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2017

第193国会 参議院 予算委員会 2017年3月24日


○委員長(山本一太君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 おはようございます。福山哲郎でございます。私も、森友問題ではなく、経済問題、外交、安全保障、課題として日本はたくさんあると考えております。
前回私がこの場に立ったときは、北朝鮮から四発弾道ミサイルが飛んできたところで、そのときには、NSCを開催しないで、自民党議員が森友の弁解がましい質疑をされていました。
これはやっぱり、もういいかげんに早くこの問題、決着付けるように総理も与党も努力をしていただきたいと思います。元々参考人招致を一切認めてこなかった、役所の資料はほとんどまともなものが出てこない、そして面談記録は廃棄という信じられない状況の下で、新しい事実がどんどんどんどん出てきて、この問題は広がっています。その認識は是非共有をしていただければと思いますし、国民の皆様にお伝えをしておきたいことがあります。
私は、籠池理事長が本当のことを言われているか、虚偽を言われているかは正直言って分かりません。しかし、一つだけはっきり言えることは、院の議院証言法に基づく、虚偽を言えば偽証罪に問われる場で籠池理事長は証言をされました。これは、院の権威としてそのことについては重く受け止めなければいけないと思っております。
先ほど自民党の議員から、事実と違うことを言って残念だとかなんとかということが、非常に反証もせずに言われましたけれども、それは自由です、言われるのは自由ですが、宣誓をして証言をされています。
実は昨日からこの森友問題は状況が変わりました。証人喚問で発言をしている当事者がいます。例えば、安倍昭恵総理夫人は昨日ブログで反論めいたことを言っておられます。それから、それぞれ、官房長官も含めて、違う等々の話をされています。それはちょっと、実はもう土俵が変わっているんですね。簡単に言うと、土俵に一人、籠池理事長を与党が了解をして証人喚問という場に上げました。まだ当事者も含めて周りはみんな土俵じゃなくて桟敷席とかお客さんのところにいます。で、偽証罪に問われるところまで、一応腹を決めて昨日証言をされた籠池理事長の証言があって、それに対して、実は土俵の外でみんなが、それは違うぞ、うそだぞ、私はそう言っていないと言っています。この状況では国民は納得しません。だからこそ、逆に、同じ条件でやはりお話を聞かないと、これだけ当事者がいるわけですから、なかなか国民は納得しないのではないかと私は考えています。
今日はお忙しい中、官房長官にお越しをいただきました。私、官房長官に余り質疑したことないんですね。私、与党のときに、当時野党だった官房長官に大変いろんな国会の在り方について御指導いただいた経験があるので、僕、珍しく官房長官にお伺いするんですけど、昨日夕方、官房長官会見の際に、籠池理事長が喚問で語られた例の谷さんからのファクスを記者に配られたと聞いています。その時分は実は参議院の理事会に提出をされてまだ外になっていません。官房長官はこのファクスをどこから入手をされたのでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、この問題が国会で議論されるようになって、そして、総理夫人が籠池氏との間で百万円の問題とか、そうしたことが、寄附した、しないのお話がありました。そういう中で、一連、官房長官の立場として、どんなことがあったのか、例えば一対一でなくて二人同席をして……(発言する者あり)いや、例えばの話、そういう中で、この夫人付きの方が、かつてこのようなことがありましたということを報告を受けたところでありました。(発言する者あり)いや、夫人付きの谷さんという方が、こういう封書が来てこういう回答をしましたということの報告を受けていたということです。
○福山哲郎君 ということは、谷さんから入手をされたということでよろしいですか。
○国務大臣(菅義偉君) そのとおりです。
○福山哲郎君 それは、官房長官、いつのことですか。
○国務大臣(菅義偉君) 一週間前、前後だったと思います。
○福山哲郎君 財務省を始め政府は、もう面談記録も含めてことごとく廃棄したと言って何も出てきていないんですね。これ問題になっている二〇一五年の十一月のやり取りの資料なんですね。
じゃ、谷さんだけが保存されていたということですか、官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) こういう、籠池さんから封書が来て、それについて電話で財務省に問合せをして、電話でまた財務省から回答を得て、それをこういう形で出しましたということでした。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 福山哲郎君。質問してください、今の、もう一回。福山哲郎君、質問して。
○福山哲郎君 いやいや、昨日のファクスを官房長官が入手をされたのは一週間前でよろしいですね。
○国務大臣(菅義偉君) その全体の話を聞いたのは一週間ぐらい前であって、その後、そんなに時間たたないで入手をしました。
○福山哲郎君 じゃ、こういった森友関係の面談記録その他については、財務省はことごとくない、国交省もことごとくないと言われています。
じゃ、谷さんだけが保管をしていたということでよろしいんですか。
○国務大臣(菅義偉君) それは、谷さんだけかどうか分かりませんけれども、少なくとも対森友に対して、こういう封書があって、それについてこのように財務省に問合せをして、このように答えましたということは、私はそこだけ実は報告を得ていたということです。
○福山哲郎君 それ、今、谷さんだけかどうか分かりませんって、すごく重要な御答弁で、じゃ、谷さんだけなのか、森友関係のこういったことはほかの省庁はどうなのかといって、官房長官から指示を出していただけませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 私は、夫人についてのことで聞いたときにそういう報告を受けたということでありますから、そこは、谷さんがこれだけ、これ一回だということも後で明らかになってきたということではないでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 福山哲郎君。──福山哲郎君。いや、福山哲郎君、質問してください、もう一回。──もう一度。いや、もう一度質問してください。いや、止めていないから、質問して。
○福山哲郎君 他の省庁ともあるかないか、谷さんだけかと聞いたら、それは分かりませんとおっしゃったので、だから、夫人とのことはその一回だけだということは理解しましたが、そのことが、他の省庁もあるのかどうかを官房長官から確認して、提出をしろというふうに官房長官から御指示をいただけませんかとお願いをしています。
○国務大臣(菅義偉君) いや、私は、少なくともこの問題があって、財務省とか国交省からそれは話を聞きました。そういう中で、その後にやはり夫人の問題が出てきましたので、夫人付けの谷さんから聞きました。そういう中で、その要請があってこういう答えをしていますということの紙をもらったわけでありまして、ですから、少なくとも政府全体の中で私、しっかり聞いておりまして、財務省、航空局については今まで国会で議論されたとおりであります。
○福山哲郎君 谷さんは、もう今、内閣官房、官邸にいないんですね。どこにあったんですか。谷さんから入手されたのか、財務省とやり取りをしたからといって財務省から入手したのか、それはどちらですか、官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) それは谷さんからです。それで、籠池氏の問合せに対して送ったものであり、個人で保有していたということであります。
情報公開法並びに公文書管理法で、行政文書というのは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして当該行政機関が保有しているものを指していると。送られたファクスは行政文書には当たらないと考えています。
○福山哲郎君 行政文書に当たらないなんて聞いていません。これが行政文書かどうかはこれから判断しなければいけません。
その会見の際、実は谷さんのメールアドレスとか携帯番号を墨塗りしないで配付したと聞いています。
三枚目、御覧いただけますか。パネルを御覧ください。(資料提示)これ、私が内閣総務官室に三月二十二日に聞いた、安倍内閣総理大臣夫人の身分に対する話の二つ目の丸です。これらの職員はいずれも課長相当職以上の幹部職員でないため、入省年度及び氏名については個人情報の観点から回答を差し控えさせていただきますという答えが返ってきて、誰が実は夫人付きなのか分からない状況でした。
昨日、官房長官がこれを、全部メールアドレスや携帯電話まで入ったやつを官邸で、記者会見場で配ったと、これ異例なことだと思うんですけど。私が聞いたところによると、その後に墨のやつをあえて記者に配ったと聞いているんですが、これ、まずいんじゃないんですか、官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) 昨日の会見において、当初、総理夫人付きのメールアドレスや電話番号等を配付したのは事実であります。会見の直後にメールアドレス等を黒塗りに差し替えを依頼したところです。
ここは、私自身もそこは不注意だったというふうに思っています。これについてはおわび申し上げますと同時に、今後こうした事態が生じないようにしっかり気を付けて対応していきたいと思います。
○福山哲郎君 いや、これ、何か我々が国会の審議の中で求めたら出せないと言って、何か籠池証人から話があった途端、こういうのを黒塗りもしないで記者にばらまくと。後で黒塗りにしたのを慌ててやると。何をそんなに慌てたんですか。参議院の理事会では、黒塗りにして出すということで夕方に出ると。
まあ私は余り推察してこういうことを話すのは好きな人間ではないんですけど、何か慌てて野党に出されるより前に官邸で記者会見したかったと推察せざるを得ないような慌てぶりだと思いますので、この問題がいかに重要かの示唆だと思います。
内閣総務官室、答えてください。昭恵夫人は、質問主意書のとおりですから、私人でよろしいですね。
○政府参考人(土生栄二君) お答え申し上げます。
総理夫人でございますけれども、国家公務員として発令をしているものではございませんので、公人ではないということでございます。他方におきまして、総理の公務遂行補助につきまして多大な御協力をいただいているということでございます。公人でないという意味では、先生おっしゃるとおり私人であるということでございます。
○福山哲郎君 私人だから、逆に言うと、一般的には職員が付くことはあり得ないと。だから、私人の私的な行為については付きの方は業務としてしないということで、これ山本太郎議員の委員会の質問に答えておられますが、それでよろしいですね。
○政府参考人(土生栄二君) お答えいたします。
先ほど申し上げましたとおり、総理夫人は総理の公務遂行補助につきまして多大な御協力をいただいているということでございます。その点につきまして適切な支援を行うというのが職務ということでございますので、総理夫人の私的な行為につきましては関与しないというものと承知しております。
○福山哲郎君 そうすると、この塚本幼稚園の園長にファクスを送った行為は、当然、内閣総理大臣夫人付きで書いてありますし、昭恵夫人にも既に報告させていただいておりますという表現があります。こうあるということは、この文書は、当然公人として、公人じゃない、谷さんが公務としてやられたことということでいいですね。
○政府参考人(土生栄二君) 先ほど申し上げましたとおり、御指摘の職員につきましては、総理夫人による総理の公務遂行を補助する活動を支援をするということが主たる業務ということでございます。
他方におきまして、今先生御指摘のファクスでございますけれども、職員本人に対しまして籠池理事長から照会があったということでございます。これは総理夫人の活動を直接支援するということではございませんけれども、公務員といたしまして、これまで業務の中で知り合った者からの問合せに対しまして関係部署に照会し、その回答を得て照会者に対して情報提供を行ったということでございます。そういう意味では、丁寧な対応をしたものということでございますので、問題はないものと承知いたしております。
○福山哲郎君 いやいや、公務でしょう、これは。公務ですよね。私的な活動については付きの方は、夫人付きの方はしないんですよ。しないんですよ。このやり取りは公務ですよね。だって、やらないんだから。いいですね。
○政府参考人(土生栄二君) 御説明申し上げます。
先ほど申し上げましたとおり、総理夫人の私的な行為につきましては関与しないということでございます。他方におきまして、個人に対して照会があったものに対しまして、厳密に言えば公務ではございませんけれども、公務員としまして丁寧な対応をするということはあり得るわけでございますので、そういった意味では問題がないということを申し上げているわけでございます。
○福山哲郎君 そういう詭弁を積み重ねるからこの問題は複雑化して、説明できなくて、国民が分からないとなるんです。だって、あなた方がちゃんと書いてきた、内閣総理大臣の夫人が内閣総理大臣の公務の遂行を補助することを支援する職員が実は谷さんなんです。いいですか。
今何で公務と認めたくないかというと、簡単なんです。安倍内閣総理大臣夫人も自分の公務はないんです、私人だから。安倍内閣総理大臣の夫人は内閣総理大臣の公務の遂行を補助するんです。それを支援するのが付きなんです。これ、よくよく見ると、これ今公務と認められないのは、公務と認めちゃうとこのファクスのやり取りは、言い換えると、内閣総理大臣の公務の遂行なんです。分かります、公務と認められないのはそういう理由でしょう。
いいですか、いいですか、もし、この谷さん、内閣総理大臣夫人付きじゃなかったら、申し訳ないけど、籠池さんは手紙なんか送っていないでしょう。だって、普通の人が町に歩いている主婦の方に手紙を送ったらその人が役所行ってやってくれるわけじゃないでしょう。これ、内閣総理大臣夫人付きだから籠池さんは谷さんに手紙を送ったんでしょう、安倍昭恵夫人の付きだからですよね。宛名にもそう、夫人付きと書いてありますよね。別に個人として谷査恵子さんに送っているわけじゃないですよね、個人名で。
これ、公務ですよね。
○政府参考人(土生栄二君) 御説明させていただきます。
籠池氏がどういった趣旨でそのお手紙を送られたかということにつきましては承知をしていないところでございますけれども、私が申し上げたいのは、職員に対して照会があったということでございます。
その職員の公務は、先ほど申し上げましたとおり、総理の公務遂行補助活動を支援するということでございますけれども、他方におきまして、我々一般公務員もそうでございますけれども、その当時の本来の職務以外のことも、様々な問合せをそれまでの職務の中で知り合った相手方から寄せられることはあるわけでございます。その中におきまして、適切な照会先を御紹介するとか、あるいは自分で聞いた範囲で答えるとか、記憶の範囲で答えるとか、本来の職務に反しない範囲で行うということまでは、そこは許されているんであろうということを私は申し上げているところでございます。
○福山哲郎君 じゃ、何で昭恵夫人に報告をしたんですか。
○政府参考人(土生栄二君) お答え申し上げます。
そこは昨日の記者会見でも長官から御発言ございましたけれども、総理夫人付きとして当然の報告をしたものと承知しております。
○福山哲郎君 総理夫人付きとして当然の報告というのは職務だからでしょう。こんな詭弁使っちゃ駄目ですよ。だってね、だってね、いいですか、いいですか……(発言する者あり)いいですか、今くだらないというやじが出ましたが、この悪いけど答弁の方がよっぽどくだらないですよ。これをくだらないと言っているからこの問題はいつまでたっても明らかにならないんです。
いいですか、十月に、あっ、ごめんなさい、九月五日に安倍昭恵夫人は幼稚園に行って講演をされるわけです。いいですか、講演をされるわけです。そこにこの谷さんは一緒に行っているわけです。皆さんはもうそれは理解いただいていると思います。それで、僕は籠池さんが言われている方か政府側言われているか、本当かどうかは分かりませんが、このときに例の百万円の授受があるわけです。このときに、あったかどうか分かりませんが、あったと籠池さんが証人喚問では言われているわけです。
それで、そのときに、安倍昭恵夫人は、付きの方がいらっしゃると思います、ずっと離れないと政府の答弁ではありましたから、講演も聞いておられるでしょう。講演の中で名誉校長の話が出ます。私も、これが校長でいいのかしらと思いますけど、何か籠池園長、そして副園長の熱い熱い国に対する、そして教育に対する思いをお手伝いできればと思っているところですと講演で言われています。これ、恐らく同行の方は、付きの方は聞かれています。これが九月です。そして、先ほどのお話、お手紙は十月です。
そして、十一月に、時間が掛かって申し訳ありませんと、財務省本省に問い合わせて国有財産審理室長から回答を得ましたと。で、次です。国側の事情もあり、現状では希望に沿うことは、現状ではです、御希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたら御教示ください、なお、本件は昭恵夫人にも既に報告をさしていただいておりますと。余計なことを言えば、明日より出張のため携帯電話がつながらないというのを、首相動静を見たら、本当に、時差の関係はありますが、次の日から総理と昭恵夫人は外遊をされています。
そして、次のペーパー見てください。
この一枚目のペーパーは、恐らく私は谷さんが書かれたと思います。随分、僕は職務に真面目な方だと思います。これ見てください。この一の十年定借、五十年定借、土壌汚染、工事費の立替払の予算化、これ何も動いていないからいいんじゃないかみたいなことを言っていますが、これ問合せをしたと思います。これ、谷さんが専門性を持って、これ責任持って書いているとは思えません。
十年定借と五十年定借、財務省、どこに問い合わせて、どこが答えたのか、お伝えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
まず、国有財産の管理、処分につきまして、まず一般的に申し上げますと、様々な外部からの問合せが多数ございます。こうした問合せがある場合には、私どもの職員が国有財産の管理、処分に係る法令と手続等の内容につきまして丁寧に説明をするという対応を行っているところでございます。
今般のこの総理夫人付きからの問合せもそうした問合せの一つと考えられます。このファクスを見ますと、総理夫人付きからファクスで、籠池氏側の要望に沿うことはできないと、こう書いてございまして、そして、当該ファクスには、財務省に問合せを行い回答を得ましたと、こう書いてございまして、その回答が、添付されているのが今のこの四項目でございます。
この四項目、私も拝見させていただきました。その内容につきまして、一部事実関係の誤りもございますが、回答を行った時点での制度や、あるいは森友学園との契約の内容にこれおおむね沿ったものでございまして、問合せに対する私どもの通例の回答ぶりであるというふうに考えてございます。
○福山哲郎君 だから、どこの、どこが答えたんだと聞いているの、十年定借と五十年定借。だから、分かりやすく言うと、財務省国有財産審理室長の田村嘉啓氏に聞いたんだと思いますが、問合せの、田村さんからこの文書について聞いたのか、田村さんがほかの省庁、ほかの部局も含めて確認したのか、その事実をお伝えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
本件につきましては、総理夫人のお付きの方とやり取りをしたのは、この担当者は国有財産の審理室長でございます。
その審理室長、私の下におりますので確認をしましたが、平成二十七年の後半に、総理夫人付きのこの女性の方から同室長に対して、主に介護施設に適用される定期借地の賃借料についての優遇措置について問合せがありまして、当該優遇措置の対象に学校法人は含まれない、また学校法人に拡大する予定もないというふうに本人は回答したということでございました。
○福山哲郎君 違う違う。一般の話しているんじゃないよ。
ここには、今回は内容を考慮しといって、他の案件と照らしてもといって、ちゃんと具体的に森友学園の案件と比較している、十年定借のところは。そうやってごまかさないでください、何でも。そうやってごまかすから、この問題は疑惑が広がって、国民は全然納得しないわけ。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
今の委員の御指摘、個別のこの内容の1)のお話ということでございますれば、それにつきましてお答えをさせていただきます。
今回は内容を考慮しということを今委員御指摘になられました。ここにありますが、通常、国有地の定借は三年を目安にしているがと冒頭ございますが、実は定期借地というのは、これ法令上、借地借家法上、最低十年でございまして、そこが若干違うかなとは思います。
それで、今回は内容を考慮して十年と比較的長期に設定したものと書いてございますが、私ども、一般に買受けが前提の国有地の貸付けにつきましては、比較的短期間に売却をするということを、移行するということを前提で、貸付期間三年を目安とした賃貸借をしてございます。ただ、法令上、単なる賃貸借の場合、先方から更新の要望がありますると、国として更新に応じざるを得なくなるのが法令上の取扱いでございます。
他方、本件の処分に当たりましては、森友学園が貸付契約後八年を目途に本件土地を購入する予定、さらに、国として買受けの確実性をより高めるという観点から、契約期間終了後に更地返還義務のある定期借地によるということにして、貸付期間につきましては借地借家法上最も短い十年としていることでございまして、ここにあります今回の内容を考慮しということは……
○委員長(山本一太君) 佐川理財局長、答弁簡潔にお願いします。
○政府参考人(佐川宣寿君) こうした事情を踏まえたものであるというふうに私ども考えてございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) ちょっと速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○福山哲郎君 いやいや、今考えている話をお聞きしているんじゃないよ。当時、谷さんが問い合わせたときに、誰が答えて、この文書は誰が起案したのかと聞いているんです。もうそれだけ、それだけ答えてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
ちょっと起案の意味は存じませんが、この文章はその谷様がお書きになったものだというふうに考えてございます。谷さんがお書きになったものではないかと思います。
○福山哲郎君 じゃ、谷さんはそれぞれの部署に確認をしてこの文書を書いたということですね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
谷さんがどこにどう確認したかの全体は私どもは存じませんが、私どもとしては審理室長がお答えしたということでございます。
○福山哲郎君 だって、三番は、平成二十七年五月二十九日付、国有財産有償貸付合意書第五条、これ完全に森友のことじゃないですか。
じゃ、この担当の方に確認をしたか、若しくは田村室長が担当に確認をして、谷さんが書かれたと言っているこの文書はでき上がったということでいいですね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
私が今委員の御指摘のこの四点の文章について誰が書いたかと言われても、お答えすることはできません。今申し上げておりますのは、それぞれの中身について、田村審理室長に、ここに問合せを行い、回答を得ましたと書いてございますので、室長に確認したところ、基本的には、この二ポツの五十年定借への変更、先ほど申し上げました社会福祉法人への優遇措置の状況についてお聞きをし、それについてお答えをしたと。
ただ、ほかの三点につきましても、こういう問いがあればこういう答えになるだろうなというのが室長の感じでございまして、今の委員御指摘の三ポツにつきましては、これは貸付合意書というものがございまして、谷さんがどこでお手に入れられたかはあれですが、そこについて、この有益費のところでございますので、六条に基づいてということで、ここは若干事実と違うんですが、六条には返還されると書いてございまして、この買受けの際に考慮されるの意味はちょっと事実誤認かと思いますが、そういうことをここで書いてあるんだというふうに思います。
○福山哲郎君 こうやってね、何というか、うそにうそを塗り固めるから分からなくなるんです。
いいですか、谷さんは付きのⅡ種の方です。彼女がこんな文書を自分で判断して一般的には書けません。それは、書けませんというのは能力の問題ではありません、職務上書けません。田村さんが、この室長の田村さんがこれを、例えば文書、案文作ったとしても、原課に聞かなければそんなこと勝手に書くわけにはいきません。
ましてや、四番、工事費の立替払はどこの予算ですか、これ。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
私どもの審理室長は、国有財産関係の法令、大変詳しゅうございますし、またこの本件の森友学園の話につきましても近畿財務局と会話を交わしてございますので、概要は周知しているところでございます。
それから、四ポツの今のお尋ねでございますが、この工事費の立替払の予算化についてとございますが、これはもちろん国土交通省の特会の予算でございます。
ただ、この三ポツの有益費に関するこの工事の立替払の話だと思いますが、有益費については、私ここで何度も御説明して申し上げておりますが、二十七年の七月から十二月まで工事を行い、二十八年の四月に支払をしているわけでございます。その間、大阪航空局、近畿財務局、それから事業者とずっと協議をしている、工事の内容について打合せをしておりますので、予算についてどういうことかというのは、それは大阪航空局も近畿財務局も情報は共有していたということでございます。
○福山哲郎君 もう何を言っているのかさっぱり分からないですよ。だから、あれでしょう、特別会計なんでしょう、だから国交省なんでしょう、国交省の予算なんですよね。これ、調整中ということは、調整しているということを例えば田村さんが、室長がよく分かっていると。ということは、逆に言うと、国の国有財産審理室長は森友学園の問題についてよくよく分かっていたということですね。近畿財務局ではなくて、国も把握をしていたということですよね。そういうのを語るに落ちるというんですよ。
いいですか、ということは、じゃ、これは近畿財務局には問合せをしていないんですね。
○政府参考人(佐川宣寿君) 先ほど答弁したことをもう一度繰り返して、丁寧にやりますが、私ども、有益費については近畿財務局と大阪航空局はずっと議論しているわけです。したがいまして、工事費の支払についても情報は共有しているんです。そういう中で、近畿財務局と本省の間での情報のやり取りもございますので、そこは室長が知っていても何らおかしくないということでございます。
○福山哲郎君 あのね、本当に、本当にこういうのを無理な答弁というんですよ。
国家公務員法百一条では、職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、その勤務時間及び職務上の全てをその職責の遂行のために用い、政府がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。で、これ、さっき申し上げましたけど、九月に講演をして、お役に立てることはお手伝いできればと思っているというのを付きの人は聞いているんです。十月に手紙が付き宛てに来るんです。そして、遅くなって申し訳ありませんといってこの回答が行くんです。公務に決まっているじゃないですか。これを公務じゃないと言って、これを谷さんが書いたと言って谷さんに押し付けるのは、僕は本当にひどいと思いますよ。本当にひどいやり方だと思いますよ。(発言する者あり)ばかにしていない、職務の話をしているんだ。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います、全体。
○福山哲郎君 いいですか、これ本当にひどい話で、このことは大問題なんです。これ、各省庁じゃないと言っているけど、少なくとも財務省の本省に問い合わせたと谷さんは言われているわけです。だって、普通の人が、じゃ、本当に町を歩いている普通の人が財務省にこれを問い合わせますといって、いきなりこういうところまでつながりますか、つながるわけないじゃないですか。総理大臣夫人付きだから籠池さんの側もここに手紙を送っているわけです。九月、十月、十一月ですよ。
で、更に言えば、さっきの話に戻ります、これは、いいですか、付きの方は、内閣総理大臣の公務を補助することを支援するんです。何で安倍内閣総理大臣夫人に付きが付いているかというと、安倍内閣総理大臣の夫人が内閣総理大臣の公務の遂行を補助することを目的とするから支援する職員を付けているんです。これ、公務と認めた途端、これが総理の公務になってしまうんですよ。
こうやって各省庁に問い合わせることを関与、口利きというんです。結果は関係ないんです。結果は関係ないんです。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○福山哲郎君 もう一つ言います。
ここの四項目め、工事費の立替払の予算化についてという話があります。これ、二十七年度の予算での措置ができなかったため、平成二十八年度の予算措置を行う方向で調整中と。これ、二十八年度の四月の六日にこれもう払われているんです。年度の初めの六日に、これ、予算、もう金出ているんです。これ、すごい早いんですよ。年度の初めに予算がこうやって支払われる例って、そんなに多くないですよ。これ、恐らく二十七年で予算の措置ができなかったので随分早い支払にしたんだというふうに、これは類推を私はします。
しかし、そのことについて、これは十分に内閣総理大臣夫人付きの、もっと言えば総理の公務を補佐する、総理の公務を補助する役割の支援だという認識だから、各省庁はこうやってちゃんと答え出すんですよ。で、四月にちゃんとお金を払うんですよ。いいですか、だからこの文書は大事なんです。だから、逆に言えば、官房長官慌てて名前も消さないで昨日配ったんですよ。
で、総理、総理は私の質疑に、私が聞きもしないのにいろいろ言われました。私も妻も誰も理財局長等々とまで言われました。誰にも言っていないのに、この名誉校長に安倍昭恵という名前があれば、これ印籠みたいに恐れ入りましたとなるはずがないんですよと。私と妻がここにまるで関わっているかのごとく、まるで大きな不正があって犯罪があったかのごとく。私は実はこのとき、被害者かもしれないと申し上げたんです、安倍昭恵夫人はひょっとしたら被害者かもしれないと申し上げたら、総理はこうやって、まるで関わっているかのごとくと言って、私、そんなこと言っていないのに、こう言われたんです。
これ、いずれにいたしましても、繰り返して申し上げますが、私も妻も一切この認可にも、あるいは国有地の払下げにも関係ないわけでありまして、私に聞かれても全く分からないわけでありますし、繰り返しになりますが、私や妻が関係していたということになれば。これ十分関係しているんですよ。このファクスを、このファクスを……(発言する者あり)だから、回答は関係ないんですよ。
いいですか。ここから先、籠池さんは昨日の証人喚問で、神がかりのようにスピードが上がったと言っているんです。ここでできないことを別のスキームで実は半年後にできているんです。いいですか。ここにできなかったことを半年後にスキームでできていて、四番目の予算化は、何と四月の六日という異常に早い年度替わりのときにお金が支払われているんです。
だから、これはどう考えたって総理案件若しくは総理大臣夫人案件だという認識が、当然、だって田村室長に言っているわけですから、そういうことがこの問題の大きないろんな問題につながったんじゃないかと、そんたくもあったんじゃないかということなんです。
先ほど公務ということを言わなかった。でも、正直に言います。昨日ヒアリングに来た財務省のスタッフは、誰とは言いません、一人の人に、これ公務ですよねと言ったら、はい、これは私人の活動は付けられないので、これは公務ですというのを、逆にヒアリングのときにはっきりと財務省の職員は僕にはそう答えていました。
ところが、朝になると違う答えになります。これが、逆に言うと、国会答弁でこのいろんな問題で財務省が非常に不誠実な答弁を繰り返し、実は資料も全然出てこないんです。いいですか、これが実態です。これ本当に大きな資料ですよ。これで何が問題かと言っているのが実は私は問題だと思います。
総理、これ、何でこうやって財務省は隠すんですか。これ、総理、ちょっとちゃんと出せと、おまえら隠すなと、俺は公明正大だと言ってください。俺は公明正大なんだから資料を隠すなと、出せと言ってください。(発言する者あり)いや、我々が資料請求、理事会で出しているの、幾つも資料、出しているのに全然出てこないんです。総理、俺は公明正大なんだから、野党はうるさいから早く野党に資料を全部出して黙らせろと、総理、ちょっと指示出してもらえませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど御紹介いただいたわけでございますが、言わばこの問題の発端は、この国有地が不正に安く払い下げられたのではないか、そこに政治の関与があったのではないかという点、そして学校の認可に政治的な関与があったのではないかというのが大きなこれは問題点であったはずであります。そこで、例えば、だから、いろんなこれは臆測からいろんな報道等であったのは、ではそこで何か政治家にお金の供与があったのではないかという、そういう議論であったはずでございます。
そこで、私は、私も妻も私の事務所も一切これはそうしたものには関わっていないということを申し上げたわけでございまして、先ほどの点は、まさにこれは外形的にも中身においても関わっていないんだろうと、こう思う次第でございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。答弁中です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、ちょっと静かにしていただきたいと思います。
つまり、外形的にも、これは先ほど申し上げましたように、家内のところに留守電があったわけでありますが、その後、私の妻から答えはしていないわけでありまして、そうした中において、この夫人付きに手紙が言わば来たわけでございます。それに対してお答えをしています。
ただ、申し上げておきますが、公務、公務でないという御議論がございましたが、うちの妻は、もちろん言わば公務ではございませんが、例えば被災地にも一年間に二十日間ぐらい行っているわけでありまして、また、あるいは中小企業等の集会に招かれる、そうした際に様々な実は質問も出ます。そうした質問等については、これは、言わばそこにいる一般人の方からも質問が来ます。そうした質問にも、妻が答えられない場合は付室が調べて答えることもございます。これが果たして公務かどうかということについては、これはなかなか今まできっちりした定義がございませんから申し上げられないわけであります。
しかし、妻が公人でない以上、そして私と一緒に外遊に行く、私とともに行動しているとき以外はですね、では、今までの定義からいえば、これは私の公務の補助ということにはならないわけでございます。ですからそういう答えになっているということは御了解いただきたい。
そして、資料については、まさに理事会で協議をしていただき、そして理事会でもちろん協議で決めていただければ、当然、御指示があれば政府としても出せるものは全て出すというのは当然のことであろうと思っております。
○福山哲郎君 公務かどうかの定義はちゃんとあるんです。それを定義が曖昧だとおっしゃるのは、逆に言うと、安倍昭恵夫人の立場が中途半端というか、曖昧なままいっているからです。私人か公人かも曖昧ですが、私人と決めていただいた、私人は私人でいいです。そして、内閣総務官室は、私人としての活動には付きは付かないと、そしてその付きの職務は内閣総理大臣の遂行を補助することを支援することだと言うんです。だって、総理大臣の公務に対して安倍昭恵夫人は補助をするわけですから。
そのことに対して、谷さんはこれをやられたんです。そして、彼女は、九月に籠池さんのところに行き、十月に手紙をもらい、これを回答しているわけです。これは、職務に忠実にやったことが、何かそれが、自分の判断でやったとか自分で書いたみたいなことを言われるのは、本当に私は非常にかわいそうだと思いますよ。
で、資料、全然出てこないんです、総理。理事会協議で、理事会では出せと言ってくれるんです。理事、すごく積極的に出しなさいと言ってくれますよ。出しなさいと言ってくれるけど、出てこないんです。
これね、実は昨日、証人喚問、与党も了解をして、与党がやろうと言い出した証人喚問というのは、まさに籠池理事長を、本当に偽証罪になるような状況も含めて、みんなで、各委員が質疑をしたわけです。その籠池理事長が最初に学校の設立に出した実は資料なんです。
これね、すごいんですよ、表紙以外全部真っ黒ですよ、これ全部真っ黒ですよ。でも、証人喚問に本人を呼んでいるんです。いいですか。これがまだ参考人ならこれもまだ分かりますよ。証人喚問に呼んで全部を話しなさい、偽証は駄目だと言っているような状況で呼んでいるのに、これ全部、何もないですよ、これ、真っ黒。これで本当にこの問題の、総理が先ほど言われた不透明な手続、不透明な手続に対してはっきりとさせる意思が財務省にあるかどうか、若しくは役所にあるかどうか、全く分からないわけですよ。
昨日は、下の財務省の真面目な人たちはそうですと、これは公務ですとおっしゃっていたのが、上へ上がってきたら公務じゃありませんと言うんですよ。何なんだこれはと、国会の審議どうするんだと。
いいですか。そして、先ほども申し上げたように、ブログで言ったり外で言ったりすることは、土俵でいえば、今、籠池理事長だけが土俵にのって証人喚問を受けたんです。
実は、証人喚問の証言というのは、裁判上でいえば偽証罪に問われるので、宣誓をしていますから、裁判上はこれは証拠能力があります。ほかのは証拠能力まだないです。だから、ブログでそうじゃないですと言っているのと証人喚問での証言を同じに扱うわけにはいきません。これは、どっちが正しいかとか正しくないかは僕は分かりません。しかしながら、そのことについてしっかり……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。全体、静粛に願います。
○福山哲郎君 国民の皆さんに御存じをいただかないと、多分、分かりませんけど、国民の皆さんは昨日、それは違うそれは違うといろんなところで言っていても何か空々しく聞こえるはずなんですよ、片っ方は証人喚問なんだから。だから、同じフェアなところで、今日財務省の、やっと出てきてくれました、国税庁長官と武内さん、二人。これ何で急に、やっと出てくるんですか。もっと早く出てくればいいじゃないですか。そうしたら、籠池参考人もお二人もほかの方も含めて、松井知事も含めて、参考人で並べて、お願いをして、そして議論をもっと前に始めていたら、こんなにいろんなこと複雑になってぐちゃぐちゃになっていないですよ。
これ、総理、早く決着しなきゃいけないと思いますよ、僕。どういう決着をするのか。これ、少なくとも、総理、関わっていないと強弁されるのはそれは結構です。しかし、少なくとも総理夫人が、どういう関わり方かはいろんな議論があるでしょうけれども、総理の代わりに講演に行ったんです。総理は講演を引き受けているんです、衆議院議員時代。このときには、行って、名誉校長を引き受けて、お手伝いできることがあればというのを付きの横で、付きが横にいらっしゃる中で言っているんです。(発言する者あり)いや、違う違う、それは三回目の講演ね、昭恵さんの講演ですよ。ですから、そういう状況も含めれば、安倍総理も安倍昭恵夫人も一定の、やっぱり事の発端は、非公用、公用だと言うけど、責任はあるんです。
それで、昨日の状況では、まだ籠池さん側と安倍昭恵夫人は何度もやり取りしているぐらい、まあある意味じっこんな関係であったことも明らかになったわけです。ところが、この大きな、付きの方が真面目に仕事されたんだと思いますよ。だって、これ手紙来て、これ私信だけど、私やらないわって言えますか。やりますか、やれるわけないでしょう、この手紙来て。総理大臣付きの、秘書という宛てで来て、そのまま一緒にその幼稚園に行って、それでちゃんと、昭恵夫人に報告させていただいておりますと向こうに丁寧に答えているわけですよ。でしょう。これを、何か、何にも問題がないとか関与していないって、それは無理ですよ。無理ですよ。で、財務省と内閣総務官室の答えはああいう答えですよ。
総理、これね、どうしたら、どうしたら早く収束すると、じゃ思われますか。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、ちょっと、済みません、静かにしていただけますか。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 杉尾さん、ちょっと。済みません、杉尾さんも静かにしてください。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、今の福山先生の質問は、どうすればということでございますが、これ、そもそもの、先ほどの繰り返しになりますが、問題の発端というところとか問題の本質から大分ずれているわけでありますが、問題の本質は、まさになぜ安くなったのかということについては西田議員と財務省側との議論で相当明らかになったわけでありますが、そこに政治の関与があったのかなかったのかと。それに関して言われたことは、何か政治に籠池さん側から依頼があって、そしてそこに何かお金の流れ、言わば籠池さん側が政治家等に対して様々な便宜を図る中において政治家が応えたのではないかという、これはそういう疑惑だったはずであります。ですから、その中において私も妻も一切関わっていないと言ったのは事実でありますし、それはもう今でも事実であろうと、こう思っているわけでございます。
そして、今回の問合せ等々でありますが、そういう問合せ等々……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) ちょっと不規則発言やめてください。不規則発言やめてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 問合せ等々ということについては、もうこれは先ほど来申し上げておりますように、そうした問合せについて、これは言わば付きの方が、別にこれ付きの方に責任を押し付けるわけではなくて、別に勝手にやったということでももちろんありません。それはだから、妻に報告したということが書いてあるわけでありますから、それはそのとおりなんだろうと、こう思うわけでございます。
しかし、そこで、そこでそんたくが働いて、では、じゃ、そこの本質の問題に関わったのかということであれば、それは全くそういうことではないわけでありますし、そして、その四つのうち三つは、先ほどから理財局長が答えておりますように、これはまさに全くのゼロ回答でありまして、それを役人の言葉で言う非常にえんきょくに答えておりまして、我々が見たらこれは無理ですよという……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 無理ですよという答えをしているわけでありますし、また、局長の方からお答えをしておりますように、ほかの方から聞かれても同じ答えをしますよということを申し上げているわけでございます。
いずれにせよ、これはしっかりともうこの委員会で私も随分、私自身も相当これ答えてきたわけでありまして、では、なぜ籠池さんが今回証人として呼ばれたかといえば、例えば、確かにこの百万円の件が最終的には発端ではございますが、それとは別に、別に、これはあれの問題がありますね、補助金等の不正な、言わばこれは刑事罰に関わることをやっているかどうかでありまして、例えば私や妻はそうではないわけでありますから、それなのに、まるで証人喚問に例えば私とかが出ろということは、それはおかしな話ではないかということでありまして、私自身はこの問題についてもう何時間も相当これもう答弁を、総理大臣として責任を持って答弁をさせていただいておりますから、そういうことで御議論をいただきたいと、このように思う次第でございます。
○福山哲郎君 いや、総理も微妙な言い回しをしました。谷さんが勝手にやったわけではないと思いますがとおっしゃいました。そうなんですよ、勝手にやるわけないんですよ。本当にそうなんですよ。これを谷さんに押し付けちゃいけないんですよ。そんなことをしちゃ絶対駄目なんですよ。
僕は、正直申し上げると、財務省のメンバーも国交省のメンバーも本当に気の毒だと思いますよ。こんな安倍政権の尻拭いみたいな仕事をずっとさせられて……(発言する者あり)だって、元々はあれですから、昭恵夫人が三回講演に行って、総理が衆議院時代に講演の約束をしていてキャンセルもした、そしてなおかつ学校の名前にもなるかもしれない、そういう話の中でずっと、実はこの値段が安くなる間、安倍昭恵夫人は名誉校長でホームページにずっと載っているわけです。それがどういう影響をしたかは実はまだ全然見えません。見えません。だけど、こんなことの尻拭いを、本当は廃棄しているなんてあり得ない、だって、まだ売買金額全部払われていないのに、訴訟起こったらどうするんですか。財務省が、天下の我が国の財務省がそんな面談記録を廃棄するわけがないんですよ。
武内さん、あなたが近畿財務局長のときに面談記録の廃棄、指示したんですか。それとも、それでいいと言ったんですか。確認もしないで、よきに計らえで、いつの間にか廃棄されていたんですか。お答えください。
○参考人(武内良樹君) お答えいたします。
ただいま御質問いただきました、私の方から指示をしたかどうかということでございますけれども、財務省の文書の取扱いにつきましては、財務省行政文書管理規則に基づいて適正に処理されていると思っておるところでございます。
○福山哲郎君 つまり、こういう答えしかしないから参考人は意味がないんです。だからこうやって出てくるわけです。
で、いいですか。じゃ、残っている方で聞きます。
二月の今回の問題発覚後、近畿財務局及び財務省本省はそれぞれ籠池氏側と接触をしていることを認めておられます。予算委員会、与野党一緒です、与野党一緒に予算委員会で近畿財務局に行ったときに接触したことを認めておられます。今年です。事件発覚後です。まだ二か月しかたっていません。文書も残っている、応接記録も残っていると言っておられます。
一体、近畿財務局、財務省本省は、籠池氏側と何回接触して、どういうやり取りをしたか。まず、何回接触したか、お答えください。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 一度ちょっと速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) それでは、速記を起こしてください。
委員長から一言申し上げます。
大事な審議を行っておりまして、質問者それから答弁者の時々その言葉が聞こえないこともありますので、是非皆さん、全体として不規則発言は慎んでいただきたいと思います。
それでは、審議を続けます。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
委員の御質問、本年二月、報道以降の話で、当方と学園側でどういう接触があったのかというお話でございました。
本件につきましては、本年二月の十日ぐらいからですが様々な報道がなされておりまして、私どもと契約の相手方である森友学園との間では必要なやり取りを行ってきたところでございます。
具体的には、契約金額の公表の話ですね、開示、不開示の話、それから報道内容の事実の確認、あるいは、三月になってから小学校の設置の認可の申請を学校法人側が取り下げておりますので、そこについて我が方から例えば通知文を出した話等々についてやり取りをしてきたところでございます。
○福山哲郎君 何回ですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
中身は今申したようなやり取りをしてございます。ただ、現場の判断で必要な記録はもちろん作成をしておりますけれども、そうでないものもございますし、電話でやり取りをすると、例えば同じような案件でお互いに何回かやり取りを行うこともあるでしょうし、いずれにしても、ちょっと接触の回数については存じておりません。(発言する者あり)
○福山哲郎君 これ、一々数えてありませんって、またやじが飛んだんですね。
でも、普通、やり取りです、これ本当に認可が下りるかどうなるかの問題です。電話のやり取りでも絶対に財務省の役人は普通はメモを取ります。
じゃ、籠池氏側とは誰が連絡を取っていますか。例えば、籠池氏側は籠池氏なのか代理人の弁護士なのか、近畿財務局と本省は誰が連絡を取り合っているのか、お答えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
先方学校法人側は、籠池理事長御本人の場合もありますし、その担当の代理人というか弁護士であった方もおられます。当方は、近畿財務局は多分担当の統括官だろうと思いますが、具体的に現場でどういう方が先方とやり取りしているのか、私はちょっと把握してございません。
○福山哲郎君 これ、事前通告しています。本省は。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
本省につきましては、私どもの課長補佐が先方学校法人側の代理人だった弁護士の方と連絡を取っていたというふうに聞いてございます。
○福山哲郎君 その方が嶋田さんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 担当補佐は嶋田と申します。
○福山哲郎君 もう、十日間隠れろと言った言わないといってもどうせ否定するから、余りそういう答弁しても意味がないので聞きませんが、この嶋田さんと酒井弁護士は一体どういう頻度でやり合っていましたか、連絡を。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
二月の報道があって以降、基本的には近畿財務局の現場で先方と連絡を取っておりましたが、様々な報道がございまして、週末あるいは夜間といったようなこともございましたので、二月の下旬以降、先方の代理人だった弁護士の方と数回連絡を取ったというふうに聞いてございます。
○福山哲郎君 かなり頻繁にやっていたと。
これ、酒井弁護士が急にお辞めになったのは、事情は財務省は聞いていますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 私ども承知しておりません。
○福山哲郎君 そうすると、酒井弁護士がいなくなった後は全部御本人とやったということですか。それとも、酒井弁護士と連絡が付かなくなったときは、本人とはそれ以降はやっていないということですか。どちらですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
担当の代理人がいらっしゃらなくなってからは、直接先方と会話を交わしているということはないということでございます。
○福山哲郎君 ということは、酒井代理人が十日隠れろみたいな云々の話については、本当かどうか分かりませんが、そういう可能性があるということは指摘をしていきたいと思いますし、武内さんにお伺いします。
実は、あなたがいらっしゃった時分は、土地の安くなるプロセスの一番のところです。安倍昭恵夫人が学校へ行ったときもあるし、それからごみが出てきたこともそうですし、一億三千万の有益費の支払もそうですし、八億の値引きもあなたが在任中です。
この案件についてあなたはどのように報告を受けていたのか。当然ですけれども、総理夫人が入るということは、九月の講演会の存在も御存じでしたよね。
○参考人(武内良樹君) お答え申し上げます。
私が近畿財務局長在任中、森友学園の関係で様々な動きがあったところ、その動向に対する認識をお尋ねいただいたと理解しております。
私が適宜担当者から報告を受けて認識していたのは、以下のとおりでございます。
まず、私の着任前までの動きでございますけれども、航空局から処分の委託を受けた土地があったということ、地方公共団体はそれを買うことについて関心を示さなかったこと、唯一公共用ということで小学校建設の手が挙がったということ、というところでございます。
続きまして、着任後の動きでございます。一つには、相手方の財政的制約から、いずれは買い取るということで現在定期借地契約中だということ、二〇一五年夏以降、既に知っておった埋設物の除去工事を先方が進めており、その費用を後に有益費として請求されることとなっていること、二〇一六年三月に更に深いところから新たに埋設物が発見されたということ、その際には埋設物が大量にあったという印象を受けております。
そして、当方としましては、土地の貸主の責任としまして埋設物の除去が求められていたということ、先方は二〇一七年の四月には何としても小学校を開校したく、支障が生ずれば損害賠償を求められるリスクがあったということ、その後、先方からも買い取りたいとの申出がある中、速やかに工事を進めるようにするためには、また事後的に法的責任を問われないようにするためには、当方としても売却する方針だという報告を受けたところであります。その際、売却代金は、更地の鑑定評価額から航空局による除去費用の見積額を控除するものとしたいとの報告があり、それも了承したところでございます。その後、六月になって、約一億円で売買契約を締結することの報告も受けたところでございます。
最後に、安倍夫人の関与についてでございますけれども、私は、安倍夫人がこの学校で名誉校長をされている等々については一切知りませんでした。
○福山哲郎君 名誉校長じゃないです。
講演会に来られたことは御存じでしたよね。
○参考人(武内良樹君) 講演会の話も、そんなに、知らなかったと思います。
○福山哲郎君 ごめんなさい、知らなかったと思いますという回答はあり得ないんです。
つまり、済みません、常識で考えてください。総理大臣夫人が付きと一緒に案件中の幼稚園で講演するのを財務局のメンバーがその近畿財務局全体で共有しないわけがないんです。そこで知らなかったと思いますみたいな話をするから、実はまた不信感が募るんです。(発言する者あり)いや、印象操作じゃないですよ。
逆に言うと、武内さんは正直な方なんです。僕はそう思います。
それで、武内さん、報告を受けていたのは、前西統括官から報告を受けていたということでいいですか。イエスかノーか、答えてください。
○参考人(武内良樹君) まず最初に、私は知りませんでした。そのことははっきり申し上げたいと思います。
それから、私が報告を受けていた統括官でございますけれども、申し訳ありませんけれども、統括官の名前は覚えておりません。
○福山哲郎君 こういう答弁になるわけですよ。ちょっと指摘されると変える。で、統括官の名前知らない。だけど、さっきは統括官が対応していたと思いますと佐川さんはおっしゃっているんですけど、何で統括官の名前は覚えていないで済ますんですか。いやあ、本当に私は考えられないですね。
じゃ、近畿財務局に鴻池議員の秘書さんが頻繁に出入りをして、この問題について統括官等とやっていたという報告は受けていますか。
○参考人(武内良樹君) 済みません、先ほどの報告を受けた件でございますけれども、私は管財部長、次長から報告を受けておりましたものですから、そういった意味で統括官の名前は知らないというふうに申し上げたところでございます。
それから、今御質問いただいたところでございますけれども、申し訳ございません、聞き逃してしまいましたのでもう一回聞かせていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。申し訳ございません。
○福山哲郎君 聞き逃したはないですよ、時間もったいない。
あなたは、この流れ、近畿財務局でこの森友学園の流れについて、鴻池議員の秘書が何回も近畿財務局とやり取りをしていることについては報告を受けていましたかと聞いています。
○参考人(武内良樹君) お答え申し上げます。申し訳ございませんでした。
報告を受けてございません。
○福山哲郎君 実はこれも常識的に言うとあり得ないんですね。その何かあり得ないことをこうやって参考人で呼んでも、全然実は物事が前へ進まないです。
ちょっともう一枚開けてください。もうこれで今日もう時間なくなってしまったので、次の稲田大臣のところに行きます。
総理、稲田大臣、何で辞任をされないか、罷免をされないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん閣僚の任命責任は私にあるわけでありますが、その上で、稲田大臣には、今まで様々な日報等についての御議論があったわけでありますが、徹底的な調査を行い、改めるべき点があれば大臣の責任において徹底的に改善をし、そして再発防止を図ることによってその責任を果たしてもらいたいと、このように考えております。
○福山哲郎君 私は、最大の問題は虚偽答弁だと思います。国会の権威をおとしめました。
これ実は、安倍総理が官房副長官のときに、森政権ですけど、虚偽答弁で閣僚が辞められました。中川元官房長官です。総理、官房副長官だったと思います。このときに、ある団体との関係について予算委員会等で、直接的に存じません、全く事実無根、記憶が十分でないと言われて、たまたま同席したことがあるかもしれないと徐々に徐々に揺れて、そして証拠を示されて辞任に至りました。これは完全に国会での虚偽答弁でした。
稲田大臣は、森友学園との関係について、顧問だったということはありません、これ言い切っています。ここ十年全く会っていない、これも言い切っています。事件を受任し顧問弁護士であったということはありません、これも言い切っています。しかしながら、出廷を裁判でしておられました。そのときには、全くのそれは虚偽でありますと言われました。ところが、出廷記録が出てきた途端、全く私が記憶になかった、それから、多数の方々の参加する場にお見えになったのかも分かりませんがと言っておられます。これ実は、虚偽答弁上でいうと、中川元官房長官の状況と全く同じです。
これ、何で虚偽答弁は駄目かというと、自衛隊員の士気に関わるからです。僕は、日報の問題もそうだと思います。日報の問題は、陸上自衛隊があるはずのものを言わなかったというのは、これ実はシビリアンコントロール上大問題です。これだけで責任問題です。国会で虚偽答弁をされていることも責任問題です。そして、南スーダンからの撤退をなぜ籠池理事長の記者会見に合わせたかについても、私は納得できません。
そして、正直申し上げて、南スーダンには昨年十一次隊が、それなりに戦闘行為が行われている、まあそちらは戦闘とは言わない、衝突だと言われるでしょうけど、その状況で、家族も含めてみんな覚悟を持って行ってくれたと思います。そのときには……
○委員長(山本一太君) 福山君、時間が終わっておりますので、まとめてください。
○福山哲郎君 はい、もう終わります。
そのときには本当にみんな覚悟を持って行ったのに、まさか何で帰ってくるんだと、何で撤収なんだと、理由は何なんだと。よく分かりません。本当によく分かりません。だって、五年たったって、出すときには五年がもうすぐ来るのは分かっているじゃないですか。国連の増派部隊は四千人まだ……
○委員長(山本一太君) 福山君、まとめてください。
○福山哲郎君 実は配備されていません。
つまり、何でこの自衛隊員の皆さんを撤収することになったのか、私は、もし政局でこういうことをしたとすれば、私は非常に遺憾に思います。自衛隊のやはり命令の発動は、私は……
○委員長(山本一太君) 福山君。
○福山哲郎君 終わります。
国益として大切にしたいと思いますので、自衛隊員のモチベーションが落ちるような状況の今の状態を私は非常に憂えていますので、稲田大臣には是非僕は辞任をしていただきたいと思っております。
以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)


03/23

2017

第193国会 参議院 予算委員会 2017年3月23日(証人喚問)


○福山哲郎君 おはようございます。民進党・新緑風会の福山哲郎でございます。
証人におかれましては、この場に御出席いただき、ありがとうございます。
また、ずっとこの予算委員会で参考人招致をそれぞれ役所を含めて求めていた立場からいえば、籠池証人一人の証人喚問では全貌解明には結び付きにくいと考えております。他の当事者の参考人招致をずっと拒否し続けてきた自民党、与党に強く抗議するものであります。まず冒頭、そのことを申し上げます。
先ほどの籠池証人の陳述でございますが、我が党にお願いしていて、党として、速記録を、間違えてはいけないので、速記録をお願いして、今、僕、手元にあります。余りにも生々しくて、具体的な名前がたくさん出てきたので、ちょっと想定外の質問もあるんですが、まず気付いたことからお伺いします。
安倍昭恵総理夫人との関係を始め、あれほどの証言をされたことに関して、この場が証人喚問で、虚偽の陳述をした場合には偽証罪に問われることを籠池証人は認識した上で先ほどの十分間の証言をされたということを再度確認をさせていただきたいと思いますが、それでよろしいですね。
○証人(籠池康博君) おっしゃるとおりです。
○福山哲郎君 次に、少し驚いたくだりがありました。ちょっと最初に確認しておいた方がいいなと思いまして。
私たちの教育理念に賛同している昭恵夫人に助けをいただこうと考えまして、昭恵夫人の携帯に電話をいたしました、平成二十七年の十月のことです、留守電でしたのでメッセージを残しました、すると、後日、内閣総理大臣夫人、あっ、夫人付きの谷査恵子さんという方から御連絡いただき、なかなか難しいとの御返事をいただきました。
これは、谷査恵子さんというのは、夫人付きで横に付いていた秘書というか、総理大臣付きのスタッフという認識で、再度確認させてください、よろしいですか。
○証人(籠池康博君) おっしゃるとおりです。
○福山哲郎君 この二十七年の十月ということは、講演で、まあ百万円の授受が事実かどうかは僕は分かりませんが、講演の後の直後ですから、幼稚園にも行かれたことのある総理大臣夫人、あっ、総理夫人付きの方というふうに認識してよろしいですか。
○証人(籠池康博君) おっしゃるとおりです。
○福山哲郎君 一応、今、西田委員のときに私、確認したんですけど、確かに経産省から谷査恵子さんという方が内閣府に出向している記録はあるようです、もうしっかり確認しなければいけないと思いますが。
そうすると、お願いをして、ファクスで、現状では希望に沿うことができないということは、希望が相手に伝わって、ファクスでやり取りを、まあやり取りというか、何回か分かりませんが、して、昭恵夫人にも既に報告をさせていただいておりますというふうに、先ほど言っておられますけど、これは、いわゆるその国有地の問題についてのお願いをしたということですか。
○証人(籠池康博君) そうでございます。
○福山哲郎君 これ、結構重要な問題なんですね。
それで、お願いをしたのはこのとき一回きりですか。それとも、こうやって電話でお願いをして、留守電残して、例えばですよ、動いていただいて返事が来るような状況ということは、複数回こういう形のやり取りを昭恵夫人と、どなたが頼んだんだかは書いてあるかな、携帯に電話したのが誰にか、携帯したのかは先ほど言っておられないので分かりませんが、複数回こういうことのやり取りはあったという認識ですか。
○証人(籠池康博君) 電話をいたしましたのは私であります。そして、そのやり取りというのは、その国有地のことにつきましてはその一回きりだったというふうに記憶しておりますが。
○福山哲郎君 これ、ただですね、電話のやり取りも残念ながら証拠が残りません。それから、ファクスで、大変恐縮ながら現状では希望に沿うことができないということも、今口頭で言っていただいたきりなんですけれども、何らかこのことについて証明できるものとか証拠みたいなものがこれ、おありですか。
○証人(籠池康博君) いただいたファクスは残っております。
○福山哲郎君 この谷総理大臣付きから来たファクスが残っているということですか。
○証人(籠池康博君) おっしゃるとおりです。
○福山哲郎君 内容については先ほどの陳述ではありませんでしたので、この場でもし内容について紹介できるものがあれば紹介いただければと思いますが。
○証人(籠池康博君) そうさせていただきます。
○福山哲郎君 いや、今口頭でちょっとどんな内容だったか言っていただければと思うんですが。
○委員長(山本一太君) 籠池証人、補佐人は、委員長の許可を求めてください。じゃ、補佐人と話して。
○福山哲郎君 時間、時間、時間、時間。
○委員長(山本一太君) ちょっと長過ぎるね。
速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) それでは、速記を起こしてください。
○証人(籠池康博君) 内容にいたしましてはですね、ちょうど定期借地が終わりました、契約しました頃でありますので、買受け特約十年が付いておりました。で、十年よりも、ちょうどその時期に、介護施設については五十年の特約が付くというふうなことが言われておりましたので、そのことを、介護施設ではあるんだけど学校法人ではどうなんでしょうかというふうなことをお聞き、お願いしたということであります。で、その結果、それは今のところ学校法人は無理だということであったというふうなことであります。
○福山哲郎君 ということは、実際、安倍昭恵夫人に御連絡をしたら、谷さんという総理大臣夫人付きからファクスで返事が来たということですね。ということは、問合せ等をそれぞれの、近畿財務局なり、まあ僕は分かりません、どこに問合せをしたか分かりませんが、そういうことをしたという形跡があるということですね。
○証人(籠池康博君) はい、そのとおりです。
○福山哲郎君 そのファクス持っておられるということならば、どこかで提示をいただければと思いますが、今日はお持ちではないということなので。これはまあ、非常に大きな一つの、ちょっと私はびっくりしたんですけど。
もし、この時期に総理大臣夫人付きが各役所に問合せ等をしていたとしたら、それは、このときはひょっとして昭恵夫人は名誉校長ですか、ひょっとして。先ほど十月とおっしゃっていた。
○証人(籠池康博君) はい、そうでございます。
○福山哲郎君 そうすると、名誉校長で総理大臣夫人付きの秘書官、秘書官というか夫人付きの方が動いたことがあるということは非常に大きなことだと思いまして、ちょっと僕も面食らっていますが。これはまあ、ある種そんたくが働いても仕方がない状況もあるかなと思います。
それからもう一つ、百万円の授受ですが、先ほどかなり詳細に言っていただいて、西田委員からも反論がいろいろあったんですが、娘さん、幼稚園の職員か何かをやられている娘さんが、インターネット上ではですね、何か玉座の間という表現があるんですけれども、今日は、先ほどの私、記憶で、園長室と言われたと思うんですが、これはちょっとずれているので、このことの事実関係はどちらが、その百万円の授受があったかどうかは別にして、籠池証人の認識はどちらなんでしょうか。今メディアに流れているのと今日の証言がちょっと違うので。
○証人(籠池康博君) 園長室でということが正解であります。
○福山哲郎君 実は、その娘さんのインターネット上のインタビューとかですと、安倍総理からお金をもらいましたよと言って職員の方に持っていって、みんなで応援をいただいたから頑張ろうねみたいなことを言い合ったというようなくだりがあるんですが、ということは、幼稚園の職員さんもその認識はおありというふうに思っていいですか。
○証人(籠池康博君) もちろんそうです。はい。
○福山哲郎君 十万円を講演料として渡したというお話もそのときにあります。その事実はいかがですか。
○証人(籠池康博君) 十万円の講演料も、もう先に用意しておりましたので、その百万円をいただく前に用意しておりまして、そして、もう御講演を終わられて帰るときに、お帰りのときにお渡しをいたしました。お菓子の袋に、その封筒というか、十万円入っております封筒に感謝という銘を入れまして、そしてお持ち帰りいただいたということであります。
○福山哲郎君 それは、御本人にお菓子の袋をお渡しされたわけですか。僕らの感覚でいうと、総理大臣付きがいたら、その付きの方が、総理大臣夫人付きの方がいらっしゃるとその方が、まあ一般的に言えば荷物全部持つというふうに思うんですけど、一旦とにかく昭恵夫人にお渡ししたということですか。
○証人(籠池康博君) ええとね、その辺は少し記憶がはっきりとしておりませんので、ちょっと申し訳ございません。
○福山哲郎君 今の百万円の授受の件も十万円の講演料の件も、昭恵夫人も安倍総理も否定をされています。正直申し上げて、私はどちらが事実か分かりません。
ただ、なぜ今になってこのことを、私は予算委員会のメンバーと小学校の建設地にお伺いをしました。で、与野党のメンバーの前で籠池証人がそのことを言われたわけですけれども、なぜ今になってこのことを公にされたのですか。
○証人(籠池康博君) 大層な、すごく私の胸のうちを語らないといけないんですが、当初から私は安倍晋三先生に対して敬愛以上のものを持っておりました保守の人間であります。
ところが、この二月八日にこの事柄というか事件が勃発いたしまして、財務局の方あるいは国の方向性も見ながら見ておったんですが、何とか政府の方がうまく対応していけばいいなというふうな思いを持ちながらしておったんですが、二月のいつでございましたか、二十三日にですね、テレビ中継の中で安倍首相の方が、籠池さんは、何というんですか、しつこい人だというふうなことをおっしゃっていただいたんですが、初めのうちは、そういうことも、まあまあそういうこともあろうかなと思っておったんですけれども。
ただ、重要なことは、我々が一生懸命この学園をつくり上げようとしておりましたときに、私としましては御助力いただいているものだというふうに認識しておりましたから。ところが、途中、二月の八日のあの事件が勃発後ですね、手のひらを返すようにこの学校の潰しになってきたということでありましたので、これはちょっと私自身も、財務局の土地を買い求めたときには、何かくうっと乗っているような気がしましたが、後に翻ってこのUターンというんですか、してきましたときに、あら、どないなっているのかなと、何が動いているんかな、どういうふうにこれがなっているのかなというふうな気持ちがしましたので、もうこれをちょっと解明しないと国民の皆様にも非常に申し訳がないし、国民の皆様でも何か不可思議な力が動いているのかなと思って、というふうに思っておりました。
以上です。
○福山哲郎君 それで今の時期に公にされたということですね。なるほど。
実はですね、さっきの証言が、いろいろ確認しなきゃいけないんで僕も前後しているんですけど、メールのことです。私が関わったということは裏で何かがあるのではと疑われないようにという口止めとも取れるメールが届きましたと先ほど言われています。これ、昭恵夫人から私の妻のところにということでございますが、これはいつぐらいに、この問題が発覚した後だと思いますが、それはいつぐらいに届いたメールでしょうか。
○証人(籠池康博君) そのメール自身は存在しておりますので、それを見れば分かるんですが、大体二月の十八以降二十五日ぐらいまでの間だと思います。
○福山哲郎君 これ、かなり頻繁に籠池証人の妻でいらっしゃる方と、副園長かな、副園長と昭恵夫人はメールのやり取りをやられているということですか。
○証人(籠池康博君) ええっと、確認しましたら、二月中は二十二回ほどで、三月、十五、六回はさせていただいていたというふうに思います。
○福山哲郎君 二月、三月というのは、この問題が発覚して非常に注目されているところでこういうやり取りがあるというのは、ちょっと実は私も驚きなんですけど。
ちょっとさっき聞き忘れたんですけど、昭恵夫人の携帯に、先ほどの依頼も含めて電話、それからほかのことも含めて、先ほど、国有地関係はこのことだと思いますけど、ほかの教育関係のことの相談はっておっしゃっていましたが、携帯電話でも頻繁にやり取りする仲だったということですか。
○証人(籠池康博君) 当初、私とであったんですが、やはり家内の方と、女性同士ということなんでしょうか、そのような会話の方も頻繁にあるということでございます。
○福山哲郎君 実は私は、残念ながら、先ほどの陳述にあった大阪府議会の畠先生というのを存じ上げません。お話を聞いてもなかなか分かりません。ただ、大阪府側がですね、鶏と卵で、大阪府の審議会と近畿財務局の間でどっちが先にやるんだということのやり取りをしていたのは、この間、大阪へ行って私は感じました。
そのときに、大阪府側がどういう人が動いているのか見えなかったんですけど、具体的に、この畠先生、籠池参考人が言われた畠先生というのは、どういう形で関わり、どのような役割を果たされているのかが分かれば教えていただければと思います。
○証人(籠池康博君) 畠成章先生は、私が住んでおります淀川区選出の府会議員でございまして、中山正暉先生の秘書をされて、郵政秘書をされて、それから府会議員に転じられたという方ですが、私の先代と非常にじっこんでありまして、先代亡くなりましてからも私はじっこんにさしていただいたということなんでございます。その先生は松井知事の御実父であられる府会議員の先生と非常にじっこんでありまして、その辺のところでお願いを申し上げて、非常に熱心に動いていただいたということでございます。
○福山哲郎君 その熱心に動いていただいた、具体的な何か例示ができる、こういうところで動いていただいたというふうなものはあるのでしょうか。
○証人(籠池康博君) 非常に私どもの教育環境に賛同していただいておりましたので、大阪府の幹部のお役人に働きかけをしていただいたり、松井大阪府知事にも働きをしていただいたというふうに記憶しております。
○福山哲郎君 これ実は、先ほど西田委員は、大阪の審議会が財務状況が悪いのに認可妥当を出したのがそもそもの問題だという類いのことを言われました。それは私、一つの真理だと思いますが、一方で、近畿財務局側も大阪の審議会とやり取りをして、どちらが先にやるんだといって平仄を合わせている形跡があります。
この大阪と近畿財務局との間のやり取りに、籠池証人はかなり濃密に関わっていろんなことのやり取りをしたという記憶がありますか。
○証人(籠池康博君) 私自身はありません。私自身が大阪府に働きかけを直接したとか、そういった近畿財務局に働きかけをしたとかいうことは、一民間人ですから、ありません。
○福山哲郎君 ただ、いきなり、例えば東京で本省の理財局長に会うと言って出てきて会ったりということがあるわけですね。一民間人ですが、そういったことが証人の場合はできているわけですね。それはどういう理由だったんでしょうか。
○証人(籠池康博君) 定期借地の後、大きな生活ごみが出てまいりましたので、その間、定期借地権で金額を決定するのにもうかなりの時間掛かりました。一年ほど掛かりまして、で、本来開校が一年延びたという経緯もありましたので、ここでまた生活ごみが出てきたら大変なことになるというような思いの中で、近畿財務局の職員に財務省に直接行きますということで聞き出したというのが本旨であります。はい。
○福山哲郎君 ということは、直接やられていないと、近畿財務局とか、先ほどの国有地のいろんなやり取りについては直接やられていないという場合に、どなたが、じゃ、近畿財務局とか大阪府の審議会とかと実際の詳細について、いろんな定期借地とかいろんな売買契約とかあるのはどなたがやられたんですか。
○証人(籠池康博君) あっ、失礼しました。訂正いたします。近畿財務局とか大阪府との対応、調整は私がやっておりました、はい。
○福山哲郎君 それは直接やられたということですね。
○証人(籠池康博君) はい、そうでございます。
何を訂正したかというと、私が近畿財務局の方にプレッシャーを掛けたとか大阪府にプレッシャーを掛けたということはないということで、先ほどの質問を私が間違えて聞いておりましたので。はい。
○福山哲郎君 その近畿財務局とか大阪府とのやり取りの中、直接やられる、直接やられるときに何らかの、政治家が、直接やられるときに何とかしてほしいとか、そういう関与が事前からあったというようなことでお願いをしたことはありますか。
○証人(籠池康博君) 鴻池先生に、この近畿財務局の土地が見付かりましたときにお願いをしまして、御紹介を賜りたいということはさせていただきました。それでよろしいですか。
○福山哲郎君 鴻池議員は実際自分でおっしゃっておられますので。
でも、これが出てきたら聞かなきゃいけないんですけど、コンニャクは何だったのかを聞かないとなぜ聞かないのかと言われるので、コンニャクは何だったのかをお聞かせいただけますか。
○証人(籠池康博君) コンニャク、いわゆる封筒の中身ですが、三万円が入った、角、何というんですかね、大きな型紙の中に入った商品券であります。
○福山哲郎君 なかなかにわかに信じ難いんですが、それは何のために持っていったんですか。何かお願いをするためだったんですか。
○証人(籠池康博君) 入院の、入院されていましたので、そのお見舞いを、お見舞いというか、それも兼ねてということでありますが、そのときに、こういうふうな、土地の関係はこういうふうな方向になっておりますというふうな報告はさせていただいたということであります。
○福山哲郎君 あっちこっち話が飛んで本当に申し訳ありません。さっきの陳述に沿って、ちょっと恐縮なんですけど、申請する前に、近畿財務局や大阪航空局、大阪と申請前に一緒にやり取りを籠池証人がやられたことがありますか。正式申請の前に。
○証人(籠池康博君) もう一度。
○福山哲郎君 小学校の正式申請の前に、籠池証人が近畿財務局や大阪や航空局とやられたことはありますか、事前の打合せを。
○証人(籠池康博君) 小学校の設置申請の前ですね。当然、設置申請をする前に、国有地の方がいわゆる定借でも手に入ることができるのかどうかいうことは非常に重要な点ですから、対応はさせていただきました。
○福山哲郎君 これは、実は近畿財務局は余りはっきり認めていないんですね。急にこっちへ来るんですが、問題発覚後でございますが、この間大阪行ったときに近畿財務局は、籠池理事長側というか森友学園側と問題発覚後も実はやり取りをしているということを言ったんですが、何回やり取りをしているかは言われていません。問題発覚後も近畿財務局といろんなやり取りをされたんでしょうか。その中の一環がいわゆる十日間隠れるという話なのか。その中の一環だとしたら、それは直接籠池証人がやられているのか。どなたがそういうやり取りを近畿財務局とやられているのか。お答えいただけますか。
○証人(籠池康博君) 近畿財務局とあの一件がありましてからもやり取りをしておりました。私もありましたし、当時の顧問弁護士であった方もしておりました。はい。
十日間云々ということにつきましては、当時顧問弁護士でありました酒井先生がされておりました。
○福山哲郎君 その酒井、もう辞められた方が、いわゆる近畿財務局というか、嶋田さんでしたっけ、さっき出たかな、嶋田さんから言われたと言われたわけですか。
○証人(籠池康博君) 財務省の嶋田さんから言われたということであります。
○福山哲郎君 だんだん時間がなくなってきて、もうあっちこっち飛んで申し訳ありませんが、稲田朋美大臣との関係ですが、顧問契約はあったのか、それから法律相談を直接したことはおありか、お答えいただけますか。大臣は、顧問契約は御主人のところがやっていると言われているし、法律相談は実際ないと。ただ、法廷に代理人として一回は出廷したけどということをずっと言っておられるんですけれども、そのことについてはいかがですか。
○証人(籠池康博君) 稲田先生のところと顧問契約を結んでおりました。先生も出廷をいただいたことがあったというふうに記憶しておりますけれども、今回の土地の事柄につきましても、稲田ジュンジ事務所に平成二十八年の一月には御相談に行っております。
○福山哲郎君 ああ、そうですか。
で、稲田朋美大臣と直接いろんな相談をしたことはないわけですか。
○証人(籠池康博君) はい、それはございません。
○福山哲郎君 まあ、実は、我々が現地に入ったときに言われたのは、小学校の校舎の問題に対する危機感は強く言われていました。それは、我々、与野党全員の間で言われたので、そのことについてはやはり証人のお言葉をいただく方が僕は公平だと思いますので、小学校の跡地についてどう思っておられるのか。
それから、大阪府が、松井一郎知事が悪いというようなこと、許せないというようなことも言われました。そのことも含めて、最後、証言いただければと思います。
○委員長(山本一太君) 籠池証人、時間が終わっておりますので、簡潔にお願いいたします。
○証人(籠池康博君) はい。
小学校建設は非常に、途中で終わったのは断腸の思いであります。どうして、私学審議会が三月の末日にありましたのに、その途中で取下げをせないかなかったか、それもちょっとよく分かりません。大阪府の方の働きかけというのが何かあったんではないかなというふうに想像せざるを得ませんし、松井知事の方が余りにもテレビに出られましていろいろなことをおっしゃっていたということ自身がこの私学審議会をストップさせた大きな原因ではなかろうかと思っています。
なおかつ、今現在残っております土地、建物につきましては……
○委員長(山本一太君) おまとめください。
○証人(籠池康博君) はい。
残していただいて、そして何とかお国の方の資金であの建物を使っていただいて、そして土地もうまく活用していただけたらいいんではないかなといって、今は思っております。
○福山哲郎君 ありがとうございました。終わります。


03/18

2017

「3/16委員会視察報告」


16日の参議院予算委員会の視察の簡単なご報告をします。

大阪府と近畿財務局、大阪航空局のヒアリングは、参議院としての視察で、それぞれ大阪府は教育長、そして近畿財務局長、大阪航空局長が出席して始まりました。

大阪府からは一定の資料の提出があり、特に近畿財務局とのやりとりは具体的な日付の特定も含めて成果がありました。
いわゆる「ニワトリが先か、卵が先か」のやりとりですが、大阪府の私学審議会の認可適当の判断と近畿財務局との有償貸付契約のどちらを先にやるか、綱引きをしていた様子が垣間見えました。会談記録がないことを理由に、近畿財務局がこのやりとりの具体的な日付の特定を避けていたのが印象的でした。

ただ、なぜか大阪府も記録は廃棄したとしており、国の財務省とのやりとりを地方自治体が残さないなどということはありえません。

近畿財務局も面談記録の問題は歯切れが悪く、さすがに全てを廃棄したとは言い難い雰囲気を出していて、国会の答弁とはやや異なる感じでした。特に、この森友問題が発覚した後の、森友側との接触記録は、残してあるが、何回かは言えない、という極めて曖昧なものに終始しました。資料の提出は甚だ不誠実なものでした。

このヒアリングは、国会での審議とは、また違った意味での成果があったように思います。院の派遣なので議事録も正式なものが開示される予定です。

続いては、森友学園小学校建設地の視察です。
実は、当日の午前中まで、視察を受け入れてもらえるのか、誰が出てこられるのか、はっきりしない状況でした。参議院事務局から、午前の視察が終了した前後ぐらいに、籠池理事長自身が受け入れ、迎える旨の報告がありました。
与党の理事とも協議し、視察を申し入れしたのは参議院側なので、どなたであろうと訪問することに決めました。その時点では参考人招致を認めていない状況の中で、よく決断していただいたと思います。

一部を紹介します。

*****
<小学校入口で>

○籠池 どうも皆さん、きょうはようお出でいただきました。この瑞穂の国記念小学院の建物の建築費の中には、安倍総理の寄附金が入っています。これをお伝えしておきます。それでできております。したがいまして、この建物について、どうぞ賠償をしていただきたいと思います。
我々のほうは、一生懸命これをつくり上げてきたのですが、何らかの関係でそれが、瑞穂の国記念小学院の設置認可が留まってしまう、我々は取り下げてしまいましたが、この建物が、終わっております我々の建設屋さん、そしてそのほかの業者、全てに影響が出ています。私のほうの学園でも、たくさん影響が出ます。これらの先行投資をしていますから。
そこについて、我々がこの学園をつくり上げようとしたのは、皆さん方のご意志があってこそやと思っています。しかも、そのご意志の中には、誠に恐縮ですが、安倍内閣総理大臣の寄附金が入っておりますことを伝達します。

*****
<小学校校舎内で>

○委員 冒頭に、安倍総理の寄附金が入っているのだとおっしゃいましたが、それはいつ、お幾らくらい、いただいたと。
○籠池 平成27年の9月に安倍昭恵総理夫人が私どものほうの講演会に来られたときに、そのときに、「どうぞこれお使いください。すいません、お使いください」と。「一人でさせて申しわけない」と。「これはどなたからですか?」「安倍晋三からです」とおっしゃった。「どうしましょうか?」と、「これは領収証はどういたしましょうか?」と。「いや、それはもう結構でございますので」ということで、私はそれでこちらのをいただいたと。それは全部、名前は書いておりませんが、日付が入ったものがそこにありますので。
ですからそういう意味では、安倍総理がおっしゃっていましたが、なにかしつこい人間で、事務所のほうも云々というくだりがあったと思いますが、平成27年の9月には、そのようなものをいただいていたということは、心と心が一緒だったのだというふうに、当然のことながら認識いたしました。

○委員 幾らですか?
○籠池 100万円

○委員 今、これだけ建物が立っている中で、今、認可を取り下げられたわけですが、どういう、いろいろプロセスもあったと思うのですね。財務局側ともあったでしょうし、そういうプロセスも含めて、今どんなお気持ちですか?
○籠池 いや、それだったら、初めから私学審議会の認可をおろしてもらわなかったら、取りかかれなかった。だって、今ここで、9分(ぶ)、8分ぐらいこれできていまして、はしご段を外された関係ですから。「おまえら、倒れよ」という感じになってくると思います。もう当然、「潰れてしまっていいのではないか」という形。わかっていると思いますよ、「ここで手を引けば倒れるな」という。そういうふうな事柄というのは、なにか“潰し魔”みたいな感じと僕は思っています。
たくさんの労働者の方、社長のところだって労働者の方がたくさんいらっしゃる、建設作業員。我々のところでもいます。その人たちは、あとどのようにして生活してくわけですか。たくさんいるでしょう、150名どころか、もっとたくさんいますよ。ですから、先生のところの党なんていうのは、やはり「労働者のために」とおっしゃっているわけでしょ。そうじゃなくて今回、認可を取り下げた段階でそういうふうな結果になることはわかっているわけですから。これはおかしいと思いますよ、やっぱり。おかしいです。

*****

○委員 学校建設に当たって行政と交渉しましたよね。その過程で、鴻池議員以外に、政治家に相談したり、あるいは口利きをお願いしたりした事実はありますか。
○籠池 それはない。そういうことはありません。

○委員 結果的にこういうことになったわけだが、先ほど、もともと認可してくれなかったほうがよかったのじゃないか、と。そんな中で「認可適当」ということになって、今、やはり一番、籠池さんにとって「この人は許せない」という方は誰でしょうか。その機関はどこでしょうか。
○籠池 大阪府ではないですか。大阪府の松井知事ではないですか。ああいうふうな、なんというか観測気球をして、世論を誘導して、「あそこの学校はとんでもないところや」と言い出したところが一番いかんのではないですか。大阪は、大阪市も大阪府も、地方政権の維新が持っていますから。維新だって、私はよく知り合いはおりますよ。いろいろ相談もしています。口で言えば、すぐ出ます。


03/10

2017

第193国会 参議院 予算委員会 2017年3月10日


○委員長(山本一太君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 福山でございます。よろしくお願い申し上げます。
森友問題について引き続き質問させていただきます。
この問題は、次から次へと新しい状況が起こります。国会で他の大きな課題もあるだろうという御指摘もあると思います。私もそのように思います。早くこの問題決着をさせて、明るみにして、やっぱり予算委員会としていろんな課題に対応していきたいと思いますので、早く参考人について与党におかれましては出していただけるように御決断いただきたいと、まず冒頭申し上げます。
昨日も私、驚きました。大阪府が森友学園に調査に行ったら、調査ができないような状況だったと。中止になった理由は、理事長と大阪府側と全く異なる理由だと。そして、メディアの前では質問を受け付けずに、とうとうと御自身で語ると。そして、ユーチューブで三十分大演説をされています。
麻生大臣、このてん末、昨日のてん末は、若干報道か実際の映像を御覧いただいたか分かりませんが、御感想はございますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 質問予告はないですね。質問通告はしていないね。していないね。今いきなりぶっつけね。ああ、分かりました。
特にありません。
○福山哲郎君 じゃ、国交大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) ニュースで、報道は見ましたけれども、ちょっと事実関係がよく分かりませんので、答弁は控えたいと思います。
○福山哲郎君 事前通告しようがないんです、財務大臣、昨日のことで。あんなユーチューブが流れるのも我々予想だにしていなかったので。まあ、でも事前通告していないので、そのお答えで結構でございます。
そして、文科大臣にお伺いしたいと思います。
昨日も答弁いただいたので繰り返しになって恐縮ですが、委員の先生方も御記憶あると思いますが、この予算委員会で、小川参議院会長の質問に安倍総理が突然、民進党の文科大臣も民進党の政権時代に文科大臣賞をこの森友学園に出しているじゃないかと、質問もしていないのにわあっと言われ出したこと、御記憶あると思います。
これ、昨日、文科大臣が民進党政権のときではないということを、大臣名は平野大臣ではないということを昨日訂正していただいたので、もう一度、この参議院でも文科大臣に訂正いただければと思います。
○国務大臣(松野博一君) この平成二十四年度の分に関してということだと思いますが、平成二十四年度の表彰については、平成二十四年九月十三日付けで大阪府から推薦をいただきというふうに参議院の委員会で私が申し上げましたけれども、ここを訂正させていただきます。
九月……(発言する者あり)いえいえ、この参議院での発言ということでございます。
九月十三日付けで都道府県に推薦を依頼をいたしまして、大阪府から十月十九日付けで推薦をいただき、平成二十四年の十二月七日付けで表彰者の決定を通知をしております。
なお、表彰式は平成二十五年一月二十八日ということで、日程に関しては、当初のですね、一番最初の九月十三日時点は大阪府からの推薦ではなく、大阪府に対する推薦の依頼だということを変えさせていただきました。
○福山哲郎君 じゃ、松野大臣、正直にお答えいただいたので僕は多としたいと思いますが、その表彰、大臣の大臣名はどなたですか。
○国務大臣(松野博一君) 表彰式は平成二十五年一月二十八日でございますので、これは政権が交代をして下村大臣の名前での表彰状になっているかと思いますが、その決定をしたのは十月十九日ということでございます。
○福山哲郎君 大臣、このプロセスの中身についてお答えください、プロセスの中身について。余り、誰が大臣だとか何とかというのではないということをお答えいただければと思います。
○国務大臣(松野博一君) 申し訳ございません。今、私が決定を十月十九日と申しましたのは大阪府からの推薦決定でございまして、文科省としての決定は十二月七日ということでございます。
この表彰に関しては、各都道府県がその個人に対して、その個人の教諭としての活動実績等々を勘案して推薦を上げていただくことになり、推薦が上がってきたものに関して文部科学省は、経験年数、実績等、外形的な審査を付加した上で決定をするというものでございます。
○福山哲郎君 ということなんですね。
さも何か、民主党政権時代に平野大臣が出したじゃないかみたいな話ですが、外形上の話だということも含めて、聞かれもしないことを総理が答えたということで、ましてや、この問題は府から上がってくるものですから、そういった類いの問題ではないということを今文科大臣が言われました。
平野衆議院議員のところには大変な抗議電話とかいろいろ出てきているので、そのことも含めて、今日は文科大臣に御説明をいただきました。
○委員長(山本一太君) 福山君、文科大臣が手を挙げていますが、答弁は求めますか。
○福山哲郎君 どうぞ。はい。
○国務大臣(松野博一君) その経緯でございますが、私もその場におりましたけれども、大西議員の方から、この表彰に関して政権において行っているではないかと。で、こういった幼稚園に勤めている教諭に関してのこういった表彰というのはいかがなものかという趣旨の御発言があって、総理が、それは自民党のときも表彰しておりますし、自民党政権下においても表彰していますし民主党政権下においてもこの決定がなされているという事実をお話しされたと承知をしております。(発言する者あり)そうです。そういった経緯があってですね、あったということでございます。
○福山哲郎君 よく分からない。よく分からないけれども、聞かれてもいないのに総理はそういうことを言われたので、まあ下村大臣名だったということだけはこの場で確認をさせていただきました。
次でございます。
面会資料は廃棄ということを、私は信じていませんが、ずっと理財局長が言われています。それで、現実には決裁文書やその関連文書があると、それは認めていただいているんですが、実は、国有地売却については学校法人用の提出資料というのがあります。これは、学校法人が国有地売却については資料提出を国側が求めているものでございまして、このものについて私は資料請求を何度もしているんですが、一切出てきません。
この森友学園から学校法人用としての提出資料、これが存在するということは認めていただけるんですね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
大変申し訳ありませんが、たくさん資料の要求をいただいておりまして、今、一生懸命作業をさせていただいてございます。
それで、本件の土地の売却に際してのその森友学園からの買受けの要望書ということでございますれば、それは受け取っていると思っております。
○福山哲郎君 理財局長、私は要望書などとは一言も言っていません。私の質問をすり替えて答弁しないでください。
当初、きちっと学校法人は国有財産を出すときに提出資料についてというものがあって、この提出資料の一覧があります。これは公式の資料だから、このことは財務省は、若しくは近畿財務局はちゃんとお持ちなんですねとお伺いしているんです。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
ちょっと具体的などういう書類名なのかというのを、今ちょっと定かではございませんが、いずれにしましても、一連のその契約に至るまでの決裁に関する文書につきましては、保存期間があるものについてはきちんと保存してございます。
○福山哲郎君 済みません、資料について名前何か分からないって、そんなことあり得ないんですよ。だって、学校法人用の提出資料というのは、ちゃんと近畿財務局も含めてそれぞれ希望者に渡している資料で、こんなものは財務省が持っているに決まっているじゃないですか、財務局が。何がそこの提出資料の一覧か分からないなんて、とんでもないですよ。
この一覧表に出ている資料はお持ちなのかどうかと聞いているんです。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
大変恐縮でございますが、今委員が御指摘されている紙、ちょっと今手元にございませんのであれですが、学園側からの私どもに対する買受けの要望書ということの中でありますれば、そういうものについては私どもで受け取ってございます。
○福山哲郎君 買受けの要望書ではなくて、要望書の提出の際に必要な提出資料があるんです。そこは九点あるんです。このものについては持っているんですねと申し上げております。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
その今おっしゃっていらっしゃるのは、多分買受け要望書に付いている添付書類という御趣旨かと思いますが、それについては、添付書類であれば当然受け取ってございます。
○福山哲郎君 なぜすぐ出せないんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 本件に限らず、様々な資料の御要求いただいてございますが、それぞれ開示可能なのか非開示情報なのかということについては、今順次確認をさせていただいているところでございます。
○福山哲郎君 本当に不誠実だと思いますよ。当たり前のものが出てこない。一時間でも早く出してください。
今、報道によりますと、補助金の申請について、大阪府に出しているもの、関西エアポートに出しているもの、国に出しているもの、工事の請負契約書の金額が違うと言っています。これは、財務省若しくは国交省、大阪府、関西エアポートに確認しましたか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
まず、森友学園のサステナブル建築物等先導事業でございます。これにつきましては二十七年度の公募で採択をされておりまして、その応募時に提出をされた設計事務所の算定による事業費は、設計費が八千万円、工事費が二十一億円というふうになっておりました。補助金支払の前提となる工事費につきましては、詳細設計を経まして締結された工事請負契約書の写しによりまして、補助対象外の消費税や外構工事等を除きまして約二十一億円であることを確認をいたしております。
また、森友学園が大阪府教育庁に提出した工事費については七億五千六百万円であるとの情報を大阪府から提供いただいているところでございます。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
関西エアポートの関係でございますが、関西エアポート株式会社に確認したところ、森友学園が小学校の空調設備の設置に関する助成として関西エアポート社に助成金を申請しており、その際に請負代金額約十五億六千万円の工事請負契約書を提出していたという報告を受けてございます。
○福山哲郎君 財務省、国交省、それぞれ確認したんですね。報告を受けたのか確認しているのか、どちらですか。
○政府参考人(由木文彦君) お答え申し上げます。
先ほどお答えを申し上げましたように、私どもの補助事業でございますサステナブル建築物等先導事業の補助金の支払の前提となる工事請負契約書につきましては写しを提出していただいておりまして、約二十一億円であること、これは確認をいたしております。
また、森友学園が大阪府教育庁に提出した工事費については七億五千六百万円であるという情報を大阪府から提供いただいているということでございます。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
関西エアポート株式会社との関係につきましては、森友学園が小学校の空調設備の設置に関する助成として助成金を申請して、その際に請負代金約十五億六千万円の工事請負契約書を提出していたということを確認してございます。
○福山哲郎君 その契約書の日付は確認していますか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
先ほど御答弁申し上げましたサステナブル建築物等先導事業の工事請負契約書につきましては十二月三日となっております。二十七年十二月三日となっていたと記憶しております。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
関西エアポートには確認をしておりますが、今手元に数字ございません。(発言する者あり)
○政府参考人(由木文彦君) 失礼いたしました。お答えいたします。
大阪府教育庁に提出した工事費七億五千六百万円であるという情報を大阪府から提供いただいておりますが、これにつきましても、日付は二十七年の十二月三日というふうに提供をいただいているところでございます。
○福山哲郎君 国交省、もう一回聞きます。本当にあなた、分かっていないんですか、日付。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
今手元にその書類がございませんので、今私は存じ上げておりません。
○福山哲郎君 じゃ、部下に確認させてください。今すぐ。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
詳細な通告をいただいていなかったものですから、今ちょっと手元にございませんので、確認をして御報告させていただきたいと存じます。
○福山哲郎君 ちょっと不誠実ですね。この三つの補助金の額についてというお話をしたんですが。
報道によれば、同じ二十七年十二月三日ということです。同じ建築物の建築契約の金額が三種類あります。これはどういうことだというふうに、財務局長、国交省、お考えですか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
私ども、先ほど申し上げましたように、私どもの補助事業をやる際に、補助金の支払をする際に確認をしております工事請負契約書の金額と、それから大阪府教育庁に提出をされておられます工事請負書の金額が違っているということにつきましては、先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。こういった工事請負契約書が複数存在をするという点は問題だという認識でございます。
今後、先般、国土交通大臣からも契約書の作成された経緯やあるいは工事そのものの履行状況等について早急に調査をせよと御指示をいただいておりますので、早急に事実関係の調査をしてまいりたいというふうに考えております。
○福山哲郎君 森友学園はホームページで、現実の施工状況の確認のないまま、確認のないままというのは国ですよ、国から補助金が支払われてしまったと、さも国が悪いようなことを言っています。
現実の施工状況の確認のないまま国が補助金支払ったんですか。どうぞお答えください。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
補助金の支払に当たりましては、まず補助事業者の方から完了実績報告書の提出がございます。その書類の審査を行いますとともに、必要に応じて行う現地調査等によりまして、当該事業が補助の内容に適合すると認められた場合に、補助金の額を確定した上で支払をするということになっております。私どもが行っておりますサステナブル建築物等先導事業におきましても、年度ごとに完了実績報告書等の内容の審査及び必要に応じて行う現地調査の結果等を踏まえて補助金の額を確定し、支払っているところでございます。
本件につきましても、今申し上げました手続に従ってこれまで支払を行っているところでございます。
○福山哲郎君 そうすると、現実の施工状況の確認のないままということはあり得ないと国交省はおっしゃるわけですね。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
今申し上げましたとおり、サステナブル建築物先導事業におきましても、年度ごとに、相手方から提出をされます完了事業実績報告書の内容審査、それから現地調査等の結果を踏まえて補助金の額を決定しているということでございます。
○国務大臣(石井啓一君) 一般的に、補助金全般だと思いますけれども、今回問題になっていますサステナブル補助金につきましては、国が勝手にその補助金を払い込むというようなことはあり得ません。
○福山哲郎君 彼は、多く申請した金額を返還するつもりだったと。このつもりは国交省は認める余地はあるんですか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
御質問いただいた理事長さんは、いろんな場所で、いろんな場面で、いろんな御発言をされているというふうに連日報道をされております。ネットでもいろいろ伝えられております。
先ほど申し上げましたように、私どもは、今後、大臣の御指示を受けて、事実関係についてできる限り速やかに調査を進めてまいろうという、そういう段階でございます。そうした段階で、報道されておりますような発言の一つ一つを取り上げてここで私が議論することは是非差し控えさせていただきたいと思いますが、補助金の返還等ということでございましたら、やはり交付決定をした後でも、建築物はやはり現場の施工でございますので、現場の施工状況等によりまして変更が出てくる場合がございます。こういった場合においては、既に補助金を払っている額よりも本来払うべき補助金の額の方が低いという場合には、それを返還するという手続は今補助金適正化法そのものにも定められているところでございます。
○福山哲郎君 それは、適正な申請をして、そしてきちっと施工したらたまたま多かったとか少なかったとか評価をする話でしょう。同じ日付で三つ違う金額を書くということは、これは意図的に虚偽の報告をしているということじゃないんですか。そこに配慮する余地なんかあるんですか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
先ほどお答え申し上げましたように、工事請負契約書が複数存在するという点は問題であるというふうに考えております。したがいまして、この点につきましては、この契約書の経緯でございますとかあるいは実際の工事の履行状況等につきまして早急に調査を行ってまいりたいというふうに思っております。
また、補助事業への申請に当たりましては、例えば公募採択のときの申請、それから補助金の交付申請のときの申請、それから実際に補助金の支払をする際の申請、その局面局面でいろいろな、工事全体額が幾らになるかという点についての資料もいただいております。これにつきましては、その時々で実勢に見合った適正な工事費を積算して申請をしていただくというものでございまして、これを水増しするような申請を認めてはおりません。
○福山哲郎君 今、学校の、小学校の認可の申請を籠池理事長が取り下げて、そして理事長を辞任したという報道が流れたというふうに入ってきたんですが、この事実関係を今少しでも把握している、ニュースを知っている人、いらっしゃいますか。
○委員長(山本一太君) 今の御質問ですが、どなたが。
佐川理財局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
大変恐縮でございますが、今初めてお聞きいたしました。
○福山哲郎君 じゃ、それが真実かどうか分かりませんが、仮の話として、学校の、小学校の認可をこの場で取り下げた場合には、今やっている工事、建物、これどうなるんですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) 済みません、事実関係については、ちょっと真相が明らかでございませんので、それについて直接はお答えは申し上げませんが、仮に学校の認可がなくなるという前提でありますれば、前回、二十七年のその私学審の答申を受けて、私ども国有の地方審を経てああいう了承をいたしておりますので、その前提が崩れる、用途指定の前提が崩れるということでございます。
○福山哲郎君 そうすると、自動的に買戻しということになりますね。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答えします。
今ちょっとすぐに、買戻しかどうかとすぐにはお答えできませんけど、いずれにしても、契約にのっとってきちんと対応してまいりたいと思います。
○福山哲郎君 これ、事実関係分からないのに私も軽々なことは申し上げられませんが、買戻しした場合に、今度はその建物を解体どうするか、それから、その土地が返ってきても、それは元々は八億円分の土壌汚染とか埋設物が取られている前提ですけれども、それが取られていないと、そのことについて国がどう対応するかということも求められると思いますし、状況がひょっとしたら変わってくるかもしれませんので私も余り軽々には物は言えませんが、いずれにせよ、大変もう国民の税金が入っている問題が非常に混乱をしていることについては、非常に遺憾に思っております。
麻生大臣、このニュースが飛び込んできて、事実関係は分かりませんが、これは事前通告しようがないので、もう一度お答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の件に関しては、事前通告ができなかったというのは認めます。そこは分かりますよ。
今のは、佐川が申し上げましたとおりに、買い戻す契約というのにきちんとなっておりますので、そのとおり、多分大阪の何とか審議会がそういう答申をしてくるんだとは思いますけれども、基本的にはその方向になろうと思います。
○福山哲郎君 この問題はまだまだ先が続くと思いますし、理事長の辞任の意向もどういう意図かも分かりませんし、一方で、不透明な手続の数々については変わらないと私は思っていますので、この問題については引き続きやっていきたいと考えております。
こういう状況で質問するのはなかなか難しい状況なんですけれども、一個だけ。
実は、理財局長、新聞だと、あなたが存在を認めていない業者の九月四日の記録、これ、財務省が実は埋め戻しの示唆をしたという記録で、あなたは存在を認めていないわけですが、実は、報道によれば、とうとう、やられた工事業者の担当者が財務局の担当者から場内処分を求められたと証言が出ています。
これ、やっぱりこういう問題が出てきて訴訟になったときに、本当にそのときの面会記録が実は大変な証拠になります。こういう証言が出てきたことも含めてどのようにお考えですか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
その面会の記録あるいはその証言等についてのコメントは差し控えさせていただきます。
ただ、いずれにしましても、学校の敷地の中で仮に産業廃棄物が出てきますれば、それは所有者たる学校法人が責任を持って処理すべきでもございますし、また、その産業廃棄物につきましては、指導監督権限がございます担当の地方公共団体においてきちんと処理されるべきだというふうに考えてございます。
○福山哲郎君 証言は、財務省がそのように言ったという証言になっております。
いずれにせよ、例えば理事長をお辞めになるにしてもならないにしても、参考人として国会に招致をして、しっかりこの事実関係をただしていかなければいけないということは変わらないと私は考えておりますので、引き続き参考人招致を求めて、私の質問を終わります。
以上です。ありがとうございました。
○委員長(山本一太君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)


03/06

2017

第193国会 参議院 予算委員会 2017年3月6日


○委員長(山本一太君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。
稲田防衛大臣におかれましては、急にお呼び立てして申し訳ありませんでした。
北朝鮮から弾道ミサイルが発射されたということでございまして、我々としても非常に懸念をしています。三発がEEZ内に落下したと伝えられています。これは、我が国だけではなく、東アジア、国際社会全体の平和と安全を損なう暴挙だと思いますし、まさに米韓合同軍事演習中の発射は本当に地域に緊張を生み出すものだと思っております。我々も厳重に抗議をしたいと思います。
稲田大臣、お忙しいと思いますので、今の分かっている、現状の分かっていることで結構ですので、御報告お願いします。
○国務大臣(稲田朋美君) 現時点までに得られた諸情報を総合的に勘案いたしますと、北朝鮮は本日七時三十四分頃、北朝鮮西岸東倉里より四発の弾道ミサイルを東方向に発射したと見られます。発射された弾道ミサイルはいずれも約千キロメートル飛翔し、そのうち三発は日本海上の我が国の排他的経済水域内に落下したと見られます。
今回の弾道ミサイルの発射は我が国のEEZ内に落下したと推定され、我が国の安全保障に対する重大な脅威であり、深刻な懸念を表します。北朝鮮による核・ミサイル開発の継続や累次にわたる弾道ミサイル発射は、我が国を含む地域及び国際社会の平和と安全を損なう安全保障上の重大な挑発行為であり、断じて容認することはできません。また、弾道ミサイル技術を使用したいかなる発射も行わないことを北朝鮮に義務付けた関連の安保理決議にも明白に違反しております。
防衛省・自衛隊としては、総理の指示を踏まえ、引き続き米国や韓国とも緊密に連携しつつ、重大な関心を持って情報の収集、分析に努め、我が国の平和と安全の確保に万全を期す所存でございます。
○福山哲郎君 私は、実はこの予算委員会が始まる理事会の席で、野党ではございますが、NSCを開催をしていただく場合は、一時間でも早い、一刻も早いNSCの開催が必要だと思いますので、その場合には予算委員会を休憩にしていただいてNSCを開催していただいて結構だということを理事会で申し上げました。ところが、NSCはお昼にやられるということでございます。
総理、これ、一刻も早くやらなくていいんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々、国会に対する説明義務を負っておりますので、我々としてはこの委員会を、委員会からはそういう御発言があったということを私は承知をしておりませんので、我々としては早い段階でNSCを開催させていただきたいと、こう思っておりますが、同時に、十二時に、お昼休みの時間に開催をさせていただきたいと、こう思っておる次第でございますし、また米国とも緊密に、また韓国とも緊密に連携をしていきたいと、こう思っておりますが、いずれにいたしましても、それは委員会においてまずお決めいただきたいと、このように思う次第でございますが……(発言する者あり)これは皆さん、やじるところじゃないですよ。(発言する者あり)いや、別に、やじらないでくださいよ、それ、今重要な話をしているんですから。NSCを開催させていただけるのであれば、早い段階で開催をさせていただきたいと、このように思っております。
○福山哲郎君 私は七時半頃だと聞いておったので、早くやった方がいいんじゃないかと、この委員会が九時ですから。ですから、逆に早くやる場合には委員会を休憩していただいても結構だと私から発言をさせていただきました。そうしたらお昼だというので、お昼では各国との連絡ももうそろそろ米韓共に十分に入ってきているというふうに思いますので、ここはもう総理の判断ですが、お昼でいいというんだったらお昼で結構です。このまま私、質問続けますけれども、それで安全保障上いいのなら質問を続けますが、そこは総理の判断です。NSCの開催は総理の権限ですから、我々どうしようもないので。
で、総理がNSCは十二時でいいんだと決めておられるんだったら、もうそれはそれで結構ですが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、委員会のお許しをいただければ、私としてはできる限り、十二時と言わず早い段階で開催をさせていただきたいと思っております。(発言する者あり)関係ないと言われましても、勝手に私たちがNSCを開いてですね、開くということを皆さんに通告するというわけにいきませんので。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員会のお許しがあるのであれば、今、与党側も政府の要請があればということでございまして、私、野党側もそういう御意向だということは今ここで知ることができましたので、その意味におきましては直ちに、我々、NSCを開催させていただきたいと思います。
○委員長(山本一太君) それでは、暫時休憩いたします。
午前十時二十六分休憩
─────・─────
午前十時四十分開会
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
午前十一時十分に委員会を再開することとし、休憩いたします。
午前十時四十一分休憩
─────・─────
午前十一時十分開会
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、財政・内外の諸情勢について集中審議を行います。
─────────────
○委員長(山本一太君) この際、安倍内閣総理大臣から発言を求められておりますので、これを許します。内閣総理大臣安倍晋三君。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御配慮をいただきまして、ありがとうございました。
私としては、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した直後、必要な指示をし、さらに国会に出席する直前にも国家安全保障局長を始めとして事務方から報告を受け、その場においても万全の対応を指示したところであり、昼の段階で最新の情報を踏まえて、NSC、国家安全保障会議を開催する予定でありました。
他方で、先ほど委員会において福山委員から御提案があったことを受けまして、国会のお許しをいただき、NSC、国家安全保障会議を開催したところでございます。
四大臣会合での議論の詳細について説明することは差し控えたいところでございますが、本日の四大臣会合では以下の点を確認などをいたしました。
今回の北朝鮮による弾道ミサイル発射について、更なる事実関係を確認し、分析を行いました。最新の北朝鮮情勢を受けた我が国の対応方針について議論を行ったところであります。北朝鮮による更なる挑発行為に備え、情報収集、警戒監視に当たるとともに、国民の安全と安心の確保に万全を期すことを確認したところでございます。
引き続き、いかなる事態にも対応することができるよう、政府として万全を期してまいります。
─────────────
○委員長(山本一太君) 休憩前に引き続き質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 御苦労さまでございました。
早速NSCを開いていただいてよかったと思います。それぞれ、情報は出せないということでございますが、大臣間同士では共有をしていただいているということだと思いますので、北朝鮮の脅威は本当に日々国民の不安にもなっておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
稲田大臣、これ以上いろいろ細かいことを聞いてもお答えいただけないと思いますので、別のことを聞きます。
稲田大臣は、いわゆる森友問題の塚本幼稚園の顧問弁護士をしていた、若しくは弁護士の仕事をしていた、職務をしていたという話があります。このことの事実関係をお答えください。議員になる前という話もありますし、籠池理事長がそのことを話をしていたということもございますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(稲田朋美君) 私が弁護士時代に森友学園の顧問だったということはありませんし、また法律的な相談を受けたこともありません。
今委員が御指摘になったのは、保守の会の松山氏が書かれたSNSではないかと推察をいたしますけれども、今朝、保守の会の会長の松山氏から私の会館事務所に対し、私が森友学園の顧問弁護士であったとのSNSの記載は間違っていたので撤回する旨の連絡とおわびがあったところでございます。
○福山哲郎君 私が聞いてもいないことを丁寧にお答えいただいて、ありがとうございます。
そのSNS上では、籠池理事長がその今、稲田大臣言われた方に言っていたような形跡がございますので、これは籠池理事長の言葉だとすれば、今の大臣の御発言と全く異なるわけでございます。先日の鴻池議員の会見の内容も、どういうわけか籠池理事長は他のマスコミでもぺらぺら真っ向から対立する話をされています。だからこそ、それこそ稲田大臣も名誉を傷つけられているわけですし、鴻池議員もある意味でいうと真っ向から違うことを言われているわけですから、逆に参考人で呼んで真実を語っていただくということが大切だというふうに思いますので、引き続き籠池理事長の参考人招致を求めたいと思います。
今日、午前中、先ほど西田議員から、いろんな、かばう話がたくさんありました。私もちょっと同様のことをお伺いします。
今、大阪府は認可をするのかしないのかということで、一年延期をするとか認可できないんじゃないかとか、そういう話が飛び交っております。認可されなかった場合、理財局長は買い戻すと、衆議院でも参議院の答弁でも威勢よく言っておられますが、幾らで買い戻して、いつ決めるのか、明確にお答えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
前回も御答弁したことを再度申し上げますが、私、売買契約の規定を申し上げてございます。本件土地につきましては、契約上、森友学園に対して期間を定めた上で小学校の用途に供することを求めておりまして、その用途に供することができなかった場合には、国において買戻しをすることができるということとなってございます。
それで、買戻しの金額というお話ですが、これも売買契約書にございまして、買戻し権を行使する場合の買戻し金額は、行使時点までに森友学園が国に対して支払った売買代金ということでございます。
○福山哲郎君 これ、実はいつかということについて今答えていただいていないですね。指定期日は三月の三十一日まで。認可が出なかったらどうなりますか。いつ、この買戻しを行使されますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
認可が出る出ないという仮定のお話については、私どもからの回答は差し控えさせていただきたいというふうに思います。ただ、現在、森友学園が設置しようとしております予定の小学校に関しまして、大阪府の私学審議会が今月三月の二十三日に開催される予定であるということは承知してございます。
したがいまして、大阪府の私学審議会での議論でどのようなことになるのか、予断を持って私どもから申し上げることはできませんが、いずれにしましても、大阪府の私学審議会の議論を踏まえまして私どもも適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○福山哲郎君 三月三十一日が指定期日なので、その期日が来て、もし認可が下りなかったら、仮定の話ではありません、もう三十一日、認可が下りるか下りないか。下りたら下りたで問題がいろいろあるので、下りなかった場合、いつ結論を出すのかと聞いています。そのことについては一切お答えいただいていないので、済みません、短くて結構ですから、短くお答えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
前回、平成二十七年の近畿の国有地方審議会におきましても、その前の月の一月の大阪府の私学審議会の条件付の認可適当というお答えをいただいた上で国有審で議論をしてございますので、いずれにしましても、三月二十三日に予定されていると聞いております大阪府の私学審議会での議論を踏まえまして、私どもも適切に対応してまいりたいと考えてございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
売買契約の規定は、委員がおっしゃいますとおり、指定期日、三月の三十一日までに小学校の用途に供することを求めておりまして、その用途に供することができなかった場合は買戻しをすることができるという規定になってございます。
それで、現在、三月に入ったばかりでございまして、繰り返し恐縮ですが、先ほど答弁しましたように、前回も大阪府の私学審議会の議論を踏まえた上で地方審で御議論していただいておりますので、それは私どもも、三月三十一日までの間の三月二十三日に大阪府の私学審が開かれるということでありますれば、その議論を踏まえまして私ども適切に対応してまいりたいと、こう考えております。
○福山哲郎君 先ほど西田議員には随分ぺらぺら答えておられたのに、私には全然答えていただけないわけですね。
これ、買戻しを行使した場合には、原状回復することで返還になっていますが、今、鴻池議員が言われた中華料理屋さんみたいな建物はもう建っています。これは解体して返すということでよろしいですか。イエスかノーで答えてください。(資料提示)
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
契約上は、国が買戻し権を行使したときは、国の指定した期日までに売買物件を原状に回復して返還しなければならない、ただし、国が売買物件を原状に回復させることが適当でないと認めたときは、現状のまま返還するということができるというのが契約条項でございます。
○福山哲郎君 契約を読んでくれなんて言っていないですよ。駄目ですよ、国会なめたら。ちゃんと答えてください。
じゃ、誰が原状を回復するんですか。一言で答えてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
その原状回復の規定は、国が買戻し権を行使したときはというふうに書いてございます。
先ほど私が御答弁申し上げましたのは、現在、二十三日に大阪府の私学審議会が開催されるということでございますので、私どもとしてはその結論を待って、その議論を待って適切に対応したいというふうに申し上げてございます。
○福山哲郎君 これ、森友学園が原状を回復する場合も、状況によっては国が回復させることが適当でないと認めたときは、そのまま返還する場合もあるんです。これ、建物を解体する可能性も出てきます、原状回復必要なわけですから。
この森友学園、今建っている建物、国が補助金入れていますね。一体幾ら補助金入れているか、国交省答えてください。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
国土交通省では、建築物の先導的な木造化、木質化を図るプロジェクトを支援するため、サステナブル建築物等先導事業の補助金を交付いたしております。
森友学園からは平成二十七年度の公募に対しまして応募がございまして、学識経験者等による評価委員会での審査を経て、木質化することに伴う通常の建築物と比較して割高となります金額の一部を補助を行っているところでございます。
具体的な金額についてでございますが、平成二十七年九月四日に採択をいたしました補助上限額は六千百九十四万四千円でございます。
○福山哲郎君 現在、支出しているのは幾らですか、残り幾らになっていますか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
平成二十七年度の補助金の交付額につきましては、平成二十八年三月二十二日に四千八百二十九万八千円を交付をいたしております。またさらに、二十七年度分を二十八年度に繰り越した額がございます。これが八百十五万円でございまして、これについては既に交付をいたしております。
残額、先ほど申しました約六千二百万との差額は五百四十九万六千円ということでございます。
○福山哲郎君 五百四十九万六千円はいつ交付する予定ですか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えをいたします。
工事が完成をいたしました完成の報告を待って、検査をした上で交付をしてまいりたいというふうに考えております。
○福山哲郎君 これ、九億円の土地を八億、撤去したかどうか確認しないで値引きをしました。御丁寧に、そこの建物を建てるのに既にもう五千万以上交付をしています。そして、状況によってはこの建物は、認可が下りなければ解体して原状回復です。
これ、最初の廃棄物処理に掛かった一億三千万とこの六千万、少なくとも国民の税金はここに、値引きした分は見えないですが、きちっとキャッシュが出ているものでもう二億近く出ています。これが実態です。ところが、この建物はひょっとしたら壊さなければいけなくなるかもしれません。
次です。
一回目の土壌汚染の撤去処分代、有益費を森友学園側に返還するに当たって、この森友の土地の価格が増加しているかどうか、鑑定評価はいつどのようにやりましたか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
貸付合意書第六条第二項におきましては、有益費の返還については、学園が支出した費用のうち国の基準による検証を踏まえて学園と合意した額又は貸付財産価格の増加額のいずれかを選択するということになってございます。
大阪航空局は、森友学園が支出をいたしました工事の実費につきまして、工事の内容について工事写真などの工事関係書類により具体的に確認できるか、産業廃棄物が適切に処分されていることがマニフェストにより確認できるか、実際に支払われた額が領収書により確認できるか、同内容の工事を行う場合の他の工事事業者と比較して工事金額が過大ではないかといった基準により検証をし、適正な費用であることが確認されましたので、これをまず森友学園と合意した額といたしました。その上で、今御指摘の財産価格の増加額と比較をし、この森友学園と合意した額の方が財産価格の増加額よりも安価であったことから、こちらの方を選択をしたということでございます。
それで、この貸付財産価格の増加額をどのように算定をしたのかということでございますけれども、これにつきましては、標準的画地の価格に個別的要因による補正係数を掛けて算定をいたしました。
この標準的画地の価格と申しますのは、今件の土地貸付けに先立ちまして平成二十七年四月二十七日に実施された価格調査報告書にあります平成二十七年一月一日現在の価格を四月一日時点に時点修正して使っております。それから、個別要因による補正係数というのは、本来の価値を一とした場合にどれほど価値が減少しているかというものでございまして、地下埋設物の存在、土壌汚染というものがこの中に盛り込まれております。
この個別要因による補正係数が今回の森友学園が行いました実工事によりまして対策の前後と比較して向上してございますので、その分財産価格が増加したということでございます。
○福山哲郎君 今長々と話して、時間稼ぎも含めて答弁書を用意されているんですけど、財産価格が増加したかどうかの鑑定は、はっきり申し上げて、していないはずです。そして、本来ならこれの契約終了時に有益費の議論が出るのに、契約終了は平成二十八年六月十九日なのに、四月の六日に既に有益費を払っています。これ、何で契約時終了時と書いてあるのにここで払っているのか、実はよく意味が分かりません。
もう一つ、根本的に申し上げます。先ほど答弁で、価格が土壌汚染を処理したことによって増加をした増加をしたと言っていますが、この有益費を支払う前に森友学園から新たな埋設物の話が来ています。新たな埋設物がいっぱい入っているところが価格増加するわけないじゃないですか。何で価格増加するんですか。航空局長、どうですか。だって、あなたたちが支払う前に、契約よりも、契約時終了時なのに、契約時終了よりも前にお金を払っちゃった。でも、そのお金を払う前に森友からこんなにごみが出ていますよといって、九億引いたんでしょう、八億引いたんでしょう。財産価格が上がっているわけないじゃないですか。どこに増加しているんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
本件の有益費の支払に際しての財産価格の増加額というのは、森友学園がこの土壌汚染及びコンクリート殻等の除去をといった工事をすることによってどれだけ財産の価格が増加したかということでございまして、その後に判明した地下深いところのごみとは別の問題でございます。
○福山哲郎君 そんなこと、だって、あなたたちがその有益費を支払う前に、森友からこんなに地下埋まっていますと言ってきているじゃないですか。そうしたら、その分財産価格下がるに決まっているじゃないですか。その鑑定したんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
繰り返しになりますが、有益費の支払に際して考えるべき財産価格の増加額というのは、森友学園が実施をした工事、それは過去に行ったものでございますけれども、今回新たに見付かった深いところからのごみとは別のものでございます。
○福山哲郎君 別のものでも、その前に情報が入ったら財産価格は下がるに決まっているじゃないですか。
更に言えば、いいですか、なぜ契約時終了時より前に払ったんですか、航空局長。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
この契約書で、今パネルには第六条第三項の本文が書かれておりますけれども、第六条第三項にそのただし書が実は付いてございまして、ただし書で、「同金員の返還時期及び返還方法は、甲が指定し、」というふうに書いてございます。甲は国でございますので、本有益費の支払時期につきましては、近畿財務局、大阪航空局、それから森友学園とで相談をさせていただいて別の時期にしたと、契約終了時ではなくて別の時期にしたということでございます。
○福山哲郎君 おかしいじゃないですか。こんなにごみが出ています、これは値段引いてもらわなきゃいけないと森友が言ってきてから、それが分かっているのに先にお金払っちゃったんですか。だって、現実の価格が上がった場合だけ返すんですよ、有益費は。おかしいじゃないですか。
もう一つ言います。今年度、二十九年度予算案について、森友学園に国有地売却に係る歳入は幾らですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
自動車安全特別会計の空港整備勘定の歳入におきましては、テロや感染症などが発生した場合には空港使用料収入が大きく減少し、歳入欠陥となるリスクがあるため、土地売却収入等の自己財源については従来より収入を堅く見積もるということにしているところでございます。
こうした中、本件の土地につきましては、売却代金は十年分割払とされておりますが、契約上前払が可能であり、平成二十八年度中に全額支払われる可能性があることから、収入を堅く見積もるという観点を踏まえて、平成二十九年度予算におきましては、空港等財産処分収入の内数であり、項目として計上しておりますが、収入額としてはゼロ円ということでございます。
○福山哲郎君 何言っているんですか。国有財産契約書に国としてここから一千百十四万七千二百七十一円入ってくる見込みがあるにもかかわらず、何で予算書に計上しないんですか。おかしいじゃないですか。そして、年度内に入るかもしれない、三月以内ですね、三月中に一括して払ってもらえるという確認を先方と取っているんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
本件土地につきましては、契約上、森友学園の申請により納付期限を繰り上げて納付することができるとされてございます。森友学園に確認したわけではございませんが、契約書上は可能性はあるということでございます。契約上、納付の前倒しが可能である以上、全額前倒して支払うことは想定されないと言い切ることができませんので、従来より収入を堅く見積もっているということを踏まえまして、平成二十九年度予算には先ほど申し上げたような扱いをしているということでございます。
○福山哲郎君 項目はあるけれども収入は、契約があってちゃんと毎年一千百万ずつ入ると入っているのに、ひょっとしたら一括して払ってくれるかもしれない、森友から何も言われていないけどあえて載せませんでしたと、そんなの予算書にならないじゃないですか。契約どおり何で予算書に書かないんですか。これ見てください。記載ないんです。先ほど、項目には入れましたと。項目、どこに入っているんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
先ほど申し上げましたのは計上すべき項目ということでございまして、空港整備勘定の空港等財産処分収入に計上されるべきものでありますけれども、この項目の中に入るものでございますが、実際にはゼロ円として計上しているということでございます。
○福山哲郎君 項目としては入るけどゼロ円で計上しているということは、記載していないということじゃないですか。
私は端から端まで見ましたよ、これ予算書。そして、なおかつこの予算の細目まで取り寄せて見ましたよ。一切、森友学園の入るべき収入は入っていないじゃないですか。これ、予算から記載なしで、悪いけど、隠したと言われてもしようがないでしょう。
もう一つ。去年は森友の賃貸料が入っているんです。去年、森友の賃貸料は、実は途中で売買契約に変えたので、十か月分しか入っていないんです。十か月分で二千二百七十五万円、これ、二十七年度決算書、二十八年度決算、あっ、二十七年度決算書には、去年じゃない、おととしです、二十七年から二十八年にかけて賃貸から売買に変わったので十か月分しか賃貸料入っていないんですが、賃貸料の入ってきた二千二百七十五万円はきちっと決算書に入っているんです。森友学園、二千二百七十五万。今回、どう考えたって売買契約で、十回払いで契約書に国が収入で入るべきものが予算書に何にも記載ないですよ。
これ、予算書、出し直さなきゃいけないんじゃないですか、総理、総理。予算書、これ、出し直さなきゃいけないんじゃないの、歳入欠陥になりますよ。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
先ほども答弁いたしましたが、空港整備勘定の歳入におきましては、テロや感染症などが発生した場合には、空港使用料収入が大きく減少し、歳入欠陥となるリスクがあるため、土地売却収入等の自己財源については従来より収入を堅く見積もるということにしているところでございます。
こうした中、本件土地につきましては、この収入を堅く見積もるという観点を踏まえまして、売却代金は十年分割払とされておりますが、契約上前払は可能であり、平成二十八年度中に全額支払われる可能性があることから、平成二十九年度予算には計上していないものでございます。
○国務大臣(石井啓一君) 先ほど委員が、いや、予算書に計上せずに森友学園の件を隠していたんじゃないかというお話がありましたけれども、予算案を作ったときにはこの森友学園の問題は全く浮上しておりません。そんなことを全く我々は意識して予算書を作ったわけではありません。従来からのやり方に応じて、空整特会の歳入については堅く見積もるという原則でやっておって、年度途中に実際に収入が入った場合はそれは決算でしっかりと反映させる。ですから、今委員が御指摘いただいたように、二十七年度の決算にはきちんと反映されておるわけです。従来から同じようなやり方をやっているわけでございます。
○福山哲郎君 大臣のお言葉です。失礼ですけれども、じゃ、堅く見積もって歳入に入れないということは誰が判断するんですか。契約書で十回ちゃんと、十年一回ずつ幾らって入っている、ほかの売買契約もいっぱいあるはずです。それを誰が堅く見積もって入れないんですか。そしたら、この予算書は、役人のそれぞれの部局でこれは入れるか入れないかと恣意的に決めて歳入の数字が固まるんですか。
契約書できちっと十回払いで書いてあるものが、例えばまさに三月に一括で入られたら、その三月で終わったといって二十九年度の決算で修正したらいいじゃないですか。元々の契約書で合意されているものを抜いておいて、三月には入るかもしれない、相手に確認もしていないんですよ。
こんな予算書、信用できないじゃないですか、そんなこと言ったら。各部署でそんなことやって歳入を堅く見積もるからこれは書かなくていいんだなんて言ったら、この歳入はどこで誰が信用するんですか。どうですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
歳入予算は、歳出の規模を示すため、歳出の財源を示すための収入の見積りにすぎず、これによって政府に徴収権限を付与するものでも、また、逆に徴収義務を課すものでもございません。したがいまして、仮に実際の歳入が予算額を超過することがあっても差し支えありませんし、また、逆に不足することがあってもやむを得ないものと解されております。
なお、特会の、特会は各省が責任を持って経理するとなってございますので、空港整備勘定につきましては国土交通大臣が判断をしたということになります。
○福山哲郎君 歳入の見積りがそんないいかげんでいいんですか、国で。契約書あるんですよ、契約書。何ですか、今の表現は。
いいですか。先ほど国交大臣が、森友の問題が出ていないからそんなの隠すわけがないとおっしゃった。でも、この森友の問題、これ小さいので恐縮ですけど、まず最初問題になったのは、売買価格を公表しなかったことがスタートじゃないですか。そもそも売買価格公表しなかった。それから、八億円値引きした、廃棄物、埋設物処理を確認もしないで八億円値引きしたじゃないですか。そして、面会記録等の関係書類を廃棄したと言っているんですよ。こんなものあり得ないですよ。
そして、売買契約書、先ほどの話ですよ。どっちの対価が高いのかを考えなければいけないのに、相手の言い値の処理費用をそのまま払っているんですよ。売買契約書に記された鑑定評価、本当にしたのかどうか分からないですよ。更に言えば、それを契約よりも前にやって、更に言えば、森友がこんなに下にごみがありますと言ってきてからお金払っているんですよ。現場の評価なんか落ちるに決まっているじゃないですか。
そして、挙げ句の果てには、平成二十九年度の予算案に入るべき歳入の記載がないんですよ。これ、どう考えたって隠そうとしていたとしか思えないじゃないですか。そして、参考人招致をお願いしても一切政府も与党も応じないじゃないですか。全く解明する気がないじゃないですか。そうでしょう。
そして、昨日かおとといの報道にありましたけど、財務省が森友側にひょっとしたら埋め戻しをしろという指導をしていたという報道もありました。私、その実は記録持ってます。記録持ってますが、これは森友側が作った記録なのか業者側が作った記録なのかが分からないので、あえて国会には出典としては明記できないので出しませんでしたが、報道出てますから。そこには明確に、財務省側が、埋め戻す、簡単に言えば外へ出さない方向で考えろという指導していますよ。疑惑ばっかりですよ。これ大問題ですよ。いいよ、あなた長いから、答弁。
こういった状況で、とにかく予算を出し直すしかないと思いますよ。歳入欠陥ですからね、これ。契約書に書かれているもの、あれですから。それで、挙げ句の果てには、弁解は、項目入れていますけどゼロですと。何も書いていないですよ、ここに。端から端まで私、見ましたけど。こんなばかげた行政手続がありますか。私はひどいと思いますよ、この本当に契約は。
そして、総理、私、本当は御家族のこととか言いたいタイプではないんですけど、総理が関わっていないという、昭恵夫人も関わっていない、ひょっとしたら被害者なのかもしれない、私もそのようにも考えたいと思います。しかしながら、この許認可が始まる直前に名誉校長に就任を受諾をして、寄附金集めには、安倍昭恵夫人が名誉校長だとか、さらには講演に来られているかとか、そういう話も出るはずです。
そして、これ大阪の財務局の立場でいえば、安倍昭恵夫人が名誉校長に就任している小学校を、手続ができないからといって先送りなんかして開校を延長したら、それは昭恵夫人に恥かかせたのか、安倍総理に恥をかかせたのか、近畿財務局だって財務省だってそんたくするでしょう、それは。私的か公人かなんて関係ないんですよ、私人か公人かなんて。そういう状況を、これだけの許認可とこれだけの補助金が下りている状況の中で名誉校長に就任された。そして、その日に、名誉校長に就任された日に安倍総理は本当は講演の予定だった。
だから、安倍昭恵夫人が講演されたのは安倍総理の代わりです。誰が見たって、ああ、昭恵夫人が名誉校長をやって、安倍総理も講演に来るところだったんだなと役所はみんな考えますよ。そこを延期するとか、そんなことしたら総理に恥かかせることになる、そういうことを状況としてつくったこと自身が問題なんじゃないですか。公人か私人かなんかは大した問題じゃないですよ。そういう状況をつくったことが問題だと私は思う。だから、こういう不透明な手続が積み重なるんですよ。
総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公人か私人かは大した問題ではないと、こうおっしゃったので、そのお言葉は受け止めておきたいと思います。
そして、今、福山委員は、もうまるで、まるで私と妻がこの結果に働きかけをしていたかのごとくの……(発言する者あり)いや、影響は、影響を与えた……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。答弁中です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません。ちょっと後ろのベンチの方、テレビを見ている方分からないかもしれませんが、後ろでやじられると大変うるさいんですよ。ですから、本当にこの審議を妨害するのはやめていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
そこで、そこで、言わば私と妻が、この理財局等に、あるいは学校の認可等々に私たちが結果として影響を与えていたかのごとく議論をしておられますが、まず第一点、第一点、西田委員が今日質問をする中で明らかになりましたよね、この売買においては値引きをする法的根拠について明確にしたじゃないですか。それを、それについて、言わばこれも、あのやり取りはおかしいということであれば、やり取りがおかしいということであれば、これは不当な値引きだったということになりますよ。
あと、この一年前にという、開校を控えての中で、どうして理財局が判断したかということについても、これ明確になりましたよね、訴訟リスク等があるということについて。それが違うということであれば、そもそも大きなこれは問題であるということになりますが、それはそもそもそうではないわけであります。そうではない中において、ということはつまり、法的に、法的にちゃんとプロセスにのっとって正しい根拠を持ってやったということであれば、私も妻も関係ないじゃありませんか。
さらに、私も妻も誰も理財局長等々に、誰にも言っていないのに、この名誉校長に安倍昭恵という名前があれば、これ印籠みたいに恐れ入りましたとなるはずがないんですよ。日本のですね、かつてそんなことあったんですか。そんなことあったんだったら、一つでもいいですから例を出していただきたいと思います。私の妻が名誉何々になっていて、それをそんたくした事実が、事実がないのにまるで事実があるかとのことを言うというのは、これも典型的な印象操作なんですよ。
先ほども稲田朋美議員への質問においても、稲田さんが顧問弁護士をやっていた、法律相談をしていたということを書いたのは、ある人物がメール、言わばブログに書いたんです、ブログに書いた。で、それで、籠池氏が、籠池氏、籠池氏が言ったのは、公に言ったんではなくて、その人物に言ったわけであります。その人物は、籠池さんからそんなこと言われていないということで謝罪をしているんですから。であるにもかかわらず、あるにもかかわらず、あるにもかかわらず、福山さんは、だから籠池さんを呼ぼうと。
これは私の名誉が懸かっているんですから、私にも、さんざん福山さんは今……
○委員長(山本一太君) 総理、簡潔にまとめてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ええ。しかし、さんざん今、福山さんは私と妻の名誉を傷つけたわけでありますから、さんざん私と妻がまるでこれに……(発言する者あり)ちょっと、まずですね、まずこの後ろの……
○委員長(山本一太君) 総理、簡潔にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。でも、ちょっと後ろのやじが多いと何も……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 後ろもちょっと静粛に願います。
簡潔におまとめください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何も聞こえないんですよ。しゃべるのも、やじが大きいと、私なかなかしゃべりづらいんですよ。
だから、そこで長々と私と妻がここにまるで関わっているかのごとく、まるで大きな不正があって犯罪があったかのごとく言うのは、これは大きな間違いでありますから、だから、私はちゃんと時間を掛けて御説明をさせていただいているところでございます。
更に私に説明を求めるんであれば、またお答えをさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 私は、昭恵夫人は被害者かもしれないと申し上げたんです。犯罪扱いなんかしていません。それこそ印象操作だと私は思いますよ。何そんなむきになっているんですか。
だけど、そこが私は問題だと思いますよ。不透明な手続がたくさんあって、そしてその許認可が下りる手前に総理が講演が決まっていて、キャンセルをされたとはいえ、実は安倍昭恵夫人が行って、名誉校長に就任すると。その日に実はさっきの補助金の、その前後にその日の補助金も決まっているわけです。
これはやっぱり、まあ八億まけた、そして補助金でお金が実質的に二億円近く行っている。そして、これ、もし認可が下りなかったら、もう行くも地獄、帰るも地獄ですよ。だって、もし買い取ってその建物の解体、国がやるとしたら国費ですよ。その土地は、原状回復の土地ってどこですか、原状回復って。八億の土壌の汚染を全部取ったのが原状ですか、それとも今のままが原状ですか。国は、八億の土壌を全部取った、八億の工事をして取ったものを原状だと思っているわけでしょう、確認はしていないけど。一体原状回復ってどこですか。どうぞ。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
原状回復というのは、売買契約の時点に戻すということでございます。
○福山哲郎君 でも、その売買契約で、国は全部取った前提なんでしょう。でも、それが残っていた場合、戻ってきた場合、それをきれいにするのは一体誰が金出すんですか。森友さんが出すんですか、これだけ、これだけお金がなくて集めているのに。いや、本当に私、認可が出ても、子供もかわいそうだし、子供が集まるかどうか分からない。認可が出なかったら、これ本当に契約も含めて問題だと思いますよ。
時間ですので、一旦ここで終わって昼休みに入りたいと思いますが、この問題の不透明性は明らかですから、早く参考人について御決断をいただきたいとお願いして、午前中の質問を終わります。
○委員長(山本一太君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
午後一時に再開することとし、休憩いたします。
午前十一時五十二分休憩
─────・─────
午後一時開会
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、財政・内外の諸情勢について集中審議を行います。
休憩前に引き続き質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 福山でございます。午前中に引き続いてやらせていただきます。
先ほど森友学園の国有地払下げをめぐる問題で国民の皆さんにお伝えしましたが、もう一度だけ伝えたいと思います。
まず、売買価格を異例に公表しないことからこのことは始まりました。それから、八億円値引きした廃棄物、埋設物処理を確認しないで値引きしたことが問題になっています。それから、面会記録等の関係書類を、私は信じていませんが、廃棄したと財務省は言っています。売買契約書に記された鑑定評価もしていない可能性があります。そして極め付けは、平成二十九年度予算案に森友との契約で入ってくるはずの収入、歳入が実は記載がありません。これはやっぱり隠そうとしたと思われても仕方ないと思います。そこで参考人を求めていますが、政府・与党は参考人にも応じてくれません。非常に遺憾に思っています。
このことだけ申し上げて、もうあと四分しかありませんので、他のことに行きたいと思います。
今国会で共謀罪、議論になっていますが、現行法で逮捕できないとして、法務省は仮のイメージとして三つの事例を出してきました。実は判例で逮捕可能なものが二つもあって、そのうちの一つの事例だけは共謀罪で対応すれば足りるものでありました。報道によれば、今の検討中の共謀罪には三百弱の法律が適用されると報道にも出ています。
仮のイメージで法務省がこの国会に出してきたので、私も仮のイメージで法務大臣にお伺いしたいと思います。
今回、例えば著作権法に共謀罪が適用されるとなると、ここに書いてあります、コミックマーケットに出品している漫画サークルのメンバーが、ある著名な漫画家の作品について、その許諾を得なくて二次利用、パロディーですね、を作ってコミケで販売することを話し合い、基になるこの著名な漫画家の漫画を取り寄せるため例えばアマゾンに注文したと。これは準備行為ですから、こういう事例でも実は計画罪、いわゆる共謀罪が構成される可能性があります。
これは今ネット上で大きな話題になっています。漫画、アニメは、御案内のように、クールジャパンでいえば日本の世界に冠たるアニメ文化、漫画文化です。それは、実はこの二次使用からいろいろなものが派生して日本の漫画文化ができ上がってきています。それが、実はこの著作権法に共謀罪が適用されることで非常にできなくなるのではないかということになって、この法律はひょっとしたらアニメ文化、日本の漫画文化を壊すつもりじゃないかという議論が出ています。
法務大臣、こういうことがあり得ると考えてよろしいですか。
○国務大臣(金田勝年君) 御質問にお答えをいたします。
お尋ねは、対象犯罪の在り方に関わる御質問であります。
テロ等準備罪、私ども現在検討中でございますが、このテロ等準備罪に関する法案の具体的な内容はいまだ成案に至っておりません。現在もぎりぎりの最終的な検討を行っているところであります。法案の具体的な内容等に関する御質問については、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたいと思います。
なお、対象犯罪の在り方は検討中ではありますが、テロ等準備罪というのは、組織的犯罪集団が重大な犯罪の合意に加えて実行準備行為を行ったときに処罰され得るものとして検討をしておりまして、一般人が処罰の対象となるものではないことを申し上げたいと、このように思う次第であります。
○委員長(山本一太君) 福山哲郎君。時間が終わっておりますので、簡潔にお願いします。
○福山哲郎君 国民の皆さんお分かりいただいたように、もういつもこうやって法務大臣は答弁を逃げます。そして、私は仮のイメージで政府の検討している中に著作権法が入った場合はと聞きました。ところが回答していただけません。
先ほどの森友の問題も含めて、非常に国会に対して不誠実な答弁が今の安倍政権続いているということを申し上げて、私の質問を終わらせていただいて、蓮舫代表にバトンタッチしたいと思います。
○委員長(山本一太君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)


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