとしたら、その人員に対する予算も付いていません。分かります。防護措置の部屋の予算も付いていない。人員の人数も分からない。何をするのかも分からない。こんながらんどうを議運に押し付けられて、つくりましょうじゃなくて、参議院の議運でちゃんと与野党で議論をして詰めて、きちっと院として国民の皆さんに監視機関ができたと言われるような審査会をつくりたいと、私はそう思いますので、委員長にもそのように、与党の筆頭にもそのように、継続審議を強く要求して、私の質問を終わらせていただきます。