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2017

第193国会 参議院 予算委員会 2017年3月2日(未定稿)


○委員長(山本一太君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 福山でございます。よろしくお願い申し上げます。
森友学園への国有地払下げ問題についてお伺いをします。
昨夜、私もびっくりいたしました。鴻池議員が大変な、重大な発言をされまして、報道はそれ一色でございました。非常に思い切った発言をされたと思っておりますが、今日は総理がいらっしゃいませんし、テレビ中継もない中での質疑ですので、麻生大臣、長年の盟友でいらっしゃると思いますが、昨日の鴻池議員の発言についてどのような所感をお持ちになったか、お答えをいただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 現場に立ち会ったわけでもありませんので、そこそこの、いろんな人がいろんなことを言ってくる話で、どれが本当なのかよく分からぬのですが、とにかく鴻池と、ホリカゴじゃない、何とかいう人が付き合いが前からあったというのが一点。その人がそこに来て、何とかしてくれという話に対して、それ駄目と言ってただ突き返したという話で、鴻池らしいなと思って話聞いていたんですけれども。
それから、何でしたっけ、それからこちらの方も、じゃ、うちの財務省のやつ、誰か接触したことあるのかって。いや、おまへんと言ってそれで終わりですから、それ以上、特に感想はありません。
○福山哲郎君 鴻池らしいなという麻生大臣のお言葉が印象的でしたし、それだけちゃんと聞いておられる、報告を受けておられるということはよく分かりました。
佐川局長、昨日の答弁の中で、不当な働きかけというものは一切ございませんでしたというふうに政治家からの接触について答弁がありましたが、不当かどうかは別にして、政治家の働きかけは、昨日の鴻池議員の御発言、それから、今日の週刊誌によれば、亡くなられました鳩山邦夫先生の参与と言われる方が接触したというのも週刊誌に出ておりますが、働きかけというのはあったという認識でよろしいですね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
昨日から答弁をさせていただいておりますが、本件の処分につきましては、不当な働きかけは一切ございませんでした。
それで、今委員の御指摘のお話でございますが、国有財産の管理、処分につきましては、一般的に申し上げれば、それぞれ国有財産の管理状況とか購入の手続とか様々なことに対しまして外部からの問合せはございます。そういう意味では、こういう問合せがあった場合には、現場の財務局の職員が国有財産の管理、処分に係るルールについて丁寧に説明をさせていただいているというのが現状でございます。
○福山哲郎君 答えていません。不当かどうかは別にして、働きかけは現実にあったということはお認めいただけますねとお伺いしています。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
私ども、今申し上げましたように、外部からの様々な問合せがございます。そういう意味では、その問合せの中身につきましては本当に区々でございまして、ルールもある程度知っていらっしゃる方、あるいは本当に素朴にこの国有財産はどうなるんだとお聞きになる方、いろいろございますので、そういうもの全体を全部問合せというふうに我々承知してございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
言葉の使い方のお話をされているのだと思いますが、私どもといたしましては、そういう一般的な外部からのお問合せをお問合せというふうに申しているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
先生、不当かどうかは別にして、政治家からの働きかけがあったのかというお話でございましたが、一般論で申し上げますれば、国有財産に係りますお問合せは、それはもう当然、政治家の方々も含めまして様々な問合せはございます。それはもう本当に手続論、この土地はどういう土地なのかとか、様々なお問合せは政治家の方々も含めてあります。
○福山哲郎君 初めて半歩出ていただきましたが、この森友学園の問題についても、そういった働きかけは政治家からあったということでよろしいですね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
何度も答弁申し上げておりますが、そういう外部からの問合せにつきましては記録等が残っておりませんので、どういうものがあったかについては承知してございませんが、いずれにしても、国有財産一般につきまして外部からの様々な問合せございますので、今委員がおっしゃいました本件についてという意味では、本件につきましても外部から様々な問合せがあった可能性はあろうかと思います。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
今申し上げましたように、全ての案件につきましていろいろな問合せがございます。先ほど申しましたように、政治家の方も含めて当然問合せございますので、本件についても、個別、どこからの問合せという記録は残ってございませんが、政治家についての問合せがあったかと言われれば、そういう可能性もあろうかと思います。
○福山哲郎君 それなら最初からそう答えてください。
二点目。私、佐川局長をここで余りいじめる気はないんですが、あなたは優秀な方で、こういう後ろ向きな今仕事をされていることを本当に僕は気の毒に思っていますけれども、例えば今記録は残っていないとおっしゃいました。あなたは我が党の舟山議員の質問に、文書管理規則というのがあるんですが、そこで面会等の記録は公文書管理法のいわゆる云々という話をされています。
済みません、私、文書管理規則も細則も全部端から端まで見ました。面会等の面会という言葉は一つもありませんでした。ありましたか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
文書管理規則、細則、今全てにおいてその単語としての面会があったかということについては、ちょっとただいますぐに確認はできませんが、ただ、私どもいつも申し上げておりますのは、この文書管理規則に基づきまして文書管理をしておりまして、この国有財産の管理及び処分の実施に関する事項というところは、今全部お読みになったということですので委員も御承知と思いますが、まさにその決裁文書等につきまして、国有財産の取得及び処分については三十年、それからそれ以外のものについては十年、それ以外のものにつきましても五年、三年、一年、そして、歴史公文書等に該当しない行政文書等につきましては一年未満ということで運用をしているということでございます。
○福山哲郎君 局長は国会の場で、廃棄したことの根拠について面会等はと言われたんですけど、面会とは何も載っていないんですよ、規則に。ちゃんと面会がどこに載っているか、どこで説明したか答えてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) 面会の記録につきましては、単語はともかくとしまして、財務省の行政文書管理規則に基づきまして、それぞれの担当者が判断をして、一年未満の文書につきましてはこれはどういうふうにして処理をするかというのを決めておりますので、そういう意味での面会記録は一年未満ということになってございまして、その点につきまして、事案が終了次第に廃棄するという規定になっているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
財務省の文書管理規則でございまして、そこに先生がおっしゃいましたように細則もございまして、その下の細則の六条というのがございまして、その中に一項で、それぞれ三十年、十年、五年、三年、一年、一年未満と、こう書いてありますが、その場合において、歴史公文書等に該当しない行政文書の保存期間は一年未満とすると書いてございまして、そういう意味では、この細則の中で、そういう面会等の記録については歴史公文書等に該当しない行政文書ということで保存期間一年未満の取扱いとしているということでございます。
○福山哲郎君 まず、一個訂正してください。あなたは担当者が判断でと言ったけど、担当者は判断できないはずです。文書管理官でしょう。まず訂正してください。
○政府参考人(佐川宣寿君) 財務省の行政文書管理規則でございますが、文書管理者というのがございまして、その中に、文書管理者は管理する行政文書につきまして次に掲げる事務を行うものとする、行政文書の作成、標準文書保存期間基準の作成等による行政文書の整理と、こうございまして、そういう意味では、この文書管理者というものがそれぞれ判断するというふうに細則にございます。
○福山哲郎君 担当者じゃないじゃないですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
財務省の行政文書管理規則でございますが、職員の整理義務というのがございまして、十一条、職員は次に掲げる整理を行わなければならないということで、作成又は取得した行政文書について分類し、名称を付し、保存期間及び保存期間の満了する日を設定するというのが職員でございまして、それを踏まえた上で文書管理者はということで、先ほどの保存期間の作成等によるというふうにつながるわけでございます。
○福山哲郎君 じゃ、規則による補助金、法人の権利義務の得喪及びその経緯、それから補助金等の決裁の至る過程が記録された文書、こういったものは面会記録の経緯に関して、面会記録というか、対応のやり取りにはならないんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
今の質問の補助金等の支出というのを、ちょっとどういう御趣旨で申し上げているのか分かりませんが、今私ども、国有財産の管理、処分についてのお話をさせていただいているところでございます。
○福山哲郎君 管理規則によれば、いろんなものが重なる場合は一番長い年限で保存しろと書いてあります。これ、備考欄にあります。このことはどう考えておられますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
今の御指摘の文書、今すぐ手元には見付かりませんが、私ども、面会記録につきましては、個々の国有財産の管理、処分についてお問合せがあったものについてのやり取りをしているということで、そこで一つ完結しているわけでございますので、それを先ほど申しました規定に基づいて保存期間一年未満とさせていただいているところでございます。
○福山哲郎君 今重要なこと言いましたね。個々の問合せに対しては一年未満だと。じゃ、行政機関同士の近畿財務局と財務局、それから近畿財務局と当該森友学園の文書については残っているということですね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
財務省の行政文書管理規則でございまして、委員御承知のように、別表一に行政文書の保存期間の基準がずっと各行政単位ごとに書いてございまして、今私ども御議論しておりますのは二十八でございます国有財産の管理及び処分の実施に関する事項ということでございまして、その中の例えば①に国有財産の取得、処分に関する決裁三十年、あるいは③のところで国有財産の管理、処分に関する決裁文書又は管理及び処分に関する重要な実績が記録された文書等でございまして、それ以外の文書につきましては文書管理者が事務及び事業の性質、内容等に応じた保存期間基準を定めるというふうになってございますので、そうした今交渉同士でのやり取りにつきましてもこういう規定に基づいて面会等について保存していないことは十分あると思います。
○福山哲郎君 行政機関同士のやり取りであることは間違いないでしょう。国有財産の管理も含めて、処分も含めるけど、行政機関のやり取りであり、今回は予算、決算に関する事項であり、更に言えば補助金の問題であり、法人の権利義務の得喪及びその経緯であるはずです。何でそんな都合よく解釈するんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
ここに書いてある規則に基づいて私ども日々行政執行してございますが、まさに国有財産の決裁文書は三十年でございますし、国有財産の決裁文書又は管理及び処分に関する重要な実績が記録された文書につきましては、これは監査報告等でございますが、これは十年でございますし、それ以外につきましては事務及び事業の性質、内容等に応じた保存期間ということで、重要な契約書とか売払い決議書とか、そういうものについてはきちんと三十年で保存しております。それ以外の日々のそういう契約に至るまでのやり取りにつきましては、そこは一年未満ということでございますので、相手が官公署であっても、そういう日々のやり取りの記録については一年未満として処理しておるということでございます。
○福山哲郎君 じゃ、この三年間で国有財産の問題については何件処理されたんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答えをします。
大変恐縮でございますが、突然の質問でございまして、我々は北海道から九州、沖縄まで日々国有財産の処分、管理をしておりまして、何件処理したかと言われても、ちょっと今子細にすぐにお答えすることはできません。
○福山哲郎君 二十五年度、二十六年度、二十七年度、四千件近くあります。これ、全部契約終わった瞬間に廃棄しているんですか、事の経緯、事のやり取り。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
四千件と委員お調べになっておっしゃっているんだと思いますが、それも全国、本当に北海道から沖縄まででございますし、財務局だけでなく、各県にまたがっております財務事務所というのもございますので、各事務所当たり何件になるかということもあろうかと思いますが、いずれにしましても、そういう管理、処分をした決裁文書につきましてはきちんと三十年残っているところでございますし、貸付けその他の運用に関する決裁文書で、その運用期間を超えて保有するような場合についても十年持ってございます。
したがいまして、そういう重要な決裁文書についてはきちんと保存しつつ、そういう大変多い案件でございますので、日々のやり取りにつきましては、順次そこは、その案件が終了次第、処分しているということでございます。
○福山哲郎君 ごめんなさい、これ実は大問題なんですね。僕は実はあると思っているんです、文書は。なぜかというと、財務省さん、これ、あれでしょう、売買契約に変えて、向こうはローンで国有財産買うんでしょう。十年掛かるんでしょう。十年払い終わるかどうか分からないでしょう。途中でどんな状況が起こるか分からないでしょう。それなのに、相手とのやり取りも含めて経緯を全部廃棄することがあり得るんですか、財務省は。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
今の委員の御指摘は、今回の売却につきましての分割払のお話をされているんだろうというふうに思います。それは、十年の分割払ということにつきましてはきちんと契約書に載ってございますので、それはそれでもう契約書をきちんと履行していくという意味できちんと保存しているところでございます。
○福山哲郎君 訴訟になって、証拠を裁判所に出すときどうするんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
そうやってきちんと保存しております書類等を訴訟で使うようになるということだと思います。
○福山哲郎君 会計検査院が調査すると言われていますが、会計検査院から書類を出せと言われたら、契約書しか出さないわけですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 契約書等の中に保存されておりますいわゆる売払い決議書等々、契約書に付随している文書もございますので、そういうものにつきまして必要に応じて出していくということだと思います。
○福山哲郎君 これね、廃棄した廃棄したと逃げるの良くないですよ。あなたね、面会とかと言ったって、ここに面会なんか何も書いていないんだから。歴史文書の定義も、僕はここで今やるの時間がないから言わないけど、僕は残っていると思いますよ。あり得ない、こんなもの、まだ売買も、払い終わっていないのに。こんなの捨てたら問題じゃないですか、恣意的にそんな、役人が捨てたら、まだ契約も金額も、お金も払っていないのに。訴訟になったらどうするんですか。相手が何かいわれもないこと言ってきたときにどうやってこちら証拠を出すんですか。こんなの普通あり得ないですよ。
会計検査院、今日は院長に来ていただいていますが、予算委員会で、まず事実関係の確認をした上で、国会での議論も踏まえ、正確性や経済性など、検査を実施したいと答弁されました。
院長にお伺いします。具体的にどのようなスケジュールで検査を行うのか、お答えください。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、国の会計経理について常時会計検査を行っております。
本件国有地の売却につきましては、まずは一連の事実関係の確認をしっかり行うことが重要であると考えておりまして、関連する情報の収集には既に一部着手しているところでございます。
会計検査院といたしましては、引き続きこうした一連の事実関係の確認をしっかり行いました上で、国会での御議論も踏まえて、正確性、合規性、経済性等の多角的な観点から検査を実施してまいりたいと考えております。
そして、検査結果として国会に報告すべき事態があった場合の報告時期につきましては、現時点で具体的な報告時期を申し上げることは困難でございますが、検査及びその結果の取りまとめに必要な期間を確保した上で報告したいと考えております。
○福山哲郎君 院長にお伺いしたいです。これ、事前通告出ていませんが、済みません、今のような、財務省が事の経緯についての文書を廃棄したと。これ、会計検査院はその廃棄自身が正当かどうかについても検査していただけるのか。また、そのことについてしっかり文書があるかどうかの確認をいただけるのか。そこはいかがですか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計経理の裏付けとなる関係書類が廃棄された場合に、その詳細について正確に把握できない場合があるのは委員御指摘のとおりでございます。
会計検査院といたしましては、確認できる関係資料に基づき、与えられた権限の中で引き続き適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 もう一声、思い切った御答弁をいただきたいと思います。
○会計検査院長(河戸光彦君) 各府省におきまして会計検査に全面的に協力していただいているところでございます。各府省の文書管理規程に基づき、会計検査院が検査する書類につきましては今までは適切に保存されていると承知しております。今回の事案につきましても、そういった面についても、適切に保管がされているかどうか、そういった点も踏まえて検査してみたいと思っております。
○福山哲郎君 先ほどお答えいただきましたが、もう検査、情報収集は始まっているということでいいのかどうか。
それから、検査報告は一般的な検査権限の中では十一月になるはずですが、そのことについて今具体的な年限は言っていただけませんでしたが、院長、もう一度言っていただけますか。これは結局十一月になるということでしょうか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 本件につきまして、国会に報告すべき事態があった場合の具体的な報告時期を申し上げることは困難でございますが、一般的な検査報告の公表時期について申し上げますと、平成二十七年度決算検査報告につきましては平成二十八年十一月七日に内閣へ回付したところでございます。
○福山哲郎君 これ、通常の検査の一部として行うという範疇を今出ないんです。これ、会計検査院の本気度が疑われます。
今日も実は菅官房長官が午前中の記者会見で、独立している会計検査院にしっかり徹底した調査をしていただけると思っていると言われました。これ、実は国会法百五条では各委員会で特定の事項について会計検査を会計検査院へ要請できることになっています。
これ、委員長、参議院の予算委員会として、この森友問題について会計検査院にしっかり特定事項として検査をするように参議院の予算委員会として求めたいと思っております。まさかこれは与党側も反対するとは思えません。総理もあれだけ検査を会計検査院にと言われているので。私、早ければ来週にでも議決をしていただきたいと思っておりますので、委員長、お計らいをいただきたいと思います。
○委員長(山本一太君) その件につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○福山哲郎君 実は、参考人招致もなかなか与党はうんと言っていただけません。非常に残念なことでございますが、やっぱり昨日の鴻池議員の発言も含めて、これまで我々が求めてきた参考人についてもしっかりと与党としては了としていただきたいと思います。もちろん、籠池森友学園理事長、そして当時の財務省前理財局長である迫田国税庁長官、そして武内財務省国際局長、この参考人招致についても与党側も是非同意をいただきたいと思っております。
委員長、お取り計らい、よろしくお願いします。
○委員長(山本一太君) その件につきましても、後刻理事会でしっかりと相談させていただきます。
○福山哲郎君 昨日、小池委員が明らかにされた国会議員の事務所の資料というのがありました。同じものかどうかは、私はつまびらかにはしません。それは、私は分からないからです。しかし、私も一定の情報から、ある情報をいただきました。このことについてお伺いをしたいと思います。
そこにも実はこういう表記があります。
平成二十七年一月九日、いわゆる国有財産の賃借の件について、近畿財務局の財務担当者が塚本幼稚園の籠池理事長のところに行ったか呼んだかは分かりませんが、土地の評価額が十億で、十年間の定期借地として賃料年四%、約四千万の提示があったということが書かれています。
一月九日、近畿財務局と籠池理事長が面談をした事実をお答えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
本件につきましては、この場でも申し上げてございますが、平成二十五年の六月に公的取得要望の受付を開始して以来、学校法人と近畿財務局の間では貸付契約やら土地の改良工事やら売買契約やらということでずうっと接触をして、いろんな議論を、様々やり取りをしているというところでございます。
ただ、先ほども申していますように、それぞれ時々の面会記録につきましては、昨年六月の売買契約をもって既に事案が終了しておりますので残っておりません。したがいまして、その一月の九日と言われましても、そこの記録があるわけではございませんが、一連の中でそういう近畿財務局と先方学校法人の間のやり取りはあったというふうに考えております。
○福山哲郎君 今、あったと考えていると言っていただいているので非常に重要なんですが、理財局長、お伺いしたいんですが、ちょうど一月の十六日に最初の不動産鑑定が出ています。これ参議院で初めて出てきた鑑定書です。一月の九日、ほぼ鑑定ができ上がった前後に、こういう鑑定になりましたよということを籠池理事長に近畿の財務局から伝える可能性は否定できませんか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
先ほど委員の御指摘で、私があったと答えたのは重要だと申しましたが、その意味は、先方の学校法人と近畿財務局の間で一連の長い間に掛けてのいろいろなやり取りがあったということでございまして、先ほど委員が御指摘したような細かな話について確認も記録も残っておりませんし、そこについてあったといったことではございません。
そういう意味で、その一月九日の話につきましては記録もありませんし、御指摘についてはコメントできませんが、ただ、いずれにしても、その年の二月には国有財産の地方審議会を開いておりまして、そこでその土地についての御議論をいただくということでございますので、その前の段階の一月で何か具体的なことを向こうに提示するということはございません。
○福山哲郎君 じゃ、この近畿財務局の担当者から聞いたというのはあり得ないとおっしゃるんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) その土地の評価額とかその賃料を提示したとかというようなそういうお話については、この二月の国有審議会の前におきまして先方学園側にそういった価格について、予定価格について提示することはございません。
○福山哲郎君 この近畿財務局の担当者、私は名前はあえて言いませんけど、この方にあなた聞かれましたか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
先ほどから何遍も申し上げておりますが、個別の何月何日に何があったということのその面会の記録もございませんし、そういう詳細についての記録はないと思いますが、いずれにしましても、先ほどから申し上げてございますように、二月の国有審議会の前に私どもが具体的なそういう予定価格とか賃料とか、そういったものを先方に提示することはございません。
○福山哲郎君 違うって。担当者に聞いたかと、確認したかと聞いているんだ。
建前であり得ないという話をしているんじゃないんです。異例な取引が幾つも重なっているから異常だと。ましてや、昨日、鴻池議員があれだけ政治家に働きかけがあったという話まで出てきています。政治家に相手側からの働きかけもあって、それに対して動いた経緯も若干はあったという話もあります。その中で、異常だからこそそういうことを確かめたかと聞いているんです。一般論は聞いていません。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
私ども組織として仕事をしてございまして、そういう意味ではこの国有審議会の前にそういった価格を提示することはないということでございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
そういう、一月九日にどういうことがあったかとか、そういう個別具体的なことについてまで個別の職員に確認することはしておりませんが、いずれにしても、その個別の記録残っていないということでございまして、我が方としてはそういうことはしておらないということを申し上げておるわけでございます。
○福山哲郎君 これだけ問題になっている問題について、当時の担当者に確認をしていませんとだけ答えてください、国民の前で。
○政府参考人(佐川宣寿君) 御指摘いただいておりますその個別のことについて、どういうものであるかについても当方として確認できない中で、その個別の、何月何日の何についてということで個別の職員に確認するということはしてございません。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
そういうその個別の日付の事実関係について、その職員には確認してございません。
○福山哲郎君 いいですか、私は信じていませんが、文書は破棄した、記録は残っていない、そしたら担当者に聞くしかないじゃないですか。そうじゃなかったら国会で明らかになりませんよ、この問題は。聞く気がないとか聞かないって、それ不誠実過ぎるでしょう。
局長、どういうことですか、それ。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
昨日から、その一月九日の何ら、メモなのでしょうか、記録なのでしょうか、当方承知してございませんが、そういう個別の案件につきまして逐一その確認をということでございますれば、私ども、大きな流れの中できちんとその売買契約あるいは貸付契約を結んでいるところでございますので、そういう意味で、一々そういう御指摘につきまして職員に確認することをしていないということでございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
大変失礼いたしました。その一々という言葉は撤回させていただきます。
○福山哲郎君 じゃ、一月のその九日に近畿財務局が籠池理事長に伝えたとここには書いてありますが、その一回目の一月十六日に出てきた鑑定評価の賃料の、年額支払賃料、幾らかお答えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
森友学園、貸付時に二回鑑定評価を行ってございます。それぞれでございますけれども、二十七年の一月につきましてはちょっと、そこで成立してございませんので今手元にございませんが、二回目の方の貸付料は手元にございます。その点につきましてはお答えを申し上げますと約二千七百万円ということでございます。
○福山哲郎君 ごめんなさい、局長、これは怒っているんじゃなくて、あなた、間違えた答弁している。二回目の鑑定は二千七百万じゃない。ちゃんと一回目と二回目、誰か持っているから答えさせなきゃ。
○政府参考人(佐川宣寿君) 委員、大変失礼いたしました。今申し上げたのは貸付料でございまして、大変失礼いたしました。
不動産の鑑定評価のところは約三千六百万でございます。(発言する者あり)済みません、一回目はちょっと今持ち合わせておりませんので、今二回目については修正をさせていただきたいというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) いいですか。じゃ、もう一回ちょっと質問してください。もう一回質問してください。
○福山哲郎君 その一月九日に近畿の財務局の担当者が籠池理事長に報告をしたという、不動産鑑定の一回目の一月十六日に出たものの年額の支払賃料は幾らですかとお伺いしています。
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変恐縮ですが、今調べておりますので、ちょっと、ただいまこの時点で今ちょっとお答えできないということを御理解賜りたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) じゃ、速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) 大変失礼いたしました。
一回目、二十七年の一月の方でございますが、公租公課を入ったところでございますけれども、約四千二百万でございまして、公租公課を引いたところの……(発言する者あり)
○福山哲郎君 ちょうどこの一月の九日の前後に、一月十六日に出た鑑定が、年額の賃料が四千二百万円で出ています。これは先ほど、一月九日に籠池理事長に近畿財務局が伝えたと言われている約四千万に全く符合します。
ところが、よく分からないことに、この僅か三か月後にもう一回鑑定しているんですね。もう一回鑑定している理由は、まあ一応僕は建前の理由は分かっていますが、お答えいただけますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
二回を行った理由でございますが、本件の地盤調査をこの四月に森友学園が行いまして、その地盤調査の報告書が提出されてございます。その地盤調査報告書につきまして、近畿財務局におきまして技術的知見を有します職員あるいは外部の専門業者等の意見を踏まえて精査をしまして、本件土地の地盤が地耐力の弱い軟弱地盤であるということが判明してございます。こういう地盤の状況を踏まえまして、再度価格調査業務を正式に不動産鑑定士に委託をしまして、不動産鑑定士のその結果を基に地盤の状況等も考慮して貸付料を算定しているというのが経緯でございます。
○福山哲郎君 それは、森友学園の方から軟弱地盤だから再度鑑定をしてくれという申出があったわけですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
先方、森友学園の方からその地盤調査を行った報告書が我が方、近畿財務局に提出をされまして、そこにつきまして、近畿財務局がその技術的な知見を有する職員あるいは外部の専門業者等におけるチェックを行いまして、精査をいたしまして、軟弱地盤であるということが判明したということでございます。
○福山哲郎君 何でそんなにすらすら答えられるんですか。記録文書、何もないんでしょう。不思議ですね、全くもって不思議ですね。
じゃ、その二回目の僅か三か月後にやった地盤調査の賃料は幾らですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
先ほど委員の御指摘のこの地盤調査の報告書は当然ございます。それと、二回目のその四月の方の賃料につきましては、三千六百万というのが鑑定価格でございます。
○福山哲郎君 実は、その前の年の一月の三十一日、ちょうど一年前ですけれども、私の得た情報でいうと、籠池理事長は小学校用地の件で近畿財務局と前向きに交渉中と言われています。ところが、賃料が予算オーバーしていると、賃料年間三千五百万を二千五百万ぐらいにしてもらいたいというような話が希望として出ています。
今、賃料三千六百万なんですが、に減額されたんですね、四千二百万から。この三千六百万をいわゆる租税公課を鑑みると家賃が幾らになりますか、年間。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
二回目の二十七年四月の方でございますが、鑑定価格から公租公課を控除しまして、年間貸付料約二千七百万円でございます。
○福山哲郎君 結局、賃借契約は年間貸付料幾らで契約したんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 二千七百三十万でございます。
○福山哲郎君 これ、相手が二千五百万ぐらいがいいと一年前に言っていたと。一月の九日に一回目の鑑定が出たので、四千万だと、約四千万だと伝えに行ったら、どういうわけか三か月後にもう一回鑑定をし直して、四千万が三千六百万になったと。三千六百万を租税公課考えたら二千七百万で賃料になったと。これ、私が得た情報にこういうことがあるから、よりこのことが浮き彫りになるんです、この鑑定書の二つが。何でここ二回もやったんだと。
じゃ、この鑑定二回やっています。誰がどこから支出していますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
不動産鑑定士への依頼をしまして、この費用につきましては、これ特会でございますので、いずれも国土交通省大阪航空局の予算で支出されてございます。
○福山哲郎君 国交省、空港整備勘定から出ているはずですが、幾らですか。二回。一回ずつ、それぞれ答えられるんなら答えてください。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
手元に数字がございませんので、確認をさせていただきます。
○福山哲郎君 今確認していただけるんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
少しお時間を頂戴できればと思います。
○福山哲郎君 ということは、公表していただける前提で今準備をされているということでよろしいですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
その点も含めて確認をさせていただきます。
○福山哲郎君 そうしたら、さっき時間くれという話違うよね。そうしたら、検討しますじゃないですか。
じゃ、出せない理由は何ですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
確認の上、提出をさせていただきます。
○福山哲郎君 思い切った答弁ありがとうございました。
これ、幾らか分かりませんが、国民から見れば森友学園へ国有地が異様に低く払下げになっていると。そして、接触が、私の得た情報では、この鑑定の出るちょっと前に接触があったと。その値段は、伝えられた値段は一回目の鑑定と一緒だったと。僅か三か月後にもう一回鑑定をしたら見事に下がって、租税公課考えたら相手の希望の二千七百万円の賃料になったと。これ、やっぱりどう見たっておかしいでしょう。それでなおかつ、この鑑定、幾ら掛かっているか分かりませんが、これ国民の税金で払っているわけです。何でこうやって国有地を安く払い下げた人のための鑑定料が国の支出なのか。いや、これはやっぱり納得できないですね。
そして、片方では、廃棄しましたと、文書ごと。片方では、担当者に聞いてもいませんと。それ、本当にこの問題に対して、財務大臣、財務大臣、財務大臣、こういう姿勢は良くないですよね。もう少し明らかにするための協力を財務省にもいただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 大方の範囲では、財務省としては精いっぱい努力していると思っております。
○福山哲郎君 実はほかにもたくさんありますが、もう時間も三分です。
今、決裁文書は文書として残っていると言われているので、森友学園にいわゆる関係する一連の財務省内での、もちろん近畿財務局も含めてですが、一連の決裁文書と関連文書をこの予算委員会に提出していただくように要求をさせていただきたいと思います。
委員長、お計らいをいただければと思います。
○委員長(山本一太君) 後刻理事会で協議いたします。
○福山哲郎君 この問題は、実は私、先ほど申し上げた、入手した情報はまだまだたくさんの情報があります。予算の審議です。ほかの課題もあります。早く情報を開示してこの問題について決着できるように、国民が納得できるような結果になるように政府も努力をいただきたいし、与党にも御協力をいただきたいと思います。
法務大臣、テロ等準備罪という文言がなくなった、条文になくなった法案まがいのものがマスコミに出回っていますが、出回った原因調査、終わりましたか。
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。
私の了解の下、法務省が現在検討中のテロ等準備罪の条文案をマスコミに示したという事実はありません。
テロ等準備罪の条文案が新聞紙面に掲載された理由につきましては、承知はいたしておりません。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 金田法務大臣。
○国務大臣(金田勝年君) その上で申し上げますが、担当部局が検討中の法案を報道機関に提供した事実があるか否かを確認をしているところであります。確認結果を踏まえて適切に対応させていただきたい。
なお、報道機関に対しまして、その取材活動そのものについて調査を行うべきものでないことは当然であることは、私からは念のためにお断りをいたしたいと思います。
調査中であるということであります。
○福山哲郎君 分かりました。このことじゃなくて大事なことを聞きます。
今回、対象犯罪が二百七十七個となりましたが、どのような基準で絞り込んだか、お答えください。
○国務大臣(金田勝年君) 条文案とされるものが新聞等で報道はされていることは承知しております。
テロ等準備罪に関する法案の具体的な内容はいまだ成案に至っておりませんで、現在もぎりぎりの最終的な検討を行っているところであります。法案の具体的な内容等に関する御質問につきましては、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたい、このように申し上げます。
○福山哲郎君 いや、あれだけ報道出ていますから、二百七十七個の対象犯罪のうち、どのような、二百七十七はどのような基準で絞り込んだのかと聞いているんです。それなら、絞り込んでいるのかと聞いているんです。
○国務大臣(金田勝年君) ただいま申し上げましたように、法案の具体的な内容等に関する御質問でございます、政府として責任を持ってお示しのできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたいと考えております。
○福山哲郎君 いや、だから過程でいいです、そうしたら。どういう基準で絞り込もうとしているんですか。二百七十七かどうかは別です。
○国務大臣(金田勝年君) お答えをいたします。
絞り込みの可否も含めて現在検討をぎりぎり行っているところであります。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 金田法務大臣。
○国務大臣(金田勝年君) TOC条約の解釈に関わる問題でありますから、条約を所管する外務省と協議をしながら、絞り込みの可否も含めて慎重に検討を行っているところであります。
○福山哲郎君 もう完全に答弁拒否ですね。新聞にあれだけ条文も含めて出て、それが本当かどうかを認めない、それでなおかつ中身について全く議論をしないと。
今日は本当に、財務省の姿勢もそうでしたし、国会の審議をやっぱりちょっと僕は軽んじているんじゃないかと思います。やはり……
○委員長(山本一太君) 時間ですので、まとめてください。
○福山哲郎君 国会の審議については誠実な御答弁と誠実な資料提供をお願いし、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)


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