11/08
2016
「TPP」
こんばんは。
先週の11/4(金曜日)に特別委員会でTPPを強行採決してまで11/8(火曜日)の衆院本会議採決を目指してきた、政府・与党の思惑が狂い始めています。 今日も結局、本会議採決を断念しました。
もちろん、事の発端は、山本農水大臣の2度にわたる発言です。国会審議に対しても、TPPで不安な農業者の心情に対しても小馬鹿にしたような発言は、大臣として相応しくない、と誰もが感じています。
それにもかかわらず、与党は、斂葬の儀が執り行われた日の午後、特別委員会の審議を空回しし、強行に採決に及びました。
実はこの裏で前代未聞のことが起こっていたのです。
この特別委員会が開催される前に、パリ協定の採決を行うための衆院本会議の開催について、議院運営委員会で与野党の協議が断続的に行われていたのです。パリ協定の第1回締約国会議が行われるCOP22の開始が11/7で、なんとか日本は批准だけでも間に合わせたい、と本会議の開催を探っていた矢先に、本会議をすっ飛ばしてTPP特別委員会が強行に開かれてしまったのです。
自民党の議運委員長と国対委員長との意思確認が行われていなかったことが明らかになっています。
結局、強行採決したのに、衆議院議長も慎重だったため、本会議も開かれず、パリ協定の承認までも出来ませんでした。
さらに今日の採決も断念したということは、すなわち11/4の強行採決が与党の強引な国会運営だったと、その非を認めたことになります。なお、今日の本会議では、TPPを切り離して、パリ協定の承認だけようやく行われました。
各社の世論調査でも、TPPの承認は急ぐべきではない、という慎重な声が7割近くになっています。
今日は、一応、国会は正常化しています。参議院も明日は本会議が開会されます。
しかしながら、今後の展開は予断を許しません。昨年の安保法制しかり、強行採決が常態化している国会運営に強く抗議します。